2.5次元界のスターを発掘するオーディションに参加中の若手俳優たちが、5人１組で物語作品を制作する課題に挑戦。完成までの道のりは苦難の連続となり、グループ内で怒鳴り合いが発生する場面もあった。
サバイバルオーディション番組『主役の椅子はオレの椅子 シーズン2』#10が、12月1日（木）夜11時から放送された。
『主役の椅子はオレの椅子 シーズン2』とは
『主役の椅子はオレの椅子 シーズン2』は、2.5次元界のスターとなる新たなエンタメ舞台の主役5人を選ぶ、サバイバルオーディション番組。オーディションは、2.5次元ミュージカルを数多く手掛けるネルケプランニングを中心に、講談社、キングレコード、ABEMAの4社によって開催され、演出家の植木豪が総合プロデューサーを務める。
オーディションを勝ち抜いた5人の若手俳優は、新たな2.5次元俳優ユニットとして活動。選ばれた5人をオリジナルキャラクターとする、舞台、コミックス、音楽、映像など、メディアミックス作品として世に送り出される。審査の種目はダンス、ラップ、アクロバット、歌唱、芝居など多岐にわたり、各種目の特別講師が課題を与えて審査を行い、毎回トップ5を発表。種目別審査の結果が加味され、最終審査に合格した5人が主役の座を手にする。
本番組のオーディションに参加するのは、赤羽流河、今井俊斗、打越漣、小椋涼介、小黒直樹、熊谷晟那、弦間哲心、佐藤たかみち、高橋聖那、千葉彗太、中原弘貴、秦 健豪、古田伊吹、Lil Noah、Rayshyの15人。スタジオでは、シーズン1に引き、歌舞伎俳優・尾上松也がMCを担当し、第10話は俳優の和田琢磨をゲストに迎えた。
順調だったBグループ、しかし徐々にほころびが…
主役の座をかけた候補生たちの戦いも、佳境に突入。12月15日(木)に生放送で行われる最終審査が目前に迫る中、1日の放送回では、合宿に参加した候補生たちが、物語作品の制作に全力投球する模様を追った。合宿中、候補生たちは5人1組、3つのグループに分かれて共同生活を送る。密度の濃い時間を過ごす中で、メンバー同士の関係も深まる一方、本気だからこそ、ぶつかり合うこともある。なかでも激しく衝突したのが、Lil Noah、佐藤たかみち、中原弘貴、今井俊斗、赤羽流河が所属するBグループだ。
当初、Bグループは3グループの中で最も順調に見えた。初日の段階で台本を仕上げ、読み合わせを行うところまで進んでいた、唯一のグループだったのだ。完成度を上げることが目標だった、2日目。なかなか台詞を覚えることができず、苦戦する佐藤に、グループを引っ張ってきたLil Noahが声をかけた。「たかみちのキャラは、リーダーっていう一面とアホの二面性が欲しくて」。役作りにまで口出しされ、良い気分なはずがない。佐藤の表情に、苛立ちが見てとれた。
良い作品を作りたい一心のLil Noahは、佐藤だけでなく、今井に対しても積極的にアドバイスした。「あれ、もっとスピード速くていい」「生かすも殺すも、俊斗次第」。今井は表面上、Lil Noahの言葉に納得する様子を見せていたが、何か言いかけては、口をつぐむ場面も。その直後のインタビューで今井は「グループとか向かないのかな」と悩ましげに切り出し、メンバーたちのスピードに「ついていくのに必死」と吐露。そして、疑問に思うことがあっても、それを口に出すことができず、聞き流してしまうことへのもどかしさを語った。
その頃、グループ内に漂う不穏な空気を察したのか、Lil Noahに焦りが見え始めた。当初の予定から遅れていると言い、台詞を覚えられていない佐藤に向けて「もうそろそろ台詞入れて欲しいと思ってる」「覚えてください」とピシャリ。佐藤は悔しそうな顔つきで一言「はい」とだけ、返事をした。
佐藤らの行動にLil Noahがブチギレ！激しい口論に発展
夕食後の休憩時間も、佐藤は1人、浮かない顔。そしてLil Noahに「リルが言っていたことはごもっとも。できていない俺が悪い」と、台詞覚えが悪いことに関しては、弁解の余地は無いとしながらも「芝居に関しての言い方だったりとかを言われると、ちょっと『おっ』て思う」と、演技にダメ出しを受けることについては、納得できないと伝えた。その後、他の候補生が花火を楽しむ中、Lil Noahは作業を続行。一方、同じBグループの赤羽、中原、今井は、花火が終わると散歩へ出かけ、佐藤は1人で殺陣の練習を行っていた。
