経営危機に直面した大手銀行をめぐる手に汗握る駆け引きを、実力あるキャストの共演で見せる韓国ドラマ『マネーゲーム』がABEMAで放送中だ。外資系投資会社への売却を画策する勢力とそれを阻止しようとする若手官僚たちとのバトルから目が離せない。
【映像】経営危機に直面した大手銀行をめぐるバトル『マネーゲーム』を見る
国の資金が大量に入っているジョンイン銀行が経営不振に陥る中、政府の行政機関である金融委員会金融政策局課長チェ・イホン(コ・ス)は、監査の席で政府の処置の間違いを指摘。その発言は大きな波紋を呼び、結局、金融委員会の委員長が交代することになる。次期委員長には副委員長であるホ・ジェ(イ・ソンミン)の昇格が濃厚だったが、大統領政策顧問であるチェ教授が反対していると言われていた。ホ・ジェは、登山中のチェ教授をつかまえて話し合おうとするうちにもみ合いとなり、崖から突き落としてしまう。一方、企画財務省の事務官となったイ・ヘジュン(シム・ウンギョン)はジョンイン銀行が文書を改竄していた証拠を見つけ出す。
97年11月、アジア通貨危機の波及により急激に経済状態が悪化した韓国。最終的にIMF(国際通貨基金)から緊急融資を受けることになったために「IMF事態」と呼ばれるこの金融危機は、相次ぐ倒産や失業者の急増によって多くの国民に深刻なダメージを与えた。その様子は『国家が破産する日』という映画にもなっているが、ドラマ『マネーゲーム』の中にも、“第2のIMF危機”を防ぐために奮闘するイ・ヘジュンの父が、当時、銀行が不渡りを出した銀行の前で絶望するというシーンが登場する。
経済を専門とするチェ教授を父に持ち、自身も金融委員会の官僚となったイホン役は、『オクニョ 運命の女(ひと)』や『ミッシング:彼らがいた』のコ・ス。金融危機をめぐって対立しているだけでなく、父親殺しの犯人でもあるホ・ジェに立ち向かっていく姿を凛々しく演じている。
そんな彼と協力していくことになる新人事務官ヘジュン役はドラマ『のだめカンタービレ〜ネイル カンタービレ』や映画『怪しい彼女』などで溌剌とした魅力を発揮した後、ドラマ『七人の秘書』などで日本でも活発に活動しているシム・ウンギョン。『マネーゲーム』で演じた、ストイックな態度で真実に迫っていくキャラクターは、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞に輝いた映画『新聞記者』での姿とも重なる。
そして、そんな二人の前に立ちはだかるホ・ジェを、『ミセンー未生ー』をはじめとする作品で人間的な魅力を発揮してきたイ・ソンミンが好演。欲望をぎらつかせ、冷徹にことを進めていく姿に圧倒される。さらに、外資系投資会社バハマの一員として、主人公らを揺さぶるユジン・ハンに『チョコレート:忘れかけてた幸せの味』のユ・テオが扮している。
はたして、イホンとヘジュンは、ハイエナのような外資から韓国の経済を守ることができるのだろうか。
『マネーゲーム』はABEMAにて全話配信中。なお第1話~3話までは無料配信中。
(C) STUDIO DRAGON CORPORATION
この記事の画像一覧





