岸田総理「情勢を見極めたい」は解散を否定せず? 2つの“状況証拠” 次の目処は16日?
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 「若年人口が急減する2030年代に入るまでが、少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンスだ」(岸田総理)

 13日夜の会見でこう述べた岸田総理。政府は「こども未来戦略方針」を閣議決定し、児童手当の所得制限を撤廃し、対象を「高校生まで」に拡大することなどが盛り込まれた。財源については、2028年度までは「こども特例公債」として国債を発行するとしたが、「詳細は年末に結論を出す」として、具体的な金額や方法は示されなかった。

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 また、取り沙汰される衆議院の解散について、岸田総理は「情勢を見極めたい。現時点ではそれ以上のお答えは控えたい」と述べるに留めたが、今後可能性はあるのか。テレビ朝日政治部の澤井尚子記者に見立てを聞いた。

 会見の意図について、澤井記者は「こども未来戦略方針の閣議決定に合わせて、総理側が“会見をしたい”ということで2週間ほど前にセットされた。広島サミットの際に議長国としてなど外交の場での会見はあったが、総理官邸の会見室で1時間ほどしっかり時間をとって開くものは、3月17日以来約3カ月ぶりになる」とした上で、「国会会期末の来週21日には会見を開くというのが通例なので、なぜここで?解散表明の場になる?という憶測は広がっていた」と説明。

 天皇陛下が17日からインドネシアをご訪問されるが、「国会を延長せずに解散するなら、16日までという見方がある。今日の表明はなかったが、16日にも『骨太の方針』の閣議決定があるので、防衛増税の時期を1年先送りにすることなど、岸田総理が再び会見を開くのでは?という可能性もくすぶっている。まだわからない」という。

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 解散の可能性は「まだある」というのが澤井記者の見立てだ。「ただ、まさに“岸田総理のみぞ知る”という状況。政府関係者は、『自民党の麻生副総裁や茂木幹事長ら幹部には相談こそするものの、最後の最後の決断にあたっては誰にも相談しないんじゃないか。当日の朝に自ら判断するのでは』と話している」。

 一方で懸念されるのが、マイナンバーカードをめぐる問題が相次いでいることと、踊り場~低下傾向にある内閣支持率。「テレビ朝日がこの週末に行った世論調査でも、3カ月ぶりに不支持が支持を上回った。『総理は、みんなの首がかかっているので支持率は気にして判断するのではないか』と話す政府関係者もいる」とした。

 そんな中、総理が解散できる環境づくりをしていると思わせる“2つの状況証拠”もあるという。「総理公邸での親族の忘年会で長男・翔太郎氏の“大はしゃぎ写真”が流出し、秘書官を更迭した判断が1つ。また、今日の少子化対策の具体的な財源の先送り、そして実質的な負担がないとも強調したが、新しく必要になってくる財源の徴収方法についての具体的な設計は年末までに、としている。増税ではないものの負担増になるような話が出てくるので、その前に解散したほうがいいと考えるのが普通だろう」。

 サミットの成果と日経平均がバブル後の高値を更新している状況、一方で支持率上昇のポイントがあまり見通せない中で、ここで信を問いたいというのが岸田総理の本音とみられる。また、内閣不信任案が野党第一党の立憲民主党などから提出された場合、自民党の萩生田政調会長や森山選対委員長など幹部もこぞって「内閣不信任案が提出されれば解散の大義になりうる」との考えを示しているということだ。

 そうした上で、総理が会見で述べた「情勢を見極めたい」という言葉について、澤井記者は「ある意味、解散を否定はしていない。やはり悩んでいる、考えているのだろうと感じられる」とした。(ABEMA『アベマ倍速ニュース』より)
 

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