「結婚して子どもが生まれて。いろいろ考えたらすごく不安になってきて。FXを元々知っていたので、やってみようかなって」
身バレNGを条件に取材に応じてくれた、会社員のプーさん(仮名)。将来への不安からFXに手を出した。みるみる消えるお金を取り戻そうと考えたのが運の尽き。貯金は4年ほど底をついた。
「お金を借りて、よりハイリスクだが、一気に増やせる可能性のある海外FXのほうに手を…」
絵に描いたような悪循環に陥り、借金は1000万円以上に。
「最初200万円借りた時はものすごく罪悪感があったが、それ以降はそんなに抵抗なく」
今となって、楽してお金を増やそうとしたことを後悔しているというプーさん。『ABEMA Prime』に出演し、カンニング竹山らが今後の対応についてのアドバイスを送った。
借金の内訳は、銀行フリーローンが約200万円、労金カードローンが約300万円、銀行系カードローンが約150万円、リボ払いが約150万円、消費者金融が約300万円など。プーさんは「高収入ではないが、会社はある程度の信用がある。こんなに借りられて自分でもびっくりしている」と話す。
今の状況を打開するビジョンは全く見えていない状態。ベリーベスト法律事務所の菅谷良平弁護士は、「自己破産・任意整理は難しい」との見方を示す。自己破産は、投機目的は返済義務が免除されない可能性が大きく、任意整理も、仮にすべての契約先と合意しても現収入での返済は困難だと説明。「個人再生」が最も現実的だとし、「借金の8割が減額、残り2割を原則3年で払う。家族の協力も重要なので、早く打ち明けるべき」と話している。
制度アナリストの宇佐美典也氏は「1回破産するとローンとか本当に組めなくなるので、なるべく債務整理で返すことが人生の再建につながる。このままだと闇金に手を出す流れだが、今だったら間に合う」と指摘。
また、「ギャンブル依存症の支援活動を長くやっていると、こういう問題はたくさんある。ただ、これはプーさんが不真面目だからではなく、真面目だから起きること。借金を返そうという意思があるから、改めて借りて、どんどん借金が膨らんでいくが、周りには言えない。こういう時に真面目な人として彼を扱うことは大事で、笑い事にするべきではない」と述べた。
プーさんは家族・親族に話せておらず、妻は2年後にローンを組んで家を買うつもりだという。カンニング竹山は自身も借金をしていた経験から「家族に全てを話すこと」と呼びかけた。
「僕も20代の時にバンバン遊んでいて、500万円ぐらいの借金があった。プーさんの気持ちもすごいわかって、100万円までは“返せる”と考える。でも、200万円過ぎたら見えてこなくなってきて、“借りるしかない”となる。借金が1000万円あると、法的に解決しないともっと泥沼だ。そのためには、嫌かもしれないけど、家族に本当に全てを話すしかない。じゃないとあなた自身が変わらない。自己破産は難しいという話だけど、相談する人によってはできると思う。“どうしよう。ダメな人間になってしまう”と思うかもしれないけど、法的なものを利用して借金返済の目途が立ったら、久しぶりに空が青く見える」
(『ABEMA Prime』より)
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