ヒマラヤの厳冬期の厳しさを物語るVTRが『ナスD大冒険TV』でオンエアされ、視聴者から反響が寄せられている。
『ナスD大冒険TV』では「天空のヒマラヤ部族 超完全版 アジア最後の秘境を目指す過酷旅」と題した企画が放送。ネパール・ヒマラヤの辺境・ドルポ地方でも最奥にあるティンギュー集落到着に向けて、ナスDら取材班の過酷な道のりを進む様子が公開されている。
ヒマラヤの厳冬期は5年ぶりの大雪に見舞われた。そんな中、過酷な峠を3つも越え、遂にティンギュー集落に到着したナスD。ちょうど、その時はお正月を迎えていた(チベット暦)。そんな中、普段とは違う絢爛たるお正月の裏で、村人数人が家畜と共に集落を出て行ってしまった。それは何故か……。
「冬の間も村に留まりたいのですが、家畜を連れて、南へ行かねばなりません。なぜなら、牧草地がほとんど雪に覆われてしまうからです。移動しなければ家畜に食べさせる餌がありません」(村人談、以下同)。
ティンギュー集落から2時間ほど下った所では、家畜の放牧が行われていた。厳しい冬の間、彼らは集落から離れ、草の豊かな場所を求めるのだという。お正月などないのだ。
「我々はこの山を愛しています。先祖もそうでした。でも雪だけは好きになれません」
この年は記録的な大雪に見舞われたため、さらに標高が低い牧草地へ家畜を移動させる。しかし、風速18メートル、気温マイナス16度の環境では、寒さに強いヤクもなかなか言うことを聞かない。
さらに災難は続く。あまりにも雪が降り過ぎてしまったために、今度はヤギとヒツジをティンギュー集落に避難させることにしたのだ。だが、その移動の中で、ほとんどの子ヤギが命を落としてしまった。
なんと3000頭いたヤギとヒツジの内、2000頭が死んでしまったという。寒さに強いヤクでさえ、150頭の内、35頭が死亡。ナスDは現地の人を見て、「みんな5年ぶりの大雪で疲れている」と推察。生活を守るために誰かがやらないといけない仕事…とはいえ、目指す冬の放牧地はまだまだ先だ。
ヒマラヤの厳冬期の厳しさがリアルに伝わってくるVTR。視聴者からは「ホント凄い番組。世界は広い」「日々生きるということを考えさせられる」「そりゃ疲れるよ…壮絶すぎる、、」「みんな生きる為に必死で働いているんだなぁ」などの声がネット上に上がっている。
(ABEMA『ナスD大冒険TV』より)