野島伸司「コロナ禍の若い世代の人たちのことがずっとひっかかっていた」飯豊まりえ主演ドラマ『何曜日に生まれたの』制作発表会見
【動画】『何曜日に生まれたの』
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 ABCテレビが2023年4月に新設した、日曜よる10時の全国ネット放送の連続ドラマ枠似て『何曜日に生まれたの』が8月6日(日)よりスタート。放送に先駆け7月16日、都内にて制作発表会見が開催。主演の飯豊まりえをはじめ、溝端淳平早見あかり、シシド・カフカ、内孝則らの主要キャスト5名が登壇し、新ドラマにかける意気込みを語った。また、オリジナル脚本を手がける野島伸司も登壇し、5年ぶりとなる地上波連続ドラマや、ミステリアスなタイトルの作品に込めた思いを述べた。

【映像】飯豊まりえ「私は電話に乗れない…」『何曜日に生まれたの』

主要キャスト5名が登壇 野島伸司脚本への思いを語る

野島伸司「コロナ禍の若い世代の人たちのことがずっとひっかかっていた」飯豊まりえ主演ドラマ『何曜日に生まれたの』制作発表会見
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 役衣装を身にまとい、飯豊まりえ、溝端淳平、早見あかり、シシド・カフカ、陣内孝則が登壇。プライム帯連続ドラマ初主演となる飯豊の、「放送開始は8月6日とまだ1ヶ月ほど先なのですが、皆様に早くお届けしたいという気持ちが高まっております」という冒頭のあいさつからは作品への手応えが伝わった。ミステリアスなベストセラー作家を演じる溝端は「飯豊さんと陣内さんが演じる黒目親子がとっても不器用ですが、愛くるしくてかわいらしい。そしてシシドさんと早見さんの演じる来栖姉妹がとってもパワフルで快活で、出てくるキャラクターがすべて愛すべきキャラ」と期待をあおります魅力をアピール。すいの父親を演じる陣内は、子役との攻防戦についてユーモラスに語り、会場に笑いの渦を巻き起こした。

 来栖姉妹を演じるシシドと早見の風貌が似ていることについて司会からふられると、「顔の濃さが似ていますね」と言うシシドに、早見が「さっき分析したんです。眉毛と鼻の形が似てるんじゃないか」と阿吽の呼吸でコメントを重ねていく。そこに飯豊がマイクを通さない声で、「あー、たしかに!」と素で納得する一幕もあり、和やかなムードに包まれた。

 野島伸司の脚本については、飯豊がタイトルの「何曜日に生まれたの」というフレーズが、キャストの顔合わせを和やかにした魔法のようなエピソードを披露。溝端は「読み手として続きが気になるけれどんだけどりつつ、演じる側としてはものすごくプレッシャーもある。プレッシャーと楽しみが表裏一体となった気持ちで台本を読むという、なかなかない経験でした」と思いの丈を語った。

地上波ドラマを5年ぶりに描き下ろした野島伸司も登壇

野島伸司「コロナ禍の若い世代の人たちのことがずっとひっかかっていた」飯豊まりえ主演ドラマ『何曜日に生まれたの』制作発表会見
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 本作は、曲者揃いの登場人物が織りなす、サスペンスあり、ラブストーリーありの、謎が謎を呼ぶジェットコースター型ドラマ。この日は、脚本を書き下ろした野島伸司も会場に登場。
野島はキャストについて「すごくバランスがいいと思います」と絶賛。そして、本作に込めた思いについては、コロナ禍の影響で、理想のキャンパスライフを送ることができなかった大学生が、構想のきっかけだったと述べた。「キラキラしたキャンパスライフを想像して入学したのにも関わらず、コロナ禍でキャンパスに通えず、そのまま何年間もリモート授業になり、そのまま退学した人やり、引きこもりになってしまった、独特特殊な世界の、若い世代の人たちのことがずっとひっかかっていたんです。彼らに寄り添おうかなというのが、最初の考えでした」と、この脚本に込めた思いを語った。

 また、野島の『愛しあってるかい!』(1989年)に主演した陣内は、「野島さんが僕の年齢を気にしてくださって、なるべくロケに出ないように、セットで済むように脚本を書いてくださっているそうです。すごく嬉しいです。セット内ですごくいきいきとやってます」とまさかの暴露! 野島が「降板されると困るので。陣内さんの体調管理だけは考えて書いたつもりです」と34年間の絆が垣間見えた。

