鳥に遺体を食べさせて処理…日本人には馴染みのないチベット「鳥葬」儀式に密着「凄まじい貴重映像」と反響
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 現在の日本では人が亡くなった場合、葬儀・火葬してからお墓へ納骨するのが一般的。そんな中『ナスD大冒険TV』では、日本人には珍しい「鳥葬」の様子が届けられた。

【動画】鳥が遺体を食べる「鳥葬」の貴重映像(15分頃)

 『ナスD大冒険TV』では、「天空のヒマラヤ部族 超完全版 春〜夏そして、2回目の冬絶景 編」と題した企画がスタート。合計で150日間におよぶ長期取材の模様をお届けする。

 旅の途中で、ナスD一行は標高4300メートル、エリック・ヴァリ監督のアカデミー賞受賞作品映画『キャラバン』の撮影地にもなったツァルカ村に到着した。そこで「鳥葬」という伝統的な儀式に直面した。

鳥に遺体を食べさせて処理…日本人には馴染みのないチベット「鳥葬」儀式に密着「凄まじい貴重映像」と反響
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 鳥葬とは、遺体を野山や岩の上などに置き、葬送を鳥類に委ねる葬儀の方法。現代の日本人には馴染みのない葬儀方法だが、チベット仏教では、遺体は魂の抜けた物体に過ぎないと考えられており、その遺体を天へと送るために鳥葬をおこなうようだ。

 現地の人に話を聞くと「遺体を山に持って行ってハゲワシに食べさせて天に返す」のだそうだ。その上で「私たちにとっては1番良い葬儀ですよ」と述べた。

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 元テレビ朝日の“伝説の辺境”ディレクター・大谷映芳氏は以前、鳥葬の儀式を間近で取材したことがあるという。その上で「BBC(英国放送協会)も1回、ドルポに来て、鳥葬を撮りに来たの。1ヶ月くらいいたのかな。でも結局、撮れなかった。ヤギの肉を置いて(イメージで)“こんな感じですよ”で終わったみたい」と話した。

 そんな中で、番組では貴重な鳥葬の様子が公開された。スタジオのバイきんぐ西村瑞樹は「なかなか見られないんだ…!」と思わず呟いた。

 当時、亡くなったのは76歳の老女。まず葬儀の場所となる岩の上に遺体をそっと置き、10メートル離れたところで、この地のすべての神々に祈り、葬儀を行う許しを乞う。

 1時間ほど祈りが続いた後、袋から鳥が食べやすいようにし、後は鳥が飛来するのを祈って待つ。土葬や水葬といった方法もあるが、ドルポ地方には墓地に適した土地が少なく、鳥葬が一般的と言われている。

 1時間ほどで、ようやく1羽の鳥が姿を現した。近くで見ると、かなり大きい……。すると“一体どこに潜んでいたのか”というように、20羽以上の鳥が舞い降りてきた。やがて鳥たちが遺体をすっかり覆い、啄(ついば)み始めた。

 20分ほどで遺体は骨だけに。しかし、鳥たちは次に行われる事を知っているため、まだその場から立ち去らない。残らず収まるように骨まで砕くのだ。そんな風に、鳥がやって来てから、1時間ほどで終了。体の汚れを川で落とした鳥たちは、羽が乾くのを待っていた。

 チベットの人たちにとって、屍は魂の抜け去った物体に過ぎない。遺骨や墓を残すより、魂が天に辿り着くように祈ることが大切なのだ。やがて、鳥たちは天空へと返っていった。

 日本人には馴染みのない鳥葬。これを受け、視聴者からは「凄まじい貴重映像だな、これ…」「鳥葬っていうの初めて聞いたし見た。いろいろ考えさせられるな。。。」「お葬式はさまざまだけど、故人を思う気持ちはどこも同じだね」「鳥葬、中々貴重な葬儀シーンだな」などの声がネット上に寄せられた。
ABEMA『ナスD大冒険TV』より)

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