山田孝之が語る女優・南沙良の魅力 憧れるのは“絵になる人”「それこそが南さんが南さんである個性」
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 新たなるクリエイターの発掘&育成を目的とした短編映画制作プロジェクトMIRRORLIAR FILMSとABEMAが初タッグ。南沙良主演の短編映画『恋と知った日』がABEMAで独占配信中だ。MIRRORLIAR FILMS発起人の一人であり、本作において“共演”ではなく“同じ場所にいた”と不可解な説明をする山田孝之が、大ファンを公言する女優・南沙良の魅力を語りつくす。この新進気鋭の逸材に、山田はかつての自分が欲しいと思っていた理想を見ていた。

【動画】南沙良主演『恋と知った日』

卓上カレンダーを眺める日々…南沙良が好きすぎる山田孝之 

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 山田は監督作『ゾッキ』、MIRRORLIAR FILMSでの監督作『沙良ちゃんの休日』で南を起用している。「単純にファンです。過去に南さんが出演していたCMが好きすぎて自分のインスタにUPしたほど。時間があるとそればかり見ています」と山田は南にゾッコンで、当の南を「光栄というか恐れ多い。でも幸せです」と赤面させる。

 ちなみに南からもらった公式卓上カレンダーもしっかりと自宅に飾り、日々眺めているという。「南さんから『必要ないと思いますが…』といただいたものですが、自分としては普通に嬉しくて。今はスマホもあるのでカレンダーなんて必要ないと思ったけれど、あるのとないのとでは生活が全然違う。しかも毎月今月の南さんが出てくるので、今月はそうきたか!?と思ったりして…。いつも南さんがいてくれて寂しくありません」と日常の癒しの一つになっている。

山田孝之が抱えていた“絵になる人”へのコンプレックス

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 南の何が山田をここまで惹きつけるのか?南に感じる魅力を山田は「雰囲気」と分析するが、そこには“絵になる人”への強い憧れがあった。「僕が今の仕事をし始めたとき、松田龍平君や永山瑛太君など、そこにいるだけで絵になる人たちがいて、自分はそれに対する憧れが強かった。僕にはそれがない分とにかく表現しなければという焦りがあって。それがコンプレックスでもありました」と明かす。年齢や経験を重ねていく中で「自分は自分。ほかに自分はいない。誰かに寄せる必要はないし、ポジションも考える必要はない」という思いに至り、そのコンプレックスは消えた。しかし理想や憧れは追いかけたくなるもの。自分には無いものを山田は南の中に見つけ、求めているのだ。

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 ミステリアスやクールビューティーという言葉で評され、口数が少ないことから時として不愛想とか態度が悪いなどと誤解されてしまうことがあるという南。「私の良いところを雰囲気と言っていただけるのが本当に嬉しい」としみじみ喜ぶと、山田は「それこそが南さんが南さんである個性ですからね」とファンとしても先輩としても背中を押す。

MIRRORLIAR FILMSは「クリエイターのやりたいように好きなものを忖度なく作ってもらう場所」

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 “Z世代が語りたくなるラブストーリー”をテーマに制作された『恋と知った日』で南が演じたのは、マッチングアプリで出会いを探す大学2年生の吉乃渚。運命的に長谷川啓太郎(板垣瑞生)と巡り合うものの、悲しい現実が訪れる…。

 山田は本作において企画者&共演者として関わっている。ところが「今回は共演ではありません。あえて言うならば同じ場所にいた人です」とある意味不可解な説明をするように、その登場シーンの短さには驚かされる。まさに瞬きをしたら見逃すレベル。言わずもがな山田は知名度を誇る俳優の一人であり、先ほどから南ファンであることを公言もしている。であれば井樫彩監督による忖度があってもよさそうなもの。しかしそんな打算や忖度皆無で作品を生み出せるのがMIRRORLIAR FILMSの面白いところだ。

 山田曰く「そもそもMIRRORLIAR FILMSの信念自体がそうなので。予算は潤沢ではないかもしれないけれど、クリエイターのやりたいように好きなものを忖度なく作ってもらう。今回の企画でもそれが一番の目的でしたから」と作品ファーストの信条を説明する。

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  MIRRORLIAR FILMS2回目の参加の南も「私世代の女の子のリアルが詰まった恋愛物語で、人と出会うこと、人と付き合うことの切なさと愛おしさが感じられる作品です。配信なので場所を選ばず鑑賞できるのもいい。個人的には電車に乗りながら観るのがおススメです」と手応えを得ており「多種多様なクリエイターが短編映画というフォーマットを利用して気軽に自分を表現して新しいことに挑戦できるのは素晴らしいこと」と賛同している。

業界みんなで手を組んで多くの人に観てもらいたい…映画祭上映と同時配信という新たな試み

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 『恋と知った日』は4月22日に実施された「第1回ミラーライアーフィルムズ・フェスティバル『恋と知った日』配信開始記念プレミアイベント」で上映され、また同時にABEMAでの無料独占配信を開始。この試みもMIRRORLIAR FILMSならではの新しいチャレンジだ。

 山田は「プレミア価値をつけるために映画祭だけの限定上映で終わる作品が多い中で、今回は映画祭と同時に配信作品として多くの人に観てもらう。今は映画館があって上映期間がしばらく空いて配信されるという流れが一般的だけれど、そうではなくて業界みんなで手を組んで新鮮なうちにより多くの人に作品を観てもらうという考え方も必要かもしれない。『恋と知った日』はその第一歩のような作品で、今回のコラボはとてもいい機会になりました」と納得の表情。MIRRORLIAR FILMS立ち上げから早3年が経ったが、山田の「面白いことをしたい」が形になりつつある。

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山田孝之
ヘアメイク:南辻光宏(complice)
スタイリスト:五月(ROOSTER)

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南沙良
ヘアメイク:坂本志穂
スタイリスト:道券芳恵

取材・文:石井隼人
写真:You Ishii

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