投資トラブルの渦中にいるTKOの木本武宏。木本はFXと不動産投資で儲け話があると話をもちかけられ、それを芸能人仲間や知人らにも紹介。総額数億円を預けることになったが、実際にはそんな儲け話はなく、騙されていることに気づいたという。
【映像】仮想通貨で“投資詐欺”、被害者に聞く手口（15：40～）
これまでも給付金詐欺など多くの詐欺被害が報じられてきたにもかかわらず、その被害は後を絶たない。2日の『ABEMA Prime』は仮想通貨の“投資詐欺”で被害にあったという当事者に、その手口、騙される心理、そして弁護士に対策を聞いた。
仮想通貨の投資トラブルで、知人と集団提訴した山田さん（仮名）。山田さんは仮想通貨のもうけ話を仕事仲間や友人など7人に紹介し、全員の出資総額は2000万円以上に。しかし、突如運用が停止し、取引や出金ができなくなった。
投資トラブルの入口について山田さんは「仕事の取引先の会長と付き合いがあって、そこから紹介された。自分は仮想通貨に関しては全く無知で、『元本が3カ月で2倍になる』とか『月利が20％』だと言われて、会長のInstagramを見ても確かなんだなと。年商が何億あるとか、実際に取引があって事務所にも行ったことがあるちゃんとした会社だったので、全く疑う余地はなかった」と話す。
山田さんはまず100万円から始めたが、気づいた時にはその額が数百万円に増えていった。「スマホで操作するもので、画面上では確かに増えていく実感はしていた。3カ月で倍になるのだったら本当なのかなと、始めて1カ月も2カ月もしないうちに追加投資をしてしまった。その後にイベントみたいなものがあって、今度は金の運用が始まるとかで追加をしていったら600万円、700万円近くになっていった」。
山田さんは5月からお金を入れ始めたが、9月の終わり頃には画面が開けなくなり、出金もできなくなったという。「運用画面が本当に運用されていたものかどうかは自分ではわからない。会長にはもちろん連絡をとって、どうなっているのかを聞いたら『自分のほうも調べてみるから』と。3カ月保証するからと言われていたが、この話に興味を持ってやり始めた友達もいたので、『その友達も面倒を見てくれないか』という話をしたら手の平を返されてしまった」。
一連の経緯について、自身も投資詐欺被害にあった経験から今は詐欺撲滅弁護士としてYouTubeで発信する弁護士の杉山雅浩氏は「この件について非常に疑わしいと思っているのは、謳っている『月利20％』だ。月利20％を単純に計算してみると、5年間預けただけで5万倍になる。こんなものは普通に考えたら破綻するので、ほぼ詐欺ではないかと私は思う。これを広げた人たちも破綻することはお見通しで、会長もその認識でやっていたのではないか疑われる」との見方を示す。
では、投資詐欺を見極める方法はあるのか。杉山氏は「なかなか難しいところもあるが、不安な人には『人にお金を預けるな』とはっきり言う。それだけで終わりで、一番の解決方法だ。お金を預ける時は『取られてもいい、返ってこなくてもいい』という人にだけ預ける」と推奨。
また、元本保証で月利20％などの“うまい話”はないとし、「月利20％を最初のうちは出ているように見せかけて、先ほどの山田さんのように信用させてから追加出資をさせるわけだ。ただ、それも出資させたお金を戻しているだけかもしれないので、非常に注意が必要。月利20％というのは経済常識から反していると私は思うが、こんな利率がもしあるなら普通は人に紹介しないので、やはりそういったものは注意すべきだと思う」と述べた。
この話を受けて山田さんは「今となっては、月利20％とかはあり得ない話だったのかなと。ただ、説明がすごく上手な方だったので、その時はあれよあれよという間に言葉がどんどん入ってきてしまった」と振り返った。（『ABEMA Prime』より）
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