「曜日占い」でこの夏の最強運勢を占い

野島伸司「コロナ禍の若い世代の人たちのことがずっとひっかかっていた」飯豊まりえ主演ドラマ『何曜日に生まれたの』制作発表会見
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 続いて占術研究科の水晶玉子が登場し、劇中にも登場する曜日占い「水晶玉子presents 『この夏の最強運勢は、何曜日生まれなの?』」が行われた。

 生まれた曜日によって運勢を判定する曜日占いは、日本ではあまり知られていないものの、タイやミャンマーといったアジア圏ではポピュラーな占い。『何曜日に生まれたの』の公式ホームページでは、水晶の監修による「今週の曜日占い」が、毎週日曜日に更新されている。

 キャストの生まれ曜日は、飯豊が月曜日、溝端が水曜日、早見が金曜日、シシド・カフカが日曜日、陣内が火曜日。脚本家・野島は月曜日。

 結果は、7位は木曜日、6位は水曜日、5位は土曜日、4位は火曜日、3位は月曜日、2位は金曜日、1位は日曜日というものに。

 6位の溝端は「水曜日生まれの方は長期的な計画を立てるといいと思います」とアドバイスされ、溝端は「わかりました!」と快諾。4位の陣内は、「火曜日生まれの方は勝負運が強い」と言われて「そうですか!」と声が上ずる。「でも、一か八かの大きな勝負は一度だけ」と言われて「え〜! 毎週土日に勝たしてもらわないと困っちゃう」と不満そう。水晶に「失敗しますよ」と注意され、「もう失敗してます。当たってます」と笑いを誘った。

 3位の月曜日生まれは「素敵な仲間に出会う時期。チームで動くとより運気がUP!」という運勢。飯豊は「一番いただきたかった言葉で嬉しいです」とうれしそう。飯豊と野島の他にも、若月佑美、片山友希、濱正悟と、キャストの中で最も多いのが月曜日生まれ。月曜日同士はシンパシーを感じ合う関係とのことで、チームワークの良い現場であることにになること間違いなさそうだ。

 2位の金曜日生まれは「自分でも気づかなかった魅力が花開く時!子供時代好きだったことを再開すると吉」。早見は「子供の時に好きだったことがまったく思いつかないので、家でゆっくり考えます(笑)」と自分に宿題を出してた。

 1位となったのは日曜日生まれは「好きなこと・楽しいことに思い切り取り組める時期。とにかく派手に楽しんで!」。シシド・カフカは「派手にみられがちですが、ものすごく地味なんです。何が派手かもよくわからないくらいですが」と言うと、溝端が「役柄で華やかに、派手にやっていく形でもいいですか?」と無理やりフォロー。水晶の「できれば私生活を派手に…」というアドバイスに、「頑張ります!」と気合を入れていた。

飯豊まりえ(黒目すい役)コメント

皆様お集まりいただきましてありがとうございます。黒目すいを演じさせていただいております飯豊まりえです。放送は8月6日とまだ1ヶ月ほど先なのですが、皆様に早くお届けしたいなという気持ちが高まっております。本日はよろしくお願いいたします。

——実際に撮影してみて、このドラマの見どころは?

サスペンスでもあるので、私が演じるすいが10年前にひきこもりになる前の高校時代の描写と、現在の世界観が常に混じり合う展開が本当に面白いなと思います。撮影の初めの方は高校生のシーンが多かったので、学園ドラマを撮っている気分になりました。高校時代のパートと現在のパートのコントラストも見どころだと思いますし、関わってくださる皆様が個性的でミステリアスなので、一筋縄ではいかないドラマになると思います。皆さんが自由にこの作品を受け取って、楽しんでいただければと思います。

