“ツダケン”の愛称で親しまれている声優・俳優の津田健次郎が10月13日(金)に9年ぶりとなる写真集『ささやき』を発売。デビューから28年が経ち、現在では声優界で不動の地位を確立している津田だが、ここまで上り詰めるまでには、紆余曲折があった。ABEMAエンタメでは、津田にインタビューを実施。これまでの芸能活動を振り返ってもらった。
津田が表現の世界へ足を踏み入れたのは、大学在学中の時。しかし、当時は声優ではなく、映画制作に携わるという志を持っていたという。
「それまでどっちかというと映画が好きで、映画を作る方をやりたかったんです。でも、うまくそれを具体化できなかったので。ん〜困ったなと思っていて。とはいえ、何もしないのも嫌だったので、勉強になるかもと思い、舞台の世界に(俳優として)足を踏み入れたら、これが、なかなか難しくて面白くてという。そこで役者として目覚めた感じでした」
“演じる”ことに魅せられ、役者として活動を始めた津田。バイトと稽古に明け暮れる生活が5年ほど続いたある日、転機が訪れる。
「24歳の時ですかね。それまで舞台をずっとやっていたんですけど、ある日突然、当時所属していた事務所にアニメのオーディションが来て、それで『アニメのオーディションがきたけど受ける?』って言われてビックリして。とはいえ、舞台しかやったことなかったので、それまで一生懸命それまでやってきたことを一生懸命やって、そしたら数日後に『津田くん受かったよ』って言われて驚きました」
舞い込んできた声優のオーディションを受けた結果、アフレコ経験0で“声優デビュー”することになった津田。
「1番最初にアニメのレギュラーをやらせていただいて、そこからプロデューサーさんからちょくちょく本当にごくたまにゲストキャラとかでお声がけいただいてはいたんですけど、何年かしてオーディションをいただいて。それでオーディションを受けて受かってというのがあって。それが『遊戯王デュエルモンスターズ』という作品です。当時『遊戯王』はめちゃくちゃ流行っていて、子どもがみんなカード持っていました。すごい影響力でした。いまだに、(『遊戯王』に出ていたと)言っていただけます」
主人公の絶対的ライバル・海馬瀬人。プライドが高く、オレ様なキャラに津田の演技がどハマりし、一躍注目される存在に。また翌2001年には、大人気アニメ『テニスの王子様』の乾貞治役に抜擢された。
「この2本によって声優の仕事が一気に増えて。色々なアニメーションとか声の仕事全般をやらせていただけるきっかけになりました 」
声優としてキャリアを積んでいく津田は2021年 、その年に最も活躍した声優に贈られる声優アワードで主演男優賞を受賞。さらに、アニメだけでなくドラマにも活躍の幅を広げていった。
「朝ドラ『エール』の語りをやらせていただいて。やっぱり朝ドラって老若男女問わずみんな知っている世界なので、そこで何か一つ、また今までにない世界が広がった感じがありました。その後に『最愛』というドラマに出演させていただき、そこからまた一気にドラマのお話をいただけるようになりました」
もともと目指していた俳優の仕事も舞い込むようになり複数の顔を持つ表現者として活動の幅を広げていった津田。そんな彼に今年、思いがけない写真集のオファーが。
「ビックリしました。『このタイミングで僕、写真集出すんですね』みたいな。そういうお話をいただけるとも思ってなかったので、最初はどうしようって、ある種の一瞬の戸惑いはありましたけど、ぜひぜひと言ってくださったのでお受けしました」
10月13日に写真集『ささやき』を発売。9年ぶりとなる写真集には、普段見られないナチュラルな表情や、色気漂う姿など144ページにわたり、成熟した大人の魅力が散りばめられている。さらに、津田ならではのコンセプトが詰め込まれているという。
「『ささやき』というタイトルは、もちろん声の仕事をやってきた僕にも当然かかっていますし、距離感の近さと言いますかね。やっぱりささやけるくらいの距離感の近さみたいなものを目指して作ったものなので。だからそれは写真集自体のテーマになっていて、距離感近く、力の抜けたそういった空気を観てくださるときに共有できたらなと思います」
最後に津田は写真集を手にするファンに向けて「ぜひゆっくりお茶とお菓子でも用意して、ゆっくり見てね」とメッセージを送っていた。
(『ABEMA NEWS』より)
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