そして、この時の４人の行動に、Lil Noahがキレた。ようやく全員がそろうと、Lil Noahは「花火の後、1時間ムダにした。台詞覚えたのかもしれないけど、入れればいいって話じゃなくね？」と怒りをあらわに。これに佐藤が「そんなこと俺たちだってわかってるよ」と反論したことで、その後2人はどんどんヒートアップしてしまう。Lil Noahは、佐藤が1人で殺陣の練習をしていたことが理解できないと主張。「何のためのチームなのかって聞いてるんだよ」と声を荒げるLil Noahに、「その前に話を聞け」と訴える佐藤。押し問答がしばし続いた後、佐藤は「自分が出来ないことをしっかり出来るようになってからじゃないと、みんなと合わせられない」と、1人で練習していた理由を涙ながらに説明した。さらに、佐藤が「迷惑かけているのもわかる」と口にすると、Lil Noahは「俺が言ってるのはそういうことじゃない。できないことを責めてるんじゃなくて、何で1人で解決しようとするんだって話をしてるの」と激怒。その後も、グループ全員で練習しようとしなかったことへの怒りをぶちまけた。
ここで、佐藤が言い合いをやめ、「リルが言ってることは間違ってない。間違ってないんだよ、本当に。でもごめん、考えた結果があれだった。申し訳なかった」と謝罪。一方のLil Noahも少し落ち着きを取り戻したようで「過ぎたものはしょうがない。今こうやって言い合っているのも時間の無駄。だからやるしかない」と気持ちを切り替え、作品づくりに取り掛かることになった。
Lil Noahが佐藤に激怒したのには理由が…和解した2人に「いいコンビ」
Lil Noahがこれほどまで佐藤に対し熱くなっていたのには、理由があったのだ。その後のインタビューでLil Noahは「本当に見ているのが実体験すぎて。俺が去年やった舞台で、（佐藤と）全く同じことをしていて」と告白。共演者が演技上手な俳優ばかりだったため、迷惑をかけないようにと、寝る間も惜しんで練習したものの、上達せず、共演した先輩から「一人でやるから駄目。一人でやるのも大事だけど、みんなでやるものだから」とアドバイスを受けたのだという。Lil Noahと佐藤は、同じ24歳。同い年の佐藤に、自分と同じ失敗をして欲しくなかったのだ。
その後、Lil Noahと2人きりになったタイミングで、今井が「一個ちゃんと謝らなきゃなっていうのがある。言われたこと、頭で理解することがめちゃめちゃ遅いんですよ」と切り出した。Lil Noahからアドバイスを受け、疑問に思うことがあっても、それをきちんと伝えられていなかったことを打ち明け、「言い方悪くすると無視していたみたいな部分もあったと思う」と吐露。するとLil Noahは「俺も言われたこと無視しちゃう人間」と前置きした上で、自分のアドバイスは「こういう意見もあったんだ」ぐらいに受け止めてくれれば良いと語った。さらに「みんなできない。おれもできない。おれが一番無視するタイプ。だけど、せっかく５人でやってるなら、全力でやって、『あそこのシーン良かったよ』って言われたら、『ほらね』って話だから」とLil Noah。その顔には、穏やかな笑みが浮かんでいた。
これを皮切りに、Lil Noahと佐藤も無事に和解。Lil Noahが「ごめんね、たかみちも。言い方、申し訳ないよ。やっぱ、たかみちも演技できる人だから」と謝ると、佐藤は今にも泣きそうな顔で「謝られたら泣いちゃう」と感極まる様子を見せた。ぶつかり合った末に、互いを認め合い、絆を深めたLil Noahと佐藤。2人がパチンと手を合わせると、スタジオから「いいコンビ」と声が上がっていた。
次回はついに合宿最終日。仲間たちと切磋琢磨して制作してきた物語作品の審査本番を迎える。１位の座に輝いたのは果たして…？『主役の椅子はオレの椅子 シーズン2』#11は、12月8日（木）夜11時から放送。
