「先生、僕の代わりにおじいちゃんのおむつ変えれます?」学校に通えないヤングケアラーの切実な問いが胸に突き刺さる 『覆面D』が切り込む社会問題
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 GENARATIONS from EXILE TRIBEの関口メンディーが熱血教師と覆面レスラーを演じる、ABEMAオリジナルの連続ドラマ『覆面D』(土曜午後10:00)。第1話では、社会問題化しているヤングケアラーの実情を丁寧に描写し、若い世代にもわかりやすく問題提起している。

【映像】家事、育児、介護に追われ学校に通えない少年は…『覆面D』第1話

 現代の高校生たちが直面している社会問題と、それに向き合い続ける教師を描く、鈴木おさむによる完全オリジナルストーリー。高校教師の大地大輔(関口)は、人生に早くも絶望するワケアリ生徒たちのために、正体を隠しながら覆面レスラーの覆面Dとしてリングに立つ。

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 ワケアリ生徒を有する道山高校に転任してきた大輔は、不登校の生徒の一人・武藤(水沢林太郎)の家を訪ねる。対応したのは武藤本人。その背後には「お腹空いた」と弱々しく訴える幼い弟と寝たきりの祖父の姿があった。弟曰く「お母さんいないから、お兄ちゃんが家のこと全部やってくれるんだ」。武藤家には母はおらず、父親も家を空け、兄は家庭環境に嫌気がさして家出をしているという。武藤は家族の食事を作り、祖父の下の世話までもするヤングケアラーだった。

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 登校を促す大輔に、武藤は祖父のおむつを変えながら「家事も弟の面倒もおじいちゃんの介護も、僕意外で誰ができるんですかね?先生、僕の代わりにおじいちゃんのオムツを替えてくれますか?」と淡々と言い放つ。その問いかけに絶句してしまう大輔は「時間があるときに見て」と授業のメモを渡そうとするも、「時間がある時っていつですか?僕これから買い物に行かないといけないので」と立ち上がり自宅を後にする。

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 慌てて後を追いかける大輔の目に、信じられない事実が飛び込んでくる。それは武藤の実の父親。武藤にせびるかのように「親父の年金、先週入ったよな?」と金銭を要求し、財布を奪い取って札をゴッソリと抜き去っていく。大輔が唖然と「今のって?」と聞くと、武藤は「父親です」とポツリ。そして「頼むからこれ以上、俺の方に入ってこないで」と冷たい眼差しで大輔を突き放す。さらに努力で変化する可能性を説く大輔に「親ガチャって言葉聞いたことありますよね?努力で変わらないこともある、世の中には」と諦観の表情を浮かべる。

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  若年にして家族の世話を一手に引き受けるヤングケアラー問題と生まれてくる子供は親を選べないことを指す親ガチャ問題を、ストーリーの中に理解しやすく盛り込んだヘビーな第1話。悲劇性を強調せず、淡々とした表現でヤングケアラー・武藤の葛藤を訴えた水沢の演技にも注目が集まりそうだ。そして大輔は武藤のために「超巨漢レスラーぶん投げたら1000万円」企画に挑む。果たしてその結末は…。

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覆面D
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