別府ひき逃げ死亡事件から10カ月…指名手配犯検挙で重要なのは“表情” 元刑事「静止画では一致しない場合も。映像で動いた顔も見て」
【映像】「生活保護で生きていく」容疑者の人物像
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 2022年6月29日に大分県別府市で発生したひき逃げ事件。信号で止まっていたバイク2台に軽乗用車が追突し、大学生1人が死亡、1人がけがをした。警察は現場から逃走した八田與一(はった・よいち)容疑者(26)を道路交通法違反の疑いで全国に指名手配。逮捕につながる有力な情報提供には遺族が最高500万円の懸賞金をかけているが、未だに行方はわかっていない。

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 『ABEMA的ニュースショー』が現場の取材や容疑者の足跡を追う中で、元刑事は指名手配犯を検挙するためには「静止画だけでなく動画でも表情を見ておくことが重要」と呼びかけた。

 八田容疑者は破損した車を乗り捨て、被害者の救護をすることもなく現場から逃走し、そのまま行方がわからなくなっている。JR別府駅方向へ逃走した後、駅の反対側の繁華街側へ。繁華街を裸足で走り抜け、交通量の多い国道10号線を焦った様子で渡る姿が防犯カメラに残されていたが、これが八田容疑者を捉えた最後の映像となった。

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 番組が八田容疑者の情報を集める中では、「普段は穏やか」「人当たりが良く優しい」「社交的」「いじられキャラ」「中古品や安いスーパーが好き」「温泉、キャンプが好き」「筋トレや歯磨きなどのルーティンを重要視」「爪を綺麗に切る」などの証言が寄せられている。

 元埼玉県警刑事の佐々木成三氏は「コミュニケーションが高い。過去にSNSを使っていることもあって、スマホは持っていないものの人とのつながりを持つことにも長けている。今は誰とでもつながれるので、この顔を認識していないと指名手配犯と知らずに援助していることもある」「筋トレをするなど、自分のことを意識している。マスクをしているとわからないので顔はこのまま、髪型を変えたりメガネをかけたりしている可能性がある」と指摘する。

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 一方、元徳島県警捜査一課警部の秋山博康氏は「だいたい逃亡者といえば疲れて痩せるイメージだが、私が追っていた中では逆に太っていた犯人がいた。逃亡者に見えないよう太らせて、髪も剃って、私が見ても『あれっ?』と思うほどだった」と話した。

 指名手配犯を逮捕するため警察は「見当たり捜査」を行うが、一般人にできることはあるのか。佐々木氏は「10カ月経って容疑者が『誰にも気づかれてない』と思った時に、誰かと喋っても大丈夫、仕事をしても大丈夫、と人と触れ合い始める可能性は高い」「頭に入れておいていただきたいのは、容疑者の表情。静止画では一致しない場合もあるので、動画で笑顔や真面目な顔も見ておく。メディアやSNSで動画を拡散できるのはプラスになると思うので、表情に関心を持って見ていただきたい」と呼びかけた。

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 警察も改めて情報提供を呼びかけている(別府警察署:0977-21-2131)ほか、番組でもTwitter(ABEMAニュース/@News_ABEMA)のDMで事件や容疑者に関する情報を求めている。(『ABEMA的ニュースショー』より)

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