——野島さんのオリジナル脚本について

まず『何曜日に生まれたの』というタイトルにすごく引き付けられましたし、主人公が引きこもりというところが斬新だなと思いました。引きこもりが外に出るときに、公文さんから「何曜日に生まれたの」という会話のきっかけを教えていただいて。それもまた新しい刺激というか、こうやって人と対応していけばいいのかと。コロナ禍で人とお話しする機会が減って、「あれ、今まで普通に喋れていたのにどうやって喋ればいいんだろう?」と思っていたときに、野島さんの台本をいただいて、「こうやって話が始まっていくのもありだな」と思って。皆さんとの顔合わせの時に、「月曜日生まれの飯豊まりえです」と言ったら、皆さんも既に調べていて、「何曜日生まれ」きっかけの自己紹介から話が広がりました。野島さんの書かれる言葉や台詞って、本当に魔法みたいだなと思いました。どうやってそういう言葉が生まれるのか、野島さんの頭の中が気になります。

——引きこもりの演技について

引きこもりといっても、楽しい引きこもりというか(笑)。お父さんと2人きりでも問題なく生活できているんです。皆さんが引きこもりにどんなイメージを持っているかわからないですけど、自分的に感じたものを、野島さんが書いてくださったたくさんのヒントですくい上げられたらいいなと思いながら、演じさせていただいています。

溝端淳平(公文竜炎役)コメント

皆さんお暑い中お集まりいただきありがとうございます。公文竜炎役をやらせていただきます。本当にこういう風に皆さんが集まってくださって制作発表するいうのが僕自身にとっても久しぶりで。僕はこの作品でまた新しいチャレンジだと思える役をいただけたので、少しでも多くの方に見ていただきたいと思っています。今日は皆さんよろしくお願いします。

——実際に撮影してみて、このドラマの見どころは?

現場を重ねながらの肌感で言いますと、飯豊さんと陣内さんが演じる黒目親子がとっても不器用なんだけど、愛くるしくてかわいらしい。そしてシシドさんと早見さんの演じる来栖姉妹がとってもパワフルで快活で、出てくるキャラクターがすごく愛すべきキャラだなと、公文目線で感じています。

——野島さんのオリジナル脚本について

僕が生まれる前から野島さんは脚本を書かれていると思うんですけど、“なのに” という言い方は変ですけど、平成生まれの僕が、野島さんの脚本を見て、新しい言葉や今の時代を知るということが多いんですね。野島さんの、新しいものを新しい世代に見せたいという思いをすごく感じます。一見柔らかくて温かみのある作品ですが、先ほど飯豊さんがおっしゃったように、とてもサスペンスで、ミステリアスで、謎が多い。僕の役もかなり謎が多いのですが、すでに台本を全話、野島さんが書いてくださった状態でクランクインできて良かったです。本当に毎話毎話、台本が上がってくるたびに、読み手として続きが気になりました。ドキドキして、裏切られるのが楽しみでありつつ、演じる側としてはものすごくプレッシャーもある。プレッシャーと楽しみがこんなにも表裏一体の状態で台本を読むというのもなかなかない経験でした。見てくださる方にも、楽しんでいただけると思います。

早見あかり(来栖芽衣役)コメント

本日はお越しいただきありがとうございます。来栖芽依を演じます、早見あかりです。本当にこんなにたくさんの方に集まっていただいて、ドキドキしています。キャストの仲がとても良く、楽しく笑顔で撮影していますので、その雰囲気とこの作品の魅力が少しでも伝わればいいなと思っております。よろしくお願いします。

——姉妹役のシシド・カフカについて

家でのシーンのときに、お姉ちゃんはリモートで参加することが多く、実際に別室で撮影をしているんですね。すごくやりづらいんです。よくこんなにもたくさんの言葉を喋れるなって。目線も、本当のリモートでやると画的に良くない場合があるので、「◯◯さん」「◯◯さん」とキャストの名前が書いてあって、そこを見て台詞を喋るという、すごく技術力が必要なことをやってらして、それを当たり前にされているのが素晴らしいなと思っております。

シシド・カフカ(来栖久美役)コメント

私もこの制作発表という場がすごく久しぶりでとても緊張していました。共演の皆さんと楽しくお届けできたらなと思います。よろしくお願いいたします。

——姉妹役の早見あかりについて

テレビでお見受けした通りの、快活な方でした。その上で、今回の来栖芽衣という役がものすごく早見さんに合っているんじゃないかなと思います。公文と芽依の掛け合いを見ているのがすごく好きです。みなさんにも楽しんでいただけるんじゃないかなと思っているポイントです。

陣内孝則(黒目丈治役)コメント

かの4000年の歴史を誇る中国では、雲を呑むと書いて雲呑(ワンタン)と表現する。しゃれた表現ですね。本日は御足元のちゃんとした中、お越しいただきましてありがとうございます。黒目丈治という役をやらせていただきます。この役をきっかけに芸能界でのし上がってやろうと思っております。よろしくお願いいたします。

——初共演となる飯豊まりえさんの印象の変化や撮影裏話は?

