26日深夜、『カンニング竹山の土曜The NIGHT』(ABEMA)が放送され、北朝鮮の嗜好品や娯楽事情が明かされた。
この日は日本でYouTuberとして活動する脱北者のキム・ヨセフさんをゲストに招き、外からは見ることのできない北朝鮮での暮らしや脱北の経緯などについて話を聞いた。
北朝鮮のファッション事情について尋ねると、キムさんは「ジーンズを穿いちゃいけない」と回答。ジーンズは「資本主義のアメリカから来たもの」という扱いで、敵国アメリカの文化を受け入れることは許されなかったそう。
認められているのは軍服や人民服といったもので、「日本で何気なく着られるようなものは一切禁止」と説明。髪も黒髪以外は認められないという。キムさん自身は衣料品が支給された記憶はなく、基本的に着るものは上の世代からのお下がりだったそう。下着類は家でミシンで作ったものを穿いていたのだとか。
飲酒はできるのかと尋ねると、店はないものの友人の家に集まって飲むことはあるそう。かつてあった酒の支給がなくなると、個人が家で酒を造るようになったという。ぜいたく品の酒造りが見つかると「マズい」と語るキムさんだったが「(取り締まる側に)賄賂を渡せば別にそこまでは問題にならない」と説明した。
タバコは家で育てた葉っぱを処理して吸うのがスタンダードなため、フィルターがついているタバコはぜいたく品となり権力者などが吸うものという扱いだったそう。
竹山が「旅行や引っ越しは自由にできる?」と問いかけると、キムさんは「引っ越しは自分の意思で決めるものではなくて、何か特別な理由があれば認めてもらえる」と、自由意志の引っ越しは認められていないと解説。
国内の移動そのものに制限があり「僕が知っている限りでは、自分が登録されている地域の半径40キロ離れる場合、必ず許可が必要。国内のビザみたいなのを事前に警察に行って申し込み、許可が下りるのが1週間ぐらい」と明かした。許可が下りるまでの期間も、賄賂次第で短縮できることがあるという。
また、金一族が生まれたとされている白頭山について「あそこに人民が拝みに行く、手を合わせに行くみたいなことも自由ではない?」と問いかけると、キムさんは白頭山も許可がいると回答。また、白頭山は中国の国境地域にあるとして「もしかしたら脱北しに行くんじゃないか」と思われる可能性もあるエリアだとも語った。