長渕剛が駆け出しの歌手時代の壮絶な過去を語った。
【映像】チンピラに喧嘩売ってボコられた… 長渕剛、壮絶な過去を語る
3月25日、26日の2日にわたって放送された『君たちが未来だ!』(ABEMA)は、未来を担うZ世代の若者たちと一緒に、長渕剛をはじめ、歌手の安斉かれん、ラッパーのAK-69、参議院議員の神谷宗幣氏、画家の笹田靖人といった多様なジャンルの先輩たちと語り合い、ともに未来を見出していくトーク&ミュージック番組だ。
北海道から来たという質問者の男性は「剛さんにとって福岡という場所がどういう場所なのか。『福岡のために』みたいなものが考えとしてあったのか」と質問を投げかけた。
長渕は「福岡という町は、ひとつは僕の音楽の基盤を作ってくれた町。もうひとつは人情ですね。つまりは親元を離れて初めて1人で生きるわけです。そのときにやっぱり1人で生きていけないんだな、人の情愛というものが自分を育んでくれるんだなという、人の温かさを感じました」と答えるた。
そして「もうひとつは、絶対に魂を売っちゃいかん」と言い放つと、自虐的な表情を浮かべつつ、あるエピソードを語り始めた。
「アルバイトをしてギターの弦代ぐらい稼ぎたい」と、小さなパブで1回1万円もらえる演奏のアルバイトをすることになった長渕は、店長に「歌えますけど、演歌とか人の歌は僕歌えません。歌わないです。自分のオリジナルだけでいいですか」と確認して承諾してもらったそう。
しかし、歌っている途中で4、5人いた「チンピラ風情」の人物たちから「演歌ば歌わんかい!」とヤジが飛んできたという。
長渕は当時の自分について「僕はそのころ、髪が長くてね。頼りない少年ぽさがあって」と回顧。「その髪をひっつかまれてね。僕はよせばいいのに、つっぱったつもりじゃないけど『歌えません』と言ったんだよ」と明かした。
相手からは怒号が飛んできたそうで、長渕は「怖かったよ、本当に怖かった」と正直に語りつつも「だけど言っちゃったんだね『自分の歌しか歌えません、自分は筋を通してます』と」と、それでも己を貫いたという。
しかしこの行動がさらなる怒りをかうことに、長渕は「筋モノの人間に筋論とかで話したら、頭にくるの当たり前でしょ? 怒らせちゃったんだね、絶対に怒らせちゃいけない人を怒らせちゃったの」と説明。
そして「まあ殴るけるというより、引っ捕まえて倒されるんだよ。そしてボロ雑巾のように殴るんですよ。蹴るんですよ、あいつらは。いまでも覚えてる」と、激しい暴行を受けたことを明かした。
緊迫した状況を語る長渕だったが「その蹴りの原型がそこにあるんです。僕の“長渕キック”の」「こういう風に蹴り上げるんですよ」と、まさかの自身の蹴りのルーツを明かすと会場からは笑いと拍手が起きた。
長渕は「僕は多少はね、もっとうまくやればよかったなと思うんだけどね。そのときに『自分は自分の歌しか歌わないんだ』ということをチンピラの前で言ってしまった」と、反省しながらも自分の“筋”を通した過去を振り返った。
(ABEMA 『君たちが未来だ!』)