菅前総理、岸田政権とは「対峙しない」 勉強会の立ち上げ「全く考えていない」 <国葬後初単独インタビュー>
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 27日に日本武道館で執り行われた、安倍晋三元総理の国葬。岸田総理や昭恵夫人、皇族方や各国の要人など合わせて約4200人が参列し、一般向けに設置された献花台にも多くの人が詰めかけ、追悼ムードに包まれた。

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 国葬から2日が経った29日、菅前総理が初めて単独インタビューに応じ、安倍元総理なき後の日本の政治と、岸田政権に対する考えなどを語った。

Q.安倍元総理がいなくなって政治の軸が失われた状況。岸田総理に対しては強い批判もあまりない分、「物足りなさ」を指摘する人がいる。ANN世論調査では岸田内閣を支持しない理由のトップが「政策に期待が持てないから」で40%以上ある。今の政権はこれからどうしていくべきか?
 政権に対して今の私の立場で申し上げるのは控えるべきだろうと思う。ただ、自民党は安倍総理総裁の下で8年間、直近まで続いてきたわけで、当然その延長線に行く。あるいはそこから改革するという、いろいろな方向の中で進むのは当然のことではないだろうか。

Q.政策実現という意味では、岸田総理は派閥の規模や党内の力学で基盤が弱いという見方があるが。
 そんなことはないと思う。衆参選挙で勝利しているので、選挙戦を通じて約束したことを実行に移していくのが大事だ。

Q.今後、岸田政権とはどう対峙する?
 総理大臣を経験しているので、対峙することはない。ただ、私が総理の時に掲げた政策、例えば2050年カーボンニュートラルやこども家庭庁などは、目的どおり実現できるように後押しはしっかりしていきたい。

Q.後押しをしていくにあたって、勉強会のようなまとまった人数で岸田総理を支えていくことにはならない?
 そういうことではなく政策ごと。大事な政策についてはしっかり応援させていただく、ある意味当然だと思う。

Q.議員連盟やグループではない?
 そういうことではなく、政策に賛同する人が集まって進めるべきだと思う。例えば、少子化対策で不妊治療を保険適用にした。まだ6カ月くらいだが、必要なものがあれば来年度に変えていくといったことも大事だと思っている。また、携帯電話料金がまた元に戻らないように、競争できる環境をしっかり徹底するようなことをぜひやっていきたい。

Q.菅さんの追悼の辞を聞いて、議員だけでなく一般の方も「感動した、心を打たれた」とSNSなどで発信している。こうした状況を受けて、待望論に拍車がかかっていると思うが?
 そこは考えていない。自分が“ここをやりたい。やる”と約束したことは前に進むように、しっかりやっていきたい。

Q.岸田政権の眼前の課題として、旧統一教会の問題がある。どういう風に解決していくべき?
 幹事長のもとでいろいろな集約を進めているので、その中で対応していくべきだと思う。

Q.閣僚の中にも問題が指摘される人がいる。政権の危機管理という点で見ると、安倍政権では判断が非常に早かった。問題が起きたその日に、閣僚の辞任が決まったこともあった。今の状況は、来週の臨時国会召集前に閣僚の更迭など手を打つべきではないか?
 一生懸命やっていらっしゃると思う。私どもの時に危機管理が早いと言っていただいたが、それぞれ実例が違う。同じような実例がない中での判断だから、そこは一番知っている人が判断すべきだと思う。

Q.岸田政権が国民の信頼を取り戻すにあたって必要なことは?
 ひと月ほど前までは高い支持率があったわけだから、それだけ期待感があった。選挙も勝たせてもらったので、その時約束したことを一つひとつ丁寧に実現していくこと、それが大事だと思う。

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