地方行政にはびこる無駄や、“いつまでこんなことやってるの?”と思うこと。ABEMA『NewsBAR橋下SP 言いたい放題 新年会SP』に改革派市長たちが出演し、橋下徹氏、古館伊知郎氏とともに「ここが変だな」をテーマにトークを繰り広げた。
【映像】橋下×古舘×改革・炎上市長「もう国に任せられない!」 日本改革の秘策を言いたい放題
内藤佐和子・徳島市長は「質問しない」というフリップをあげ、次のように説明する。
「これは議会との関係についてで、特に野党とは“すり合わせをしない”というかたちで来ている。ただ、市民に向けて発信はしたいから、“数字や詳細な質問がある時はもちろん話をしましょうよ”と。でも、『徳島市長がすり合わせをしないと言ったので、我々はもう質問はできない』と言う。自民党市議団がついに『質問というより市長の批判だけになってしまうから』ということで、代表質問をしなかった。“これって民主主義としてどうなの!?”というのが私の中であって、議会と市長・市役所側は議論を戦わせてこそひとつの民主主義になる。質問しないのは議員としてどうなのかと思う」
背景には、議員が質問を送らないために市役所職員が帰れないこと、「すり合わせしましょう」と言いながら異なる質問をする対応に追われる状況があったという。「職員の働き方改革もそうだし、職員を守ることもそうだし、変なすり合わせ文化をやめましょうという意味で言っているだけだ」と訴えた。
高島宗一郎・福岡市長は「地方の首長は(立場が)強い」とした上で、「こうやってケンカできる人が出てきて、地方の首長がこうした場に呼んでもらえるのは、それぞれが意思を持って“これじゃいけない”と声を上げる人が増えたからだ。名前を知っている首長が増えてきたのは良い傾向だ」と述べた。
橋下氏は各市長らの主張を受けて、「今はいろいろなツールがある。YouTubeやTwitterとかで発信して、有権者になんとかこのおかしさを知ってもらいたいですね」と呼びかける。
一方、崎田恭平・前日南市長は「僕は県庁職員から首長になったが、戦う順番も大事だと思っている」として、自身の市長時代の対応を説明。「議員さんとの議論も、予算が通った後で戦おうと。議会と戦わないといけないものについては、1期目ではやらなくて、2期目の後半で大ゲンカをいっぱいしたように、戦う順番を変えていった。商店街の再生は、空きシャッター街であまり声を代弁する人がいなかったので、IT企業をバンバン入れても文句を言われなかった。しかし、2期目後半にやった城下町の再生はまさに文化で、それを最後に戦い切って終わった」。
橋下氏が「議会とぶつかって話をまとめるというのは、言うのは簡単だけど本当に精神的にくる。僕はもう無理」と自身の首長時代を振り返ると、崎田氏は「市長を辞めて一番良かったのは、議会と議論しなくてよくなること」と明かした。(ABEMA/『NewsBAR橋下SP 言いたい放題 新年会SP』より)