ほぼ初対面の関東芸人と関西芸人がいきなり1泊2日の2人旅を行い、その旅の様子を東野幸治と勝俣州和がスタジオで観察する『東西芸人いきなり2人旅』。2015年まで朝日放送にて放送されていた、大人気の旅番組が2月12日にABEMAにて復活した。
今回、旅に出たのはチュートリアルの徳井義実と、マユリカの阪本。旅をとおして2人の絆は深まったのか?見どころを、東野幸治と勝俣州和の2人に聞いた。
8年ぶり復活の収録 ゲラゲラ笑いながらツッコみました
――8年ぶりの復活ということで、企画を聞いた時のお気持ちを教えてください!
勝俣州和(以下、勝俣):最初に話を聞いた時は、レギュラーなのかなということで大喜びしたのですが、1回限りということで(笑)。でも、『東西芸人いきなり!2人旅』のはじまりも特番でしたから。今回はABEMAなので関東の方にも観てもらえることが嬉しいですね。
東野幸治(以下、東野):8年ぶりにかっちゃん(勝俣さん)と一緒に仕事が出来ることが楽しみでしたね。12,3年前も、かっちゃんと一緒にVTRを観ながらしゃべっていましたし、ざっくりした打ち合わせしかせず、ゲラゲラ笑いながらやっていましたから。今日の収録も当時の話をしていて懐かしかったですね。あと、昔の映像を観たい!今観ても同じところでツッコむんじゃないかな。
勝俣:どちらかの部屋でテレビを観ているみたいだったよね。ただ2人で楽しみながらツッコんでいるだけ。
東野:ただ楽しかったですね。かっちゃんと会って、当時のスタッフたちと会って、新年会みたいな収録でした。
――朝日放送での『東西芸人いきなり2人旅』も、最初は特番だったものが好評でレギュラーになったということですから、今回の配信も反響によってレギュラー化する可能性も…?
東野:そうですね、でもそんな淡い期待は持たずに。8年、何も期待していませんでしたから。今回はもう思い出作りって感じかな。
勝俣:(笑)。この8年間で芸人も増えたし、芸人の勢いが強くなっているから、以前より爆発する可能性もありますよね。毒を持っている人も増えているから。
他の番組が盗みそう “意外性あるキャスティング”
――今回は、チュートリアルの徳井さんとマユリカの阪本さんが旅に出ましたが、VTRをご覧になっていかがでしたか?
東野:徳井が“関東芸人”として出るっていうね。マユリカもツッコミの明るい中谷じゃなくて、阪本が行くんやっていう。この「この組み合わせ大丈夫か?」という感覚も8年ぶりでしたね?かっちゃん。
勝俣:他の番組だったらもう1人の方にするじゃん!っていう。
東野:心配しながらも本番はじまったらちゃんと盛り上がるっていう。芸人の新しい使い方をするのが上手なんですよね。新しい発見があったり、「こういう一面あったんだ」と楽しめる。
勝俣:業界の人がビックリすると思う。ロケって、明るかったり人気者同士を組ませることが多いけど、この番組はそういうことをしない。意外な組み合わせが爆発力があって。このマッチメイクの仕方は他の番組が盗みに来るかもしれない(笑)。
東野:マユリカの2人は今年たくさんテレビに出ると思うし、すごく面白いから。まだ2回くらいしか(仕事で)一緒になったことがなくて気になる存在だったから、今回徳井と一緒に話している所を見れて良かったし、楽しかった。
勝俣:いい話もいっぱいあったしね。
チュートリアル徳井が解放されていて嬉しい
――徳井さんの旅っぷりはいかがでしたか?
東野:最初は先輩として上手な立ち振る舞いをしようとしていたけど、途中から阪本と化学反応を起こして、訳のわからん徳井が発動して(笑)。面倒くさい徳井が出てきて、解放されて良かったなあって。
勝俣:そうですね! 徳井さんが“らしさ”を出し切っている感じがしました。謹慎期間はもう終わりましたから!毒を見せてくれている。
東野:そうそう、この番組で謹慎期間は本当の意味で終わり(笑)。阪本にイラついて当たり散らす徳井がすごく面白いし、良かったなと思います。
――改めてになりますが、視聴者の方へ見どころを教えてください!
東野:今回の番組でいえば東西の中間の熱海駅で待ち合わせをする2人がまず面白かった。お互い面識がほぼ無いし、マスクをつけているから待ち合わせも時間もかかるし、これからどうなっていくんだろう…という。実際に出てくるお店やスポットも良い所ばかりなので、ぜひ視聴者の方にも行ってほしいですし、旅番組として、お笑い番組として、楽しんでいただきたいです。
勝俣:旅をすることによって、人と人のつながりが出来るんだなって。笑える部分はもちろん、真面目な表情を見てほしいです。お笑いに対する真剣な話が出てくる場面があって、そういう所がとても良かった。今後またこの番組をやることがあるなら、号泣することもあるかもしれない。
東野:我々、8年前より年取った分、涙腺がゆるくなっていますから。「東西のお互いあまり知らない芸人同士が旅をする」という、ホワイトボードに書いたら一行の企画なのですが、これがすごく奥深い。会話はもちろん、無言の空間も見ていて楽しめます。
――今日は楽しいお話をありがとうございました!
取材・文:中村梢