大分・別府ひき逃げ死亡事件 「新宿に似た人が…」情報を調査 追加取材で新たに判明した容疑者の人物像
【映像】事件後15分後の現場の様子
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 2022年6月29日に大分県別府市で発生したひき逃げ事件。信号で止まっていたバイク2台に軽乗用車が追突し、19歳の大学生1人が死亡、1人がけがをした。警察は現場から逃走した八田與一(はった・よいち)容疑者(26)を道路交通法違反の疑いで全国に指名手配。逮捕につながる有力な情報提供には遺族が最高500万円の懸賞金をかけているが、未だに行方はわかっていない。

【映像】「生活保護がある」 不敵に笑う八田容疑者

 八田容疑者は事件の直前、事故現場近くのショッピングセンターの駐車場で、亡くなった大学生Aさんに対し一方的な言いがかりをつけていた。大分県警によると、八田容疑者の軽乗用車は時速70キロ以上で追突し、ブレーキもかけずに電柱に激突。被害者2人のバイクは、交差点の先まで吹き飛ばされ、Bさんは奇跡的に軽傷だったが、Aさんは心肺停止となり病院で死亡が確認された。大分県警は、八田容疑者が故意に追突した可能性も指摘しているが、逃走中のため明らかにはなっていない。

■新宿で「八田容疑者に似た人物とすれ違った」情報

「花園神社の前で、八田容疑者に似た人物とすれ違った。目がそっくりだった。ホスト風の格好をして、スマホで今日出勤するかどうかなどの話をしながら去っていった」

 事件発生からまもなく1年となる中、東京・新宿で八田容疑者に似た人物の目撃情報が『ABEMA的ニュースショー』に寄せられた。その後、目撃者は警察に通報したという。

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 八田容疑者の知人への取材で、八田容疑者は学生時代、歌舞伎町でホストのアルバイト経験があったという。元徳島県警警部の秋山博康氏と番組取材班は、歌舞伎町で聞きこみ調査を実施。ホストクラブで身分を偽って働いている可能性はあるのか、現役ホストに聞いた。

「大手だったら身分証がないと体験入店もできない。BARもだいたい寮があるが、後者だったら正直、身分証がなくても働ける」(NUMBER ONE・生駒卓也さん)

 一方で、小さな店での採用事情は不明だという。

「マイナー店だったら、もしかしたら身分証なしで雇わせて、寮も1Kに6人とかあるかもしれない。ただ、もうたぶんないと思う」(CLUB ALL WHITE・神谷水絃さん)

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 ホスト関係者によると、歌舞伎町で身分証がなくても働ける仕事は、条例違反になるが呼び込み、つまりキャッチがあるという。そこで、歌舞伎町でキャッチをしていた男性に話を聞いた。

「(身分証明書がなくても)全然雇える。やはり捕まる仕事なので、捕まって罰金が払えないと辞める。うちらも(素性を)根掘り葉掘り聞かず、携帯さえ持って仕事できればという感じ。(指名手配犯がいる可能性は)ある」

■容疑者は県外に逃亡?

 番組はこれまで、八田容疑者が関心を寄せていたとされる大阪・西成で聞きこみ調査を行ってきた。さらに、かつて住み込みで働いていたとの情報がある栃木・日光市の鬼怒川にも赴いたが、事件を知る人には出会えなかった。

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 大分県警は5月、八田容疑者が逃走時に着ていたTシャツなどの遺留品を公開した。Tシャツが発見されたのは事件の2日後、最後に姿が捉えられた国道10号のすぐ先にあるヨットハーバー。事件現場から約2キロの地点で、ここで脱ぎ捨てた可能性があるという。つまり、防犯カメラで情報を呼びかけた服装では、その後逃走していなかったことになるが、警察は事件発生から2日間、ヨットハーバーを捜査していなかったと認めている。

 また、八田容疑者の新たな映像も公開された。事件から10分後の午後7時55分ごろ、別府市内の繁華街を裸足で歩く姿や、その2分後には後ろを気にしながら歩く様子も。

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 秋山氏は「裸足で逃げるということには、“現場から逃げ通す”という心理があったと思う。別府市内は生活環境でもあるので、どこに何があるかもわかっている。逃走の途中にスリッパや靴、自転車を盗もうと考えていたのでは」「自転車であれば、自宅まで行くことはできる。自宅にしばらく潜伏して、着替えるなりお金を持って県外に逃亡した可能性は高いと思う」と推測する。

 さらに、「逃亡者の心理として、絶対に捕まりたくない。衣食住が必要なので、1人で山に籠もっているというのは1000分の1ぐらいの確率ではないか。ほとんどは誰かに嘘を言って頼ることが多いので、おそらく偽名で誰かと暮らしているのではないか」との見方を示した。

■新たに判明した容疑者の人物像

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 今回の取材で、新たな八田容疑者の人物像が明らかになった。

●美意識が高く、歯の矯正もしている
●マッチングアプリを利用していた
●鬼怒川で住み込みのバイト経験あり
●学生時代にホストのバイト経験あり

 また、これまでにわかっている情報から、元埼玉県警刑事の佐々木成三氏は次のように分析する。

「これまでの生活や交友関係、過去のトラブルを聞くと、感情リテラシーを抑制できない人物なのかなと。ルーティン(日課)は大きなポイント。爪をキレイにしている、歯みがきをしている……こうした情報を知って、『そういえば、あいつ似ているな』という流れになってくれれば。被害者・ご遺族のために、自分に何ができるかという時、事件に関心を持って生活してもらうだけでいい」(佐々木氏)

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 その上で、「使ったコップやタバコの吸い殻などから人物の鑑定できるため、もし容疑者に似た人物が急にいなくなったという時、部屋はそのままにしてほしい」と呼びかけた。

 別府の事件について、警察は情報提供を呼びかけている(別府警察署:0977-21-2131)ほか、番組Twitter(ABEMAニュース/@News_ABEMA)のDMでも事件や容疑者に関する情報を求めている。(『ABEMA的ニュースショー』より)

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