パラサイト不倫女子(齊藤京子)、依存系毒母(筒井真理子)、ストーカー高校生(櫻井海音)など、個性濃すぎキャラ総出演のテレビ朝日系連続ドラマ『泥濘の食卓』(土曜11:30)。第2話からはさらに濃い新キャラが本格的に登場する。原菜乃華扮する、女子高生の尾崎ちふゆだ。ハルキ(櫻井海音)に異様に粘着する幼馴染で、ハルキを独占するための思考&行動パターンが歪みに歪んでいて怖い。
原作は、2016年に『悪い夢だといいのにな』で第75回ちばてつや賞大賞に輝いた新進気鋭の漫画家・伊奈子による同名コミック。「パラサイト不倫」といういまだかつてないジャンルを誕生させた衝撃作だ。アルバイト先のスーパーの店長と不倫している深愛が、店長家族の中に入り込み、妻や息子の心にパラサイト。店長一家を泥濘へと引きずり込んでいく。
深愛(齊藤京子)の不倫相手の一人息子・ハルキは、高校に馴染めずにいた。学校では「レイプ魔」と影口を叩かれ、しかも心の病に苦しんでいる母の情報も何故か筒抜けだった。屈辱に耐えるように孤立するハルキに対して、明るい笑顔で話しかけてくれる女子がいた。それがちふゆ。しかしハルキはちふゆを徹底的に無視する。
雑踏から離れてハルキが一人でコンビニ飯を食べようとしていると、ちふゆが一緒にお昼を食べようとハルキの横にやって来る。「ちゃんと食べなきゃダメだよ。ハルキは陸上部のエースなんだから!」と手作り弁当の唐揚げをハルキに差し出す。だがハルキはその弁当を思い切り床に叩きつけ「俺に話しかけるな!お前のせいで俺の高校生活が全部無茶苦茶なんだよ!」と激高する。
実はちふゆこそ、ハルキにレイプされかけたというデマを流した張本人。しかもハルキの抱える複雑な家庭事情も周囲に言いふらしていたのだ。「ハルキが心配なの!無視はやめてよ!」と泣きながらしつこく付きまとうちふゆに対して、ハルキは「おい!このスピーカー女!てめえのせいでクラスの奴らから変な目で見られるようになったじゃねえか!俺が何をしたっていうんだ!?勉強も部活も必死に頑張って平和に過ごしていたのに…」と苦しい胸の内を吐露する。
激怒するハルキにグッと詰め寄られたちふゆ。その体勢は図らずも壁ドン状態。するとちふゆの怯えた表情はみるみるうちに笑顔へと豹変し「こうして見るとやっぱ背、おっきいなぁ」とハルキを見つめてうっとり。想定外の反応に慄然とするハルキの感情などお構いなしに、ちふゆは「うふふ。久しぶりにハルキと喧嘩したぁ。こんなマジなの小学生以来なんだけど」ともじもじ。
ハルキは「お前と縁を切りたいのに。中学出れば離れられると思ったのに…」と悔しさをにじませると、ちふゆは「ダメッ!ずっと一緒なの、私とハルキは!もう手遅れだからね。ハルキの味方をしてくれる人なんていない!あんたには私しかいないんだから!」と大絶叫だ。
だが、そんな独占欲を爆発させるちふゆに、ハルキはついに爆弾投下。「俺、好きな人がいるんだ…」。欲しいものを独り占めするためならばウソもいとわず、ハルキを孤独の底に突き落とすちふゆ。独占系女子は今後、どのように深愛との関りを持つようになるのか?激ヤバ女同士の直接対決に期待だ。