今月27日に迫った安倍元総理の国葬をめぐり、10日のABEMA『NewsBAR橋下』では橋下徹氏と米・マイクロソフトでアイデンティティ規格アーキテクトとして活躍する安田クリスチーナ氏が議論を交わした。
【映像】橋下徹×安田クリスチーナが議論 国葬問題と愛国心、若者は関心薄い?
8日、国葬決定後初めて国会で質疑に応じた岸田総理。橋下氏は「基準がない、根拠がない、費用がかかるという話ばかりで、“国葬とは何なのか?”という議論が抜けてしまっている。戦後に行われた国葬は吉田茂元総理だと言うけど、昭和天皇の大喪の礼も国葬だ。今回はそれに並ぶのか、どういう位置づけなのか。多くの人が“大喪の礼ほどではない”と感じているのであれば、準国葬なのか。安倍さんが凶弾に倒れて、確かに功績はすごくあるから、“国葬をやれ”と声をあげる政治家は勢いで言ったのでは。中身が伴っていない」と指摘する。
安田氏は「何らかの形で功績を残すのは必要だと思う」とする一方で、「パリで大学院に行った時に忘れられない図があった。首相の時系列で、フランスはけっこう太い枠、日本は1年ごとくらいに交代していた時期があって、“日本の政治はどうなっているのか”とバカにされた。その後に(安倍政権の)安定期が来て、国際的に見てもレガシーはあると思うが、ここまで今国民を割るのはどうかと思う。決め方には不安がある」という。
8日にイギリスのエリザベス女王が死去し、その国葬が現地時間の19日に行われる予定だ。橋下氏は「イギリスですら、前回国葬を行ったのは1965年のチャーチル元首相。エリザベス女王の夫のフィリップ殿下やダイアナ元皇太子妃も儀礼葬だった。やはり国葬は国家をあげて悼む、敬意を表する、お祀りするというものすごく重要なことなのに、日本はこの議論を飛ばしたから賛成・反対がこんなに割れてしまっていると思う。安倍さんに対する評価が割れるのは仕方ないが、この決め方に関しては僕も反対。感情で国家を動かすのは最悪なことで、ルールに基づかないとダメだ」との見方を示した。
自民党は8日、所属国会議員379人のうち179人が旧統一教会と何らかの接点があったとする調査結果を公表したが、安倍元総理は調査対象外だった。橋下氏は「自民党は“亡くなられているから”ということを理由にするが、事務所に記録は残っていると思う。とりあえず書類を見ること、確認することぐらいはできるのではないか」と指摘した。(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)