ネット掲示板「2ちゃんねる」の創設者・ひろゆきを、アフリカのナミブ砂漠に置き去りにし、そこから始まるアフリカ横断の旅に密着した『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』。同番組のEpisode10が9月10日(日)夜9時より配信され、旅の最後を飾るゲストとして登場したToshl(龍玄とし)が、タンザニアで即興コンサートを行い、現地民から歌声を絶賛される場面があった。
「アフリカを、横断して帰ってきてね」とのみ伝えられ、ひろゆきがナミビアの砂漠のド真ん中に置き去りにされたことから始まる同番組。使っていいのはローカル路線バス、ヒッチハイクなど基本陸路のみ。言論界で大暴れする日本一ロジカルな男・ひろゆきを、論理の通じない過酷な世界に、10万円だけ渡して放り込んだらどうなるのか?ゴール地点のインド洋を目指すひろゆきを見物しようという試みだ。
Toshlがこのアフリカ旅で叶えたかったこと。それは、地元の人々に歌を聴いてもらったり、一緒に歌ったりすることだった。ひろゆきは1人でゴール地点のペンバ島へ渡ったため、Toshlはひろゆきの旅のパートナーを務めてきた東出昌大と、行動を共にすることに。コンサート会場となる場所に2人が到着すると、コロニアル風建築の豪邸がそびえていた。ここでは音楽教室が開催されており、ピアノを貸してくれることになったのだという。建物の中に入ると、白いグランドピアノが置かれ、すでに子どもたちをはじめとした地元民が、部屋いっぱいに集まっていた。
しかし、グランドピアノを正面から見たToshlは、思わず苦笑い。本来、鍵盤があるはずの場所に電子ピアノが置かれ、弦も撤去された状態だったのだ。Toshlは「結構珍しいタイプ…」「僕、いろんなピアノ見てきましたけど、初めて見ました」と驚きを隠せない。さらに、ピアノにセッティングされていたマイクは形だけで、音が出ないことも判明した。
設備面の不備が次々と明らかになったが、ここで歌うしかない。Toshlは人々をピアノの近くに集めると、英語で自己紹介。そして「Toshlコール」をするよう煽った。Toshlが著名なアーティストだと知る者は、誰1人としていない。それでもその場には大きな「Toshlコール」が巻き起こり、一体感が生まれた。そんななか、Toshlは「CRYSTAL MEMORIES」を弾き語りで披露。子どもたちの多くは真剣な表情で聴き入り、なかにはうっとりと酔いしれるような表情を浮かべる青年の姿も。Toshlが歌い終えると、拍手と共に「Toshlコール」が自然と起こり、大歓声に包まれた。
続けて「マスカレイド」を披露したToshlだったが、ここでハプニングが発生。突然、電子ピアノが故障し、音が出なくなってしまったのだ。それでもToshlは、一切慌てることなく、アカペラに切り替えて熱唱し続けた。最後は観客も両手を左右に振りながら大合唱し、電子ピアノの故障が全く気にならないほどの盛り上がりに。こうして大興奮のなか、Toshlのミニコンサートは幕を閉じたのだった。
文化や言葉の壁を越え、Toshlの歌声はタンザニアの人々の心にしっかり届いたようだ。終了後、Toshlに感想を伝えに来たある青年は「神の声を聞いたよ。マジで興奮した。あなたは偉大な人だ」と大絶賛。そのほか、「またタンザニアに来てください」と再訪を願う人もいた。
Toshlも感無量の様子で「皆さん本当に真剣に聴いてくださって、感動したって言ってくださって、言葉が通じなくても伝わるものがあるんだなと、今すごく感激しています」と、少し声を振るわせながらコメント。東出はそんなToshlをねぎらうように背中をさすり、「ありがとうございました。感動しました」と言葉をかけていた。