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 この秋、学園ドラマの歴史に新たな型破りな熱血教師の名が刻まれる。EXILEGENERATIONS from EXILE TRIBE関口メンディーの初主演ドラマ『覆面D』がABEMAにて10月15日より放送スタートする。ヤングケアラーの男子高校生、ワーキングプアの女子高生、目を覆いたくなるような高校生のリアルな実情を描く本作。主人公は夢破れた元熱血教師、大地大輔。ひょんなことから身分を隠して覆面レスラーになり、リングに上がることになった大輔は、教室の問題を解決しながら「覆面D」としても戦い、生徒たちに勇気を与えていく。ABEMA TIMESは普段のイメージとはギャップのある黒髪にYシャツ姿で撮影真っただ中のメンディーを直撃。本作にかける思いを聞いた。

【動画】関口メンディーが熱血教師&覆面レスラーに!『覆面D』特報

「人と違うことは個性」小学校2年生のときに出会った恩師に感謝

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――本日はよろしくお願いいたします。今回、教師が覆面レスラーになるというお話ですが、オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

プロレスの話と聞いて、エンタメ色の強いコメディードラマなのかなと思いました。でも、本を読んでみると、かなりシリアスで、世の中が抱えている問題に向き合っている作品だとわかりました。社会的なドラマに携われるということはうれしいですし、僕が演じることで多くの人にいい影響を与えることができたらいいなと思っています。

――メンディーさんは、教師を目指していたこともあるそうですが、教師の役を演じることについてはいかがですか。

生徒役として出たいという気持ちもいまだにありますが(笑)。教師もやってみたかった役柄の一つだったので、すごくうれしかったです。もともと体育の教員を目指していた過去もあるので、色んな夢が一気にかなったような感覚です。

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――撮影で最初に教壇に立たれたときはどんなお気持ちでしたか。

先生ってこんな感じなのかなとか、もし自分が違う形の人生を歩んでいたら、こういう環境にいたかもしれないなと想像しました。

――もし教師の道を選んでいたら、どんな先生になっていたと思いますか。

自分の中でも今も忘れられないような恩師が何人かいます。その人たちのように、誰かの記憶に残るような先生になりたいですね。

――どんな先生に出会ったんでしょうか。

何人かいますが、印象に残っているのは、小学校2年生の時に出会った女性の先生です。当時、ハーフの子どもは珍しくて、周りの生徒は僕のことをみんなと違うなと感じているようでした。髪の毛もパーマだったので、上の学年の子からいじられて悔しい思いをしたこともあります。そのときに僕を変えてくれたのが先生でした。先生はもともとブラックミュージックやマイケルジャクソンが大好きで、髪もソバージュをかけているような人でした。僕に対して「他と違うことは個性なんだよ。私が好きなブラックミュージックの人はカッコいいし、メンディーも同じ素質を持ってるよ」と教えてくれました。そのとき、人と違っていいんだって思えたんです。先生の言葉のお陰で、学校生活を楽しめるようになりました。

全シーンスタントなしで覆面レスラー役に挑戦「日本のトム・クルーズを目指しています」

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――今回、メンディーさんは生徒のために覆面レスラーとして戦う大輔先生を演じますが、大輔先生に対してはどんな印象を持っていますか。

今回、いつもお世話になっている鈴木おさむさんが脚本を担当しています。まだ本人からは聞いていないのですが、当て書きなのかなって思っちゃうほど共感しています。僕が普段、発信していることや伝えている言葉、思っていることが織り込まれていて、大輔のことを考えたときに、別人だとは思えないんです。もし僕が先生になりたいという夢を追いかけていたら、こういう先生になっていたのかなって。かなり自分と重ねて演じています。

――私も台本を読ませていただきましたが、ぴったりの役柄だと思いました。

すごく縁を感じましたし、こんな役には二度と出会えないような気すらします。自分にしかできないだろうと思いますし、自分がやる意義を感じています。だからこそ、たくさんの人たちに届いてほしいですね。

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――教師である一方で、覆面レスラーも演じますが、リングに立つために特別な体づくりはされていますか。

