全世界累計発行部数が3000万部を突破した「ソードアート・オンライン(SAO)」シリーズは、TVアニメが2012年より4シリーズ全97話放送されている人気作品。2021年には《SAO》シリーズ原作者の川原礫氏自らリブートした《アインクラッド》編を完全新作アニメーションで映画化した「劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア」が公開され、その第2弾となる「劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ」が、2022年10月22日より公開となる。
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《ソードアート・オンライン(SAO)》の世界からログアウトできなくなり、デスゲームを生き抜き《アインクラッド》の頂を目指して戦っていくさまをアスナ視点で描いた「星なき夜のアリア」に続く物語には、オリジナルキャラクターのミトをはじめ情報屋のアルゴなどさまざまなキャラクターが登場。
ABEMA TIMESでは「冥き夕闇のスケルツォ」の公開に先駆け、アスナ役・戸松遥(とまつ はるか)、キリト役・松岡禎丞(まつおか よしつぐ)にインタビューを実施。本記事では戸松が感じたシナリオの第一印象やミトやアルゴ、キリトとの関係性についてお届けする。
――「冥き夕闇のスケルツォ」は「星なき夜のアリア」からの続きとなる第5層の攻略が描かれることになりますが、最初にシナリオを読まれての印象はいかがでしたか?
戸松:前作の「星なき夜のアリア」は、そもそもの《アインクラッド》編の原点からスタートするお話だったので、アスナ自身もまったくの初心者というところから始まっていて、そのときと比べてもだいぶピリつき度がマイルドになっていて良かったなと思いました(笑)。
「冥き夕闇のスケルツォ」は、これまでの《SAO》シリーズをご覧になっていた皆さんが知っているアスナにかなり近い状態からスタートするので、そういう意味でも皆さんにとって馴染みのある《SAO》シリーズの空気感になっていると思いますね。
――「星なき夜のアリア」では《アインクラッド》の中に閉じ込められてしまって、生きることに必死になっている描写が多かったですからね。
戸松:そうですね。「冥き夕闇のスケルツォ」では、キリトとそこまで命懸けじゃないお宝探しに行ったりするような、ちょっとしたクエストみたいなことが要所要所で描かれているところが前作との違いで、アスナに気持ちの余裕が出てきた印象がありました。
あと、まだ第5層の攻略中なのでアスナとキリトの関係性は恋愛という意味での進展はないのですが、それでも前作の頃のただ出会っただけという関係性から発展して、ちょっと夫婦感ある会話が垣間見えてきたりして。登場人物も前作ではメインどころがアスナとミトとキリトのほぼ3人でしたが、関わってくる登場人物が敵も含めて増えてくるので、世界観が広がってきていると思いました。
――登場人物で言いますと、「冥き夕闇のスケルツォ」からアルゴがメインキャラとして出てきますよね。
戸松:(キリト役の)松岡(禎丞)君も言っていたのですが、アルゴってああ見えてちゃんとしているんですよね。すごく動物っぽいし飄々としているのですが、基本的に明るくて。ちょっとチャラそうと言ったら失礼なんですけど、そんな雰囲気を身に纏っているのに情報屋として地に足がついてしっかりと線引きしているところが好感度高いです。アスナには特別に仕事以上に情報を教えてくれたりはするのですが、キリトともちゃんと仕事として接していますよね。
《アインクラッド》攻略は、戦える人だけでは成り立たなくて、アルゴのように情報を集めてくれる人たちが攻略組の会議にも役立っていて。みんなの力があってこそ攻略できるというのが、情報屋というアルゴにスポットを当てることで改めて描かれていて、面白い着眼点だなって思いました。
――たしかに、第一線で戦うアスナやキリト以外の後方支援のキャラとして、作品のキーの1つになっていますよね。
戸松:あと、どうしても重くなりがちなシチュエーションのときにも、アルゴの明るい性格に救われることもすごくあって。キリトとアスナが喧嘩っぽくなっちゃうときでも、アルゴの飄々とした雰囲気がワンクッション挟まるといい緩衝材になると言いますか。逆にアルゴのひと言でお互い意識しちゃうこともあるのですが、そういう意味でも空気感を変えてくれるいいキャラクターだと思います。お仕事の話がベースにありつつも、お風呂で戦いの練習の延長線上でチャンバラみたいなことをしたり(笑)。
――「星なき夜のアリア」を見た人は、アスナとミトの関係性がどうなるのかも、すごく気になる部分です。
戸松:アスナとミトの関係はあのままなのかなと思っている方もいると思うのですが、その落とし所もすごくホッとする内容になっていると感じました。もちろん見る方の受け取り方によると思うのですが、気まずいまま終わってしまうのでなく、そういう落とし所で落ち着いたのだと思える展開になっています。
――注目して見たいポイントですね! 最後に公開を楽しみにしているファンの方へ、メッセージをお願いします。
戸松:前作を見た方は、どういうお話になるのだろうと楽しみにしてくださっていると思います。《アインクラッド》に閉じ込められてしまったというショックを、アスナを含めた全員が乗り越えて次に向かって進んでいる中で、《SAO》シリーズ恒例の迫力ある戦闘シーンや強敵との対決という要素を押さえつつ、より華やかな作品になっているので、広がっていく《SAO》の世界観をぜひ楽しみにしていただければと思います。
《アインクラッド》を攻略していく中で、キリトをはじめさまざまな登場人物たちと出会い、成長していくアスナ。キリトやミト、アルゴとの関係性の変化にも注目して、ぜひ劇場で「冥き夕闇のスケルツォ」を堪能してほしいです。
『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 冥き夕闇のスケルツォ』
10月22日(土)より全国公開
配給:アニプレックス
【公式HP】https://sao-p.net/
【Twitter】https://twitter.com/sao_anime
(C)2020 川原 礫/KADOKAWA/SAO-P Project
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