恋への葛藤や性に対するデリケートな悩みを抱えるヒロインたちの揺れる心情を描くオムニバスラブストーリー『今夜、わたしはカラダで恋をする。Season2』が、ABEMAでスタートした。記念すべき第1話『セフレでもいいから。』では、自己肯定感ゼロのZ世代女子大生に浴びせられたセフレからのリアルな一言が胸に刺さる。
【動画】自己肯定感の低さから「好きって言って」を連呼…切ない女子大生のベッドシーン
ABCテレビで2022年3月にスペシャルドラマとして制作されたビターなラブストーリーの続編。今回はABEMAとABCテレビが連動し、全4話のオムニバスドラマとしてヒロインたちのストーリーを濃密に描く。
第1話『セフレでもいいから。』の主人公は、何もない空っぽな田舎から飛び出し、憧れの東京で一人暮らしをしている女子大生の葉月(新田さちか)。葉月は地元に彼氏がいるのにも関わらず、お洒落な都会でのキラキラした恋愛を求めている。しかしその自己肯定感は低く、密かに思いを寄せる相手は半年前に出会ったファッションモデルの稜(岩上隼也)。その関係性はセフレという悲しいものだ。
稜は葉月に構わず、葉月の目の前で葉月の友人・芽生と顔大密着のイチャイチャ。「部屋に行ってもいい?」という葉月のメッセージもあえて無視して、葉月を複雑な心境に陥らせたりする。その合コン解散後に稜は芽生と夜の街へ消え、葉月は雑誌編集者の大沼(猪塚健太)と二人きりに。大沼に誘われるままにホテルに入った葉月は大沼と激しいキスを交わしながら「葉月のこと好き?」と愛を求めるように聞いたりする。だが体を許そうとした次の瞬間、葉月のスマホがけたたましく鳴る。電話の主は稜だった。
大喜びの葉月は大沼との情事を中断。急いで帰宅し、稜からの印象を良くしようと部屋を綺麗にする。しかし棚には地元にいる恋人らしき人物との2ショット写真が。そんな部屋を訪れた稜はまるで葉月を物のように扱い、「キスして」「好きって言って」とせがむ葉月を無視。「お前喋りすぎなんだよ」と冷たい態度で葉月の体だけを貪るのだった。
振り向いてもらいたい一心の葉月はデートの約束を取り付けようとするも、稜は「忙しい。てかそれ彼氏としろよ」「お前そんな面倒くさいことを言う奴だった?」と終始塩対応。自己肯定感の低い葉月は怒るどころか、シュンとしながら「ごめん…」と稜の機嫌を取ることしか出来なかった。何としてでも稜と“普通のカップル”になりたい葉月は、稜の撮影仕事の空き時間を聞きつけて先回り。半ば強引にデートを実現させるのだった。
体の関係を抜きにした初めての2人きりの時間を過ごす葉月。「何度も体を重ねているのにどんなものが好きとか、どういうタイミングで笑うとか何も知らなかった」と稜への愛おしさをしみじみ感じて「今日の稜君は私だけのものだ!」と幸せそうだ。
ところが、葉月がまるで恋人同士のような2ショット写真を撮影すると、稜は「は?何撮ってんだよ!」とカメラを奪い取り「ホテル行こうぜ」といつものモード。強引に葉月を連れて行こうとする。普段ならば抵抗することもなく、言いなりになっていた葉月だが、今日は違う。
初めて「嫌だ」と稜からの命令を拒否して「稜くんが好き!ちゃんと付き合いたい。本当は彼女になりたい!」と今まで言えずに心にため込んでいた本音を打ち明ける。しかし稜は「はあ?俺がお前と付き合うと思う?普通に考えてみ。ないでしょ?お前さ、ただのセフレじゃん。俺以外の男ともやっているくせに。よく言えるよ」とバッサリ。
痛いところを突かれた自己肯定感の低い葉月に言い返す言葉はなく「ごめん!行かないで。一人にしないで!今のウソ、今のなしにする!付き合ってとかもう言わない。セフレでもいいから、もう二度と、好きとか付き合ってとか言わないから…だから行かないで」と縋り付く。だが「セフレでもいい」というあまりにも悲しい禁句に、稜からは「セフレでいいとか言う女、俺嫌いだから」と吐き捨てるように言われてしまう。
セフレに甘んじていた葉月の言い分としては、稜の態度があまりにも冷たくて、その寂しさを埋めるために他の男性のぬくもりを求めてしまった。しかし稜からしてみれば、自らを貶めるかのような言動を発する葉月の空っぽさに嫌気がさしてしまったのだ。「セフレでいいとか言う女、俺嫌いだから」という厳しい言葉の裏には「自分を愛せ!話はそれからだ!」という叱咤激励が隠されているのだろうか。稜から飛び出したリアルすぎる本音、そしてその後の展開で、葉月はどのような気づきを得るのだろうか?