世界三大映画祭の一つベネチア国際映画祭で9日、濱口竜介監督の最新作『悪は存在しない』が銀獅子賞を受賞した。
この作品は長野県の農村を舞台に、アウトドア施設の建設計画をめぐる地元住民の葛藤を描いたストーリー。受賞を受けて、濱口監督はこう喜びを語った。
「この素晴らしい賞をいただけるとは、この企画が始まった頃には全く考えていませんでした」「素晴らしい監督のみなさんが審査員をやられていましたし、そういう方たちの審査を受けて頂けたので本当に信じられないような気持ちです。それに信頼できる方々に頂いたのでとても嬉しくも思います」
濱口監督は去年『ドライブ・マイ・カー』が第94回アカデミー賞で国際長編映画賞を受賞。そして、ベルリンとカンヌでも受賞歴がある濱口監督は、これでベネチアを含めた世界三大映画祭すべてで受賞となった。世界三大映画祭を制覇する快挙は、日本人では黒澤明監督以来だ。(『ABEMA Morning』より)