飯豊さんがすごく素敵な女性で。私はあんまり若い人を知らないんですよ。日頃、韓流か中国の歴史ものかドキュメンタリーしか見ないので。あとは大谷翔平ぐらいしか見ないので、知らなかったんですけど、こんな素敵な女優さんがいらっしゃったんですね。シシドさんがバンドをやっていたということも、あかりちゃんがアイドルだったことも知らなくて。溝端くんだけは、10年ぐらい前にご一緒して。その頃から出来上がった人でした。より深く役を掘り下げる人になっちゃって、すごいなと思います。もう(このドラマは)万全です。ただ、僕が子役とうまくいってないんですよ。子役が生意気でね(笑)。ロケ地のことを「遠いなあ〜」と言ったら、「僕はニューヨークまで1シーン撮りに行きました」ってマウントを取ってきました。なんかこの子の方がスケールでかいな、俺ちっちぇえなと思って。シシドさんの息子役なので、ぜひ注目していただければと思います。

——野島さんのオリジナル脚本について

『愛しあってるかい!』の頃はね、「結婚を前提にお茶でもいきませんか」っていう大胆な台詞があって、とんでもない台詞を書いてくる人だなと思っていました。だんだん深くなっちゃって、今回もダブルミーニングの台詞がとても多くて、これはキャラクターを掘り下げてしっかり演じなきゃだめだなと感じています。野島さんとさきほど話したら、僕の年齢を気にしてくださって、なるべくロケに出ないように、セットで済むように脚本を書いてくださっているそうです。すごく嬉しいです。おかげでセット内ではすごくいきいきとやってます。

野島伸司(脚本)コメント

あまり人と会うことがないので、こんなに大勢の人がいると、ちょっと人当たりして明日はぐったりするかもしれません(笑)。働き方改革もある中、この3連休の中、お暑い中、今日はありがとうございます。僕が言うことじゃないんですけど、新枠で、まだドラマ枠として認知されていない感覚があるので、今日来てくださる方がたくさん宣伝してくれて、そういう土壌を作っていただけたらと思います。今日はよろしくお願いします。

——キャストのみなさんのお話を聞いた感想は?

みなさんバランスがとてもいいですね。飯豊さんは高校生の頃に初めてお仕事をしてから、今回が3回目になります。『アルジャーノンに花束を』のときに、僕が出したビンゴ大会の景品が当たったと言われて、そういう意味で縁がある方なのかなと思いました(笑)。溝端くんとは昔舞台で一度一緒になったことがあります。そのときはまだ可愛らしい、少年明けの青年みたいな感じだったんですけど、すごくスキルを持って、順調にお芝居を構築してきてくれている。今、とてもいい状態にあると思います。この役はとても難しい役だと思うんですけど、フラットに可愛らしく、ときにかっこよくやってくれればいいかなと思います。

——この作品に込めた思いは?

コロナがすごく大きいです。行動規制があったので。小さい子どもたちもマスクをして、体育の授業も規制されて。一番エネルギッシュなときに、そこが潰されてしまった。でも、子どもたちは相対的な考え方をしないので、「こういうものかな」と馴染んでいくと思うんですけど、僕が一番感じたのが、大学生たち(のつらさ)。キャンパスライフを想像しながら入学したのに、キャンパスに通えず、そのまま何年間もリモート授業になってしまった大学生たち。想像していた華やかな大学生活が送れないまま退学した人もいれば、引きこもりになってしまった人もいる。その世代独特の、特殊な世界の、若い世代がずっとひっかかっていたんです。だから今回は、コロナ禍で数年間のキラキラした青春を送れなかった子に寄り添おうかなというのが、最初の考えでした。

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放送情報

2023年8月6日(日)スタート 毎週日曜よる10時
放送終了後、TVer・ABEMA で見逃し配信 

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