国民民主党の玉木雄一郎代表が7月29日のABEMA『NewsBAR橋下』にゲスト出演。野党共闘について橋下徹氏と議論を交わした。
【映像】橋下徹×玉木雄一郎 国民民主どこと組む?維新と合流は/激論!増税は不要?
選挙を見据え「野党共闘」で永田町がざわついている中、玉木氏は「共闘は飽きた」との考えを述べる。
「ずっと言われてきたことだが、結局ぼやけてしまう。特に小選挙区で1人だけ勝てるとなると、何だかわからずに一緒になろうとか、つい数カ月前まで別の党だったのに“選挙の時だけ”ということをやるから、野党はどんどん弱くなる。もっとぶっちゃけると、野党が強くならなかったのは、小選挙区で勝てなくても比例復活する“弱い人”に常に振り回されて、“今のままじゃ勝てないから人気のある大きなところにつこう”ということを延々やってきたからだ。応援している側からすると、急に名前が変わったり違うところにくっついたりする」
一方で躍進する日本維新の会については「そこを貫いてきて、あまり他とくっつかない」「だから急がば回れだ」との認識を示した上で、現在の選挙制度にも言及。「細川(護熙)元総理が、1993年に作った今の選挙制度は『2大政党制を目指したものではなかった』と。臨調の当時の人に聞くとみんなそれをわかっていて、じゃあ誰が言い始めたかというと、小沢(一郎)さんと連合。同盟と総評という2つの大きなグループをくっつけて、政権を目指す応援団を作ろうという時に、錦の御旗として“2大政党制”を入れた。選挙制度を作った時は誰も言っていなかった。実際、今日まで単独の政党で政権を取ったところは1つもない。今も自民と公明だ」と説明した。
橋下氏は「比例代表制を入れたことで、わかりやすい2大政党にはならない。しかし自民党では、それぞれ政党になってもいいくらいの派閥が1つにまとまっている以上、野党も小選挙区の候補者を1人に絞っていかないと勝てないのではないか」と投げかける。
これに玉木氏が「理論的に言うとそうだが、野党第1党の立憲と第2党の維新がどう連携するかというビジョンがないと第3党以降が(動けない)。長男と次男がケンカしている状態だ」と応じると、橋下氏は「ケンカは思いっきりしていいのではないか。逆に連携したら有権者はついていかないので、ケンカする場所、プロセスを選ぶ。今、維新の馬場さんは“やってるな”と。野党間で大げんかしている」と指摘した。
馬場代表は「(維新が)第2自民党でいい。改革合戦して国家・国民のために競い合えば政治を良くすることにつながる」とも述べている。これに橋下氏は「“やはり維新は自民党か”と批判されているが、実際に大阪で自民党を徹底的に叩き潰したのは維新だ。『第2』という言い方が後ろ向き、サブなイメージなので、“改革自民党”とか“新生自民党”などの前向きなかたちで」と提案した。
その上で、「馬場さんや松井さんなどの維新創業メンバーはみんな自民党から出てきた人なんだから、堂々と言っていい。野党は“自民党と違う方向性になること”に凝り固まっているのではないか。自民党が1しかできていないところを10やることも野党だ。“第2や、新生自民党”という言葉でアピールすれば、自民党の支持層や無党派層からも来る人は来ると思う」とし、「馬場さんの発言でこれだけ野党のことが、いざこざでも取り上げられているのは大きな功績だと思う」と述べた。(ABEMA『NewsBAR橋下』より)