岸田政権支持率 「低空安定の30%」なら歓喜 「20%に底割れ」なら九死 2023年の政局解説
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 昨年夏以降、内閣支持率が大きく低下した岸田政権だが、2023年はどのような政局運営となるのか。テレビ朝日・政治部の千々岩森生デスクに聞いた。

【映像】「別の総理」が浮上? “2023年の永田町”4つのシナリオ

「岸田政権の支持率は2022年7月17日段階で53.6%ありましたが、旧統一教会や国葬の問題などがあり2022年11月20日段階で30.5%と大きく下落しました。とはいえ、直近の2022年12月18日では31.1%と下落は止まっています」(以下、千々岩デスク)  

 この31.1%という数字をどのように捉えればいいのだろうか。「岸田おろし」の可能性はあるのだろうか。

「支持率がこの水準を維持する限りは岸田おろしの可能性は低いです。岸田おろしが行われるケースは3つ考えられます。1つは支持率が底割れ(20%以下)した場合。2つ目は可能性としては低いですが4月に行われる統一地方選挙で大敗をした場合。3つ目は今年の後半などのタイミングで解散総選挙を模索した岸田総理が周囲に止められて解散出来なかった場合です」  

 安定した地盤に立っているとは言いがたい岸田総理はこの2023年にどのようなことを成し遂げたいと考えているのだろうか。

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「岸田総理のやりたいことは3つあります。1つは4月8日に日銀の黒田総裁が任期満了を迎えるタイミングで、アベノミクスを転換すること。長期的な賃上げにつなげたい狙いです。2つ目は5月19日に開催されるG7広島サミットの成功。ウクライナ問題などもあるなかで核兵器の無い世界の実現を強く訴えていきたい考えです。3つ目は6月の骨太の方針で、少子化対策や子供予算を倍増したい狙いがあります」

 年末の番組で岸田総理は「防衛費のための増税」と「適切な時期の解散」の可能性を示唆して話題になったが、岸田総理はどのタイミングでの解散を考えているのだろうか。

「岸田総理は、G7広島サミットから2024年9月に行われる総裁選の間に解散に打って出たいと考えているようです。岸田総理は総裁選に勝つと2期目に入ります。この総裁選を乗り切るために解散総選挙で勝ちたいというのが構想としてある。衆院議員の任期折り返しを迎える10月以降はいつ選挙があってもおかしくないと思います」

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 様々な構想がある一方で「別の総理」が浮上する可能性もあるのだろうか。

「4つほどシナリオが考えられます。1つ目は年内退という一番短いパターン。2つ目は解散総選挙に打って出られるパターン。3つ目は来年9月の総裁選まで務めて総裁選に出られずに終わるパターン。4つ目は総裁選に勝利し長期政権というパターンです。少子化対策やアベノミクスの転換で賃上げなどの政策が上手く行けば長期政権という可能性もあるとは思いますが、今の政局を見ている限り現状の支持率を加味すると来年の総裁選ぐらいまで続く3つ目の可能性が高いと思います。仮に別の総理となるとポスト岸田としてあがってくるのは、岸田政権を支えている河野大臣や茂木幹事長の名前ですが、党内での人気はイマイチ。わざわざ岸田総理をおろしてまで変えたいと考える人が少ないこともあり、しばらくは岸田総理のままで続くのではないかと予想しています」

「2023年の永田町」は特にどの点に注目すべきだろうか。

「前半は岸田総理が取り組みたい政策がポイントとなり、後半は解散総選挙をにらんだ政局に注目していただきたい。目が離せない一年になりますよ」

ABEMA NEWSより)

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