セーヌ川でトライアスロン、エッフェル塔の“ほぼ真下”でビーチバレー…「圧倒的に絵になるフランス五輪」の裏で2000億円以上をかけた「セーヌ川浄化作戦」とは?
【映像】エッフェル塔の“ほぼ真下”でビーチバレー

 開催まで1年を切ったパリ五輪について、ANNパリ支局 神志那諒支局長に話を聞いた。

【映像】エッフェル塔の“ほぼ真下”でビーチバレー

━━パリ五輪は「観光名所での競技」が話題だが、例えばどんな場所で何が行われるのか?

エッフェル塔の“ほぼ真下”とも言えるシャン・ド・マルス公園ではビーチバレーなどが、マリー・アントワネットの処刑場所としても知られるコンコルド広場では新競技のブレイキン、BMX、スケボーなどが、ベルサイユ宮殿では馬術などが、そしてセーヌ川ではトライアスロンなどが行われます。

━━セーヌ川は人が泳げるような綺麗な河川なのか?

セーヌ川には、下水の一部がそのまま流れていて水質がよくないため、100年前の1923年から、遊泳禁止になっている。しかし、トライアスロンなどの競技を実施するため、下水を浄水装置に繋げるパイプを新たに設置したり、下水の細菌を処理する装置を導入したりなど、2000億円以上の予算をかけてセーヌ川の浄化作戦が展開されている。

また、セーヌ川にはボートを住居がわりにしている人が多いが、ボート等の下水をそのままセーヌ川に流すことが法律で禁止された。これらが功を奏し、水質が改善した調査結果が出ており、そんなセーヌ川では開会式も行われる。

「セーヌ川を泳げる川にする」というのはフランス人の長年の夢だったそうで、五輪翌年の2025年には、セーヌ川の3カ所に市民が泳げるプールを設置する予定とのこと。

━━パリ五輪の工事など進捗は?

現在パリ市内のいたるところで工事が行われている。五輪と直接関係のある工事だけで約50カ所とのこと。最近視察したIOCの幹部は、「工事は順調に進んでいる」とコメントしており、パリ五輪の組織委員会の幹部も「間に合う」と自信を見せている。一方で、工事が遅れている施設もあり「1年後の五輪に間に合わないのでは」という市民からの不安の声もあるが、フランス人スタッフは「最後はぎりぎり間に合わせるのがフランス」とコメントした。
(『ABEMA倍速ニュース』より)
 

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