中国では新型コロナウイルスが流行した2020年以降、犬や猫を飼う人が急増し、7000万人を超え、関連商品の市場規模は8兆円となった。
中国のペット事情について、ANN上海支局 高橋大作支局長に話を聞いた。
━━なぜ中国にペットブームが到来しているのか?
所得の向上によってペットを飼える人が増えたこと。さらに少子化・非婚化が進んだことで、子どもの代わりにペットを飼う人が増えているという分析もある。ここ10年くらい増加傾向にあったが、コロナ期間(2020年〜2022年)のステイホームにおいて癒しを求める人が増え、ブームが加速したようだ。
━━クローン犬がいるとのことだが、中国では認められているのか?
人間のクローンは禁止されているが、ペットのクローンは2019年から実用化が始まっている。実は既に珍しいことではなく、お金さえ払えばクローン犬・猫を飼うことが可能で、少なくとも500匹以上誕生している。価格は2019年当時500万円以上したが現在は犬種によっては200万円代から可能だという。
━━犬種に制限はあるのか? また、自分の飼い犬もクローンにできるのか?
研究は10年以上前から進められており、理論的にはほとんどの犬種に対応しているようだ。北京では、警察犬のクローンも作られて、国営放送で宣伝もされていた。
━━寿命は短いのか?
会社の説明によると、いわゆる普通のペットと変わらない寿命があるらしい。
━━自分の犬が亡くなって寂しいからクローンを選択する人がいるのか?
そうだ。「亡くなってしまったペットに再会したいという夢」を技術によって実現させる。それを科学の進歩として胸を張って売り出すのが中国らしさと言えるのでは。
━━他の動物のクローンもいるの?
馬などの大型動物のクローンも登場している。