ジャーナリストの田原総一朗氏が、17日の『NewsBAR橋下』にゲスト出演。自民党と公明党の対立、日本維新の会の躍進について、橋下徹氏と議論を交わした。
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衆院選の候補者調整をめぐる自公の対立について、田原氏は「国会議員にとってエネルギーの90%以上が選挙運動。公明党も自民党も必死だから東京(選挙区の候補者擁立)で揉めた。でも、連携を切るのは損だと両党とも思っているから、切るつもりはまったくないだろう」と説明。
一方、橋下氏は今の状況は維新にとってチャンスだと指摘する。「公明党が出るところに維新が候補者を立てる。そうすれば、“自民党に投票したいけど、公明党しか出ていない。そこに入れるか棄権するしかない”という自民党支持層を取ってこられるのではないか」。
これに田原氏が「なぜ維新が(地方議員の)目標600人に対し、700人をとって大勝したかというと、大阪では野党ではなく与党だから。そして、一番大きな理由は、維新は左翼ではないということ。日本人は左翼が嫌いだ」と指摘すると、橋下氏は次のように述べる。
「一番支持率の高い自民党のやっていることを全否定してもしょうがない。維新がどういうやり方をしたかというと、自民党のやっていることを全否定はしないけど、修正を求めていく戦略をとった。立憲が否定でいくのに対し、維新は修正。世の中は自民党支持層と無党派層が大きな塊になっている中で、田原さんが言うように左翼というのは日本の中ではごく一部だ。そこで維新のスタイルが支持されているのだと思う」
これに田原氏は「左翼は自民党を批判すればいいと思っているが、維新は自民党と協調することもあるし、批判することもある。僕から見れば維新は自民党よりも右。憲法改正なんだから」とコメント。
橋下氏は「それは僕が辞めたから。僕は維新の中では少数派で、投票のマッチングサイトとかをやってみると相性が良いのはだいたい共産党になる(笑)。僕が抜けたことで維新は今のスタイルになって、自民党の安倍さん支持層を取りにいっている」とした。
では、維新と自民党が組む可能性はあるのか。田原氏は「何度か馬場さんに確認したが、『今のところはない』と。まったくないとは言っていない。岸田さんにとって一番怖いのは維新だろう。立憲ではない。自民党に投票している多くの人が“自民党が良い”と思っているわけではなく、他になくてしょうがないからだ」と指摘する。
橋下氏は「大阪だと、“大阪の自民党はダメだ”と、自民党支持者の7割が吉村さんのところに行ってしまった。そもそも、松井さんも馬場さんも自民党のメンバーだったから、自民党が嫌だなと思った人は立憲ではなく維新に行く」と述べた。
これまでにも、橋下氏が政界に戻ることを勧めてきた田原氏だったが、「維新が強くなるのはこの人(橋下さん)が国会議員になるのが一番良い」と再提案。これに橋下氏は「そんなことない。僕が国会議員になったら維新は負けますから」と否定していた。(ABEMA『NewsBAR橋下』より)