「今日ナンパみたいな人無視したり断ったら暴言吐かれて連絡先交換しないと着いてくって脅されて駅の近くから改札の中までついてきてしまいには一緒に電車まで乗られて脅され続けてめちゃくちゃ怖かった…」(原文ママ)
現役アイドルがツイートした、ナンパによる被害。こうした悪質なナンパから実際の犯罪へ広がるケースが相次いでいる。7月には、杉並区の路上で男から「今からどこ行くの?」としつこく声をかけられた女性が近くのスーパーに避難。店から出ると外で待ち伏せされており、繰り返しわいせつな行為を受けるという事件が発生した。
危険性のあるナンパからどう身を守ればいいのか。13日の『ABEMA Prime』は、ツイートを投稿した「FES☆TIVE」メンバーの青葉ひなりさんと弁護士らとともに考えた。
■「今にも殴られるんじゃないかと、助けを求めることもできず泣きそうに」
午後8時頃、都内の駅付近を歩いていた青葉さんは、30歳前後の男から声をかけられる。最初は無視していたものの、あまりにもしつこいため「結構です」と対応。そこからナンパ行為がエスカレートし、男は駅構内やホームまでつきまとうと、電車にも同乗。その間、耳元で連絡先の交換を要求し続けてきたという。目的の駅に着く寸前で青葉さんが涙目になって拒否したところ、男は謝罪。しかし、去り際に「連絡先を教えないあなたが悪い」と捨て台詞を吐いていったという。
「『本当に無理です』と言っていたが、私のアクセサリーも触ってきたりして、『こういうの好きなんだ』『俺と付き合えばいいじゃん』みたいな。今にも殴られるんじゃないかと怖くて、助けを求めることもできずに泣きそうになっていたら、その人もヤバいと思ったのか『俺だって用あるんだよ。もういいわ』と言って降りていった。(私がアイドルだとは)わかっていなくて、『もしかして芸能とかやってんの?』と聞かれた。やっているから無理だと言えば諦めてもらえると思ったが、結局何も変わらなかった」と恐怖を語る青葉さん。
ナンパがどこまでエスカレートすると犯罪になるのか。ブログでナンパへの対処法の発信もしている弁護士の篠田恵里香氏は「ナンパ行為自体は犯罪ではないが、エスカレートして相手が嫌がっているのに立ちふさがったりする行為は軽犯罪法違反。自宅付近でうろうろしたり悪意をもって付きまとう行為を繰り返すと迷惑防止条例違反。腕を掴まれたりするのは暴行罪。侮辱的な発言をされたら侮辱罪。店の中までついてこられたら建造物侵入罪。店の中で大声でわめくようなことがあれば業務妨害罪。つきまとい行為を繰り返されたらストーカー規制法違反になってくる」と説明。
対処法としては「無視して立ち去る」のが一番いいそうで、「ナンパ後は食事に行くなどその後の展開を望んでいるので、“可能性がないな”と思わせて諦めてもらうのが大事。『急いでいるので』と反応すると会話が続いていってしまい、付きまとい行為が終わらないという展開が多くある。目を合わせないでひたすら無視、小走りで離れていただくのが一番の対処法になると思う」とした。
BlackDiamondリーダーのあおちゃんぺは「ナンパされてシカトしてたら暴言を言われるとか、財布の中身を見せてきて『今から遊ぼうよ』と、“お前にも得があるぞ”という感じを出してくる人もいる。対策のことは頭に入れているが、その時になると言えない」とコメント。
実業家のハヤカワ五味氏は「『あ、久しぶり』と声をかけられたことがある。仕事柄いろんな人に会うのでどこか講演会とかで会ったのかなと、『ああ』みたいに話を合わせていたら『連絡先を交換しようよ』となって、そこでナンパだと気づいた。いろいろな手を使って一声を引き出そうとしてくるので、なかなかうまくいかない」と体験談を明かした。
篠田氏は「実際に被害に遭っている時は冷静に判断できないし、声を出したくても出せなかったという被害者はいっぱいいる。防犯ブザーを持っておいて鳴らすなど、事前の対策をできるとよかったと思う」との見方を示した。
■ソロ活動にリスク? 対処法は
近年は“おひとりさま”を楽しむ風潮もあるが、そこにも危険が潜んでいる。ネット上ではソロキャン(ソロキャンプ)について「男性に『火がつかない』と声をかけられて先方のテントに行ったら襲われそうになった」、ひとカラ(ひとりカラオケ)について「見知らぬ男がドア窓からのぞき、間違えたふりで部屋に乱入。断っても居座られることも…」といった声がみられる。
ソロ活で気をつけるべき点について、篠田氏は次の2点を呼びかけた。
「周りに助けを求められないという点で狙われやすく、被害が増えている実態もある。悪質なナンパのせいでソロキャンなどの楽しみを諦めることのないように、可能な限り防犯対策を講じていただくのがまず1つ。防犯対策を強化している施設もあるし、事前に“私はお断りだ”という意思表示をする。それでも被害は怖いので、護身用スプレーや防犯ブザーなども用意しておく。こういった物を持って行くことで安心感がうまれ、被害にあった時の冷静な対処に繋がると思うので、事前の対策をしっかりしていただきたい。
もう1つ、近くに人がいない時は、家族や知人とテレビ電話をしているフリをしたり、実際に繋いでおけば映り込んだ時は証拠にもなる。一方で、意図的に証拠に収めようとスマホで録画すると、かえって相手を刺激して逆上させてしまう危険がある。街中でのトラブルを防ぐため、最近は小型のレコーダーやカメラも非常に充実してきている。5000円ぐらいで買えるものもたくさんあり、ボールペン型のものはお勧めだ。相手に気づかれずにこっそり録音できるので、荷物にはなるが一式揃えていただいて、せっかくのソロ活を諦めたりすることなく楽しんでいただきたい」
(『ABEMA Prime』より)
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