88歳になった今も『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)などのメインMCとして現役バリバリの活躍を見せる田原総一朗氏。10日の『NewsBAR橋下』に出演し、メディアのあり方について橋下徹氏と議論を交わした。
橋下氏は「メディアに出ている出演者、我々は民意を受けているわけではない。だけど、あたかも自分が正しいかのように政治を批判、全否定したり、『こういうことをやれ』と言う。これは民主主義に反していると思う」という問題意識をあげる一方で、「政治家の当事者が来ると、ほとんどのコメンテーターは太刀打ちできない。知識の差というよりも、“コメンテーターが言うことはわかっているけど、こういう理由でできないんだ”という、現実的な部分。僕らはそういうものを踏まえた上で『こうしたらいいんじゃないか』と言うことが役割なのに、今のメディアは現実を度外視した理想論ばかりで噛み合わない」と指摘する。
その上で、「『朝生』は昭和の時代を引っ張ってきた。田原さんが言うように当事者を呼んで、そこに我々も入りながら」と功績を称えると、「いろんな政治家を呼んだけど、今は経営者を呼んでやりたい。『なんで日本の経営だめなんだ、お前らの責任だぞ』」と田原氏。
橋下氏が「どこまで日本のためにそういうことをやり続けるのか?」と質問すると、「死ぬまで」と答えた。
さらに、後継者の育て方に話題が及ぶと、田原氏と橋下氏がそれぞれの立場から意見を交わした。
橋下氏:リーダーの仕事で1番目、2番目に重要なことは、次のリーダーをちゃんと育てることだと思うんですけど。朝生の中で次のリーダーを見越して育成しているんですか?
田原氏:何人もいると思うけど、そういうことをやるのは僕の仕事じゃないと思う。どうしても僕がやると“僕の好きな人間”を選んじゃうから。それでみんな後継者選びに失敗してるのよ。経営者もそう。
橋下氏:好き嫌いで選んだらダメですよね。
MCのサバンナ高橋:後継者という意味では別で、田原さんが好きだなと思う最近のコメンテーターはどなたですか?
田原氏:たくさんいますよ。この人(橋下さん)だっていいしね。
橋下氏:そういうところ政治家にならなくていいですよ(笑)。田原さんがすごいのは、若い人たちとも交流されてる。それこそたかまつ(なな)さんとか。
田原氏:僕はもうあと数年で終わりだからね。二十年、三十年生きる人間が、この国のことを考えてほしいから。
橋下氏:若い人たちは本当にエネルギッシュで、本当に日本のこと考えている人が多いけど。僕が「4年間でいいから政治家やったらどうですか?」と言うと、「いや、政治家は…」ってみんな言うんですよ。
田原氏:この人(橋下さん)が一番悪いんだよ。僕が「(もう一度)政治家になれ」って言ったら、「絶対にならない」って言う。
橋下氏:8年やりましたから。
田原氏:「なんでやらないんだ?」って聞いたら、「自分は我慢できない」って。
橋下氏:永田町では無理です、もう。
(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)