8組の師弟で“最強の師弟”を決める超早指し戦「ABEMA師弟トーナメント2022」の予選Aリーグ1回戦・第1試合が、11月26日に放送された。選ばれし8組が師弟でタッグを組んで真剣勝負を繰り広げるとあり、解説を務めた故・米長邦雄永世棋聖門下の杉本和陽五段(31)から「めちゃくちゃうらやましい」と思いを吐露する場面も。ファンからは「米長先生最後のお弟子さんですもんね」「たしかに羨ましいですよね」と多くのコメントが寄せられていた。
開幕戦は、鈴木大介九段(48)&梶浦宏孝七段(27)のチーム鈴木と畠山鎮八段(53)&斎藤慎太郎八段(29)のチーム畠山の好カード。解説は、杉本五段が担当した。爽やかなルックスに攻め将棋の振り飛車党で多くのファンを持つ杉本五段は、米長永世棋聖の最後の弟子として、2003年に6級で奨励会入会。2012年の米長永世棋聖亡き後は、同門の故・伊藤能七段、さらにその後は中川大輔八段(54)門下となったが、2017年4月の四段初段時には、故・米長永世棋聖門下としてプロデビューを果たした。
第2局では鈴木九段と斎藤八段が激突。鈴木九段は梶浦七段との関係性を「本当の子供のように思っている」と表現し、畠山師弟は斎藤八段が奨励会時代に800局以上の練習将棋を重ねるなど、ファンの間でもその深い信頼関係は良く知られている。なかなか師弟で将棋を指す機会が少ない一門もあるが、鈴木九段は弟子の棋譜を赤ペンを入れて指導していたこともあるといい、杉本五段がそれぞれのエピソードを紹介すると、思わず「めちゃくちゃ羨ましい」と心の内を吐露していた。
これには、聞き手を務めた山根ことみ女流二段(24)も反応。「すべての師弟におけることですが、この両チームは愛のあるエピソードがあふれていますよね」と答えると、ファンからも「杉本先生はほとんど師匠がいらっしゃらなかったですもんね」「赤ペン先生か~」「米長先生最後のお弟子さんですもんね」「たしかに羨ましいですよね」「お気持ちわかります」とたくさんのコメントが上がっていた。
◆ABEMA師弟トーナメント 日本将棋連盟会長・佐藤康光九段の着想から生まれた大会。8組の師弟が予選でA、Bの2リーグに分かれてトーナメントを実施。2勝すれば勝ち抜け、2敗すれば敗退の変則で、2連勝なら1位通過、2勝1敗が2位通過となり、本戦トーナメントに進出する。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで、チームの対戦は予選、本戦通じて全て3本先取の5本勝負で行われる。第4局までは、どちらか一方の棋士が3局目を指すことはできない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)