撮影が始まる前、スタッフさんと一緒に道場に行って、本当のプロレスラーがやる受け身などの基礎練習をしてベースを作りました。あとは、動画を見たり、試合を研究したりですね。
おさむさんから「このドロップキックをできるようにしておいて」というメッセージと共にオカダ・カズチカさんのドロップキックの動画が送られてきたので、それをひたすらみてイメトレしていました。

――初めてのプロレスの経験はいかがでしたか。

ただ相手を倒すだけではなく、相手の技を受けるターンが重要だということを知りました。受けるときには思いやりも必要で、技を受けることで会場が盛り上がるとか、ギブの精神を感じて、面白いスポーツだと思いました。お話を聞くと、有名な選手、結果を残す選手ほど受け身がうまいらしくて、相手が技をかけやすいように動くような気配りもしているそうです。今回の経験を経てプロレスの見方がかなり変わりました。

――初めて知りました。私もプロレスの見方が変わりそうです。

全シーンスタントを使わないこともこだわっています。今日の撮影では、スタッフさんから「スタントにしますか」という話も出ましたが、自分でやりました。僕は日本のトム・クルーズを目指しているので。そこも是非、注目してほしいです。

スタッフの名前を覚えながらコミュニケーション…座長として意識していること

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――初主演の作品となりますが、座長として現場で意識していることはありますか。

作品に入るにあたって決めた目標が3つあります。1つは『覆面D』という作品に携わったスタッフ、出演者の人全員によかったと思ってもらうこと。2つ目は、作品を今年一番のドラマにすること。3つ目は、この作品を通して悩んでいる人の背中を一人でも多く押すことです。僕は演技力もキャリアもないですし、初の主演ということで、スタッフさんは不安だらけだと思います。だからこそ、『覆面D』に携わってくれている人は全員勇者だと思っています。「よくぞこの船に乗ってくれたな」という気持ちで、めちゃくちゃ感謝しています。この作品をよくするためには、一人の演技力で頑張るのは無理なので、関わっている全員のみなさんに最大限のパフォーマンスを出してもらうことが大事です。そのために、コミュニケーションを意識しました。撮影チームや美術チーム、周りでサポートしてくれている人たちがたくさんいるので、台本を見ながら、誰が何をしてくれている人なのか名前を覚えながらコミュニケーションを取るように意識しています。

――コミュニケーションを取ることで変化は感じますか。

お芝居のことはわからないことだらけですが、お芝居をしなくていいようにしたいなって思っています。例えば、僕が一所懸命、プロレスしている姿をGENERATIONSのメンバーが見たら感動してくれると思います。それは今までの関係性、会話、歴史があるから。それと同じで、普段からの関係性があれば、意識しなくても感情が動くと思います。共演者のみんなとも普段からコミュニケーションをとることで、役柄を超えて、本物の感情を引き出せるんじゃないかなって思っています。

現代版にアップデートされた熱血教師の物語「悩んでいる人が一歩踏み出す勇気を持ってもらえたら」

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――今作の主題歌『愛傷』はGENERATIONSさんが歌っていますよね。

メンバーが自分の作品に対してサポートしてくれるのはめちゃくちゃうれしいです。曲も今回のテーマに合わせて書いてくれています。僕は『愛傷』という言葉がいいなと思っています。過去の失敗や過ちは消えないけど、それすらも自分の一部として認めてあげることが大切だと、曲を聴くことで感じられます。ラストシーンでは愛傷という台詞がでてきます。そのシーンはすでに撮影していますが、あの曲があったからこそ、心から台詞を言うことができました。ボーカル2人にもものすごく感謝しています。愛傷も一人でも多くの方に届けたいです。

――主題歌も含めてとても楽しみです。最後に、本作を通してメンディーさんが伝えたいことを教えてください。

熱血教師が出てくる作品は今までもたくさんあったと思います。それが現代版にアップデートされて、今の日本が抱えている社会問題にフォーカスしています。こういう先生がいたら、子供を救えるかもしれない、世の中が変わるかもしれないって思いを込めて、おさむさんも脚本を書いていると思うし、僕もその気持ちに賛同していています。この作品が届くことで世の中が変わると僕は確信しています。作品を見ることで、悩んでいる人が一歩踏み出す勇気を持ってもらえたらうれしいです!

――ありがとうございます! 現代版の熱血教師、楽しみにしています!

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取材・文:氏家裕子

写真:You Ishii

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