BTSなどが所属する韓国大手芸能事務所「HYBE」からネクストガールズグループを誕生させるサバイバルプログラム『R U Next？（アーユーネクスト？）』がいよいよ最終回を迎える。回を重ねるごとに参加者のレベルの高さと内容の過酷さが大きな話題を呼んでいる。
『R U Next？』はHYBE LABELS傘下の「BELIFT LAB」による、次世代グローバルガールズグループの最終メンバーを決めるデビューサバイバル番組。デビューを夢見る参加者22人が計7つのラウンドコンテストを経て、自身の潜在力とスター性を証明していく。9月1日に放送される最終話にて6人のデビューメンバーが決定する予定で、8月25日現在（第9話まで）は10人が残留している。
ハイレベルな練習生ぞろい故に、有力候補も早々に脱落
6月中旬に22人のプロフィールが公開されると、まず彼女たちのビジュアルレベルの高さが「全員がビジュアル担当になれる」と話題を呼んだ。そして6月30日に放送がスタート。第1話ではTOMORROW X TOGETHER、LE SSERAFIM、ENHYPEN、ZICOらHYBEの人気アーティストが激励の言葉を寄せ、注目度の高さをうかがわせていた。
▲ハイレベルな練習生たちが話題に
『R U Next？』の参加者の中には長年練習生期間を送ったメンバーも多く、デビュー前とは思えない完成度の高いステージが次々に繰り広げられていく。コーチとしてKARAのパク・ギュリ、2AMのチョ・グォン、元Wanna Oneのキム・ジェファン、シンガーソングライターのイ・ヒョン、ダンサーのアイキといったそうそうたる面々が参加し、練習生たちの指導と評価にあたっているが、彼らからもたびたび「すでにデビューしたグループのよう」との声が上がるほどだ。練習生期間わずか2か月にもかかわらず、めざましい成長速度と視聴者からの人気でデビュー圏内に位置している練習生・ウォンヒもいるが、この番組の中ではレアな存在だと言って差し支えないだろう。
▲練習生期間わずか2か月のウォンヒ
3〜4名のユニットでパフォーマンスを披露した1ROUNDの「TRYOUT」後、練習生たちはHIGH、MIDDLE、LOWの3つのレベルに振り分けられた。順位はステージでの評価と、視聴者によるグローバル投票の結果を合わせて、各ラウンドごとに決定される。そしてLOW LEVELの練習生の中から脱落者が発生していくことになるのだが、そこには目まぐるしい順位変動が待っていた。
ルカはLE SSERAFIMとしてデビューする可能性があった経歴を持つ日本人練習生で、かつてSAKURA（宮脇咲良）らと練習を共にしていたメンバー。『R U Next？』では小柄ながらパワフルなパフォーマンスで魅了し、KARAのギュリから「ルカさんは上手です」とお墨付きを得るなど序盤では存在感を発揮していた。しかし順位を押し上げることができず、第5話ではついにLOW LEVELに陥落。そして第6話で脱落してしまった。
▲脱落に衝撃が走った元LE SSERAFIMデビューメンバーだったルカ
またへウォンは2ROUNDが終了した時点で、全参加者の中で1位になった練習生。LE SSERAFIM「FEARLESS」のステージではキリングパートを担当し、最高得点を獲得している。しかし3ROUNDからは各レベル1位の練習生がリーダーとなってパート割りや練習の進行までを担うことになり、へウォンは苦悩する場面も多かった。そんな彼女も一気にLOWへとレベルを下げてしまい、第8話では惜しくも脱落。ルカもへウォンも、序盤ではデビューの可能性が高いと思われていた練習生だが、そんな彼女たちが早々に去っていく展開は衝撃を呼んだ。
▲高い実力を発揮したへウォンも脱落
参加者のレベルがスタート時から高いため、パフォーマンスの見応えは抜群なのだが、一方で、それぞれの練習生の実力差があまりないが故に、上位メンバーでも少しの成績の差で一気に順位が下がってしまう可能性があることが、『R U Next？』の大きな特色と言える。MCのスヨン（少女時代）が、繰り返し「ステージの結果によって結果はいくらでも変わります」と話す通り、先が読めない展開の連続なのだ。
「もう脱落したい」不安定になってしまう練習生も
ENHYPENを輩出した、同じく「BELIFT LAB」によるサバイバルプログラム「I-LAND」も、練習生同士による投票で脱落者を決める場面があるなど、その過酷さが話題になった。『R U Next？』でも、練習期間中に参加者がお互いを評価し、自分が思うワースト練習生のロッカーにステッカーを貼らねばならないというシーンが登場。舞台裏の映像を見ると、全員がとても仲良く和気あいあいと番組に参加しているのがわかるだけに、どれだけ心を引き裂かれるような思いだろうかと想像してしまう。
また他のサバイバルプログラムに比べても、『R U Next？』で練習生たちが披露せねばならないパフォーマンスの数は多いほうだろう。練習生たちは短期間でさまざまなコンセプトの楽曲を習得し、ステージで自分の魅力を証明し続けねばならない。5ROUNDでは全員が参加するカラーミッションに並行して、代表者が参加するブラックミッションも展開。代表者となったヨンソ、イロハ、ヒメナは「時間が足りない…」と焦りを見せつつ、寝る間も惜しんで練習に明け暮れていた。
▲夜な夜な練習に励む様子
過酷な展開はもちろん練習生たちを追い詰める。シャネルは米韓ハーフのビジュアルの華やかさと、ボーカルのほかラップまでもこなす実力を持ち、天真爛漫なキャラクターが持ち味だったが、次々に脱落者が発生していく状況に追い詰められていく。第7、8話では「もう脱落したい」と漏らしたり、自分の希望の楽曲を担当できないことに固まってしまったりと、精神的に不安定に見える場面が多くなっていく。そんなシャネルも第9話で残念ながら脱落してしまった。
▲精神的に不安定になってしまったシャネル
胸が痛くなる場面も多いが、そうしたシビアなプログラムをクリアして選ばれた者のみがデビューをつかめるという環境が、HYBEのアーティストのクオリティの高さ、人気の高さにつながっている場面もあるのだろう。現在残留している10人の中にはイロハ、ヒメナ、モカという3人の日本人練習生もおり、イロハは5ROUNDを1位で通過、モカは6ROUNDで一気に2位へと飛躍した。果たして彼女たちはデビューメンバーに入ることはできるのか、どのようなグループが誕生するのか。ファイナルまでの展開にぜひ注目してほしい。
『R U Next？』最終回はABEMAにて9月1日（金）20時50分より日韓同時生放送。
