世界最大の自動車展示会、上海モーターショーが開催されており現地では盛り上がりを見せている。今年の見どころなどについて、ANN上海支局 高橋大作支局長に話を聞いた。
「上海モーターショーは東京8個分の展示スペースを設けており、1000社が参加しており車1500台が展示されており、そのほとんどがEV、電気自動車になります。なかでも空飛ぶ車に注目が集まっており実用化には至っていないものの25分間飛ぶことが可能と技術力の高さがうかがえました。中国ではゼロコロナ政策が終わってから最大級の規模のイベントでもあり、全世界で一番電気自動車が集まっている会場となっております」(以下、高橋記者)
各社技術力の高さを展示会で見せるなか、注目が集まっていたのは中国最大のEVメーカーBYDだ。
「BYDは今やテスラに次ぐ世界二番手にまで急成長を遂げている中国最大のEVメーカーです。いかに安く電気自動車をアピールするかという企業が多いなか、2000万円を超える高級EVスポーツカーに報道陣も注目を集めていました。このBYDは電気自動車の心臓部分を担うバッテリーから始まった会社です。車を作り始めたのは2000年代になってからですが今や中国を代表するメーカーとなり、日本も追いつけないような状況で中国全土を引っ張る存在となりました」
中国の電気自動車の勢いが増すなか、日本企業にも注目が集まっていた。
「日本では未発売の中国限定のEVモデルを何台も発表しています。トヨタをはじめ日産やHondaなど中国を皮切りに世界に販売していこうという動きが加速しているのです。中国は世界で一番電気自動車を作っており、なおかつ一番売れている国となっています。中国は昨年度車の販売台数が2680万台、そのうち約25%の約680万台の新エネルギー車となっており、世界の平均は約10%、日本はまだ2%ほどにとどまっていることから、もはや中国を制するものが世界を制すると言っても過言ではない状況になっています。日本もBYDやテスラをライバルとして見て本気で業界に参戦するのが少し遅れているのではないかと、各日系メーカーの幹部も本音を明かしていました」