声優・早見沙織が思わず共感した場面とは?『駒田蒸留所へようこそ』インタビュー
2021年放送のお仕事シリーズへ【動画】
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 『花咲くいろは』や『SHIROBAKO』など、働く人々の奮闘を描いたP.A.WORKSの「お仕事シリーズ」最新作となる劇場アニメが、2023年11月10日より公開される『駒田蒸留所へようこそ』。

【動画】P.A.WORKSお仕事シリーズ『SHIROBAKO』

 実家の「駒田蒸留所」を引き継ぎ、家族の絆である幻のウイスキー「KOMA」復活を目指す若き女性社長・駒田琉生(こまだ るい)を主人公に、経営難の蒸留所を舞台にした人間模様が「お仕事」を通じて結ばれていくストーリーだ。

 本記事では、駒田琉生を演じた人気声優の早見沙織(はやみ さおり)にインタビューを実施。演じる上で意識したポイントや、メインキャラクターと琉生の関係性について話を伺った。

――若き女社長としてウイスキー復活を目指すべく奮闘する駒田琉生を演じる上で、どのような点を意識されましたか?

早見:琉生は喋っている表情や雰囲気はわりと落ち着いているので、感情が激しく出ることはあまりないのですが、お酒にまつわること――特に「KOMA」のこと――になると「内に秘めている熱さがにじみ出てしまうようにしゃべってほしい」というディレクションをいただきました。

 表に感情のすべては出ないけれど、計り知れない熱さと強い想いを持って蒸留所の仕事に取り組んでいる人なのだということは、アフレコを通じて忘れないようにしようと心がけていました。

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――家族の絆の象徴でもある「KOMA」に対する想いの強さが、琉生の芯になっていると感じました。

早見:物語の中で大きな危機が駒田蒸留所に訪れた際にも、取り乱しながらではあるものの、自分がどうなってでも「KOMA」に対する想いをあきらめきれないという気持ちと行動を見せるシーンもあります。「KOMA」への想いを軸にして琉生は今を生きているのだろうと、ずっと感じています。

――熱い一面もありますが、家族や友人の前では年相応な女性としての一面も垣間見せますよね。

早見:はい、特に琉生がお母さんに対して「この先どうしよう」と感情を吐露する場面があるのですが、私もとても共感できました。学生時代から声優としてのお仕事を始めていたのですが、あるとき自分の知っている範疇を超えたことがお仕事を通じて起こってしまい、どうしたらいいのかわかなくなってしまって。

 そんなときに、小さいときから変わらずに家族が「今日どうだった?」と定期的に話を聞いてくれたことで、しだいにちょっとずつ自分が思っていることを話していくことが出来たんです。

――内容こそ異なりますが、仕事を通じての悩みと家族との関係性は誰しも通じるものがありますよね。

早見:小さい頃は(同じような質問をされても)ちゃんと答えずに「何もなかったよ」と素っ気なく言っていたのですが、家族が気にせず聞き続けてくれたおかげで、ほかの他愛もない話もできるようになっていきました。

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――家族以外の関係性ですと、記者として琉生と一緒にクラフトウイスキーの取材をする高橋光太郎(たかはし こうたろう)に対しては、最初のころは他人行儀と言いますか。

早見:たしかに高橋さんは(琉生とは逆に)はじめはお仕事に対して情熱を注ぎきれない人として、わかりやすく描かれていると思うのですが、物語を通じて一番人間として変われた人だとも思います。

――たしかに、やりたいことが見つからないイマドキの若者感がありましたが、はっきりと成長していきますよね。

早見:やる気がない部分が最初は描かれていますけれど、内側にはいろいろな想いを持っていて熱いものを持っている人です。物語が進むに連れて段々と琉生と高橋さんとの間に信頼関係が芽生えて育まれていくので、注目していただきたいです。

――高橋が、上司である編集長の安元広志(やすもと ひろし)から助言を受けるシーンも印象的でした。

早見:安元さんは、琉生としてはそこまで直接的な関わりはないキャラクターになるのですが、完成した映像を見て「こんな先輩がいてくれたらいいな」と思える存在でした。仕事に行き詰まってしまったときに、言葉は少なくても気がついたらフォローしてくれる、かっこいい人だと思います。

――ほかのメインキャラクターの中では、駒田蒸留所で一緒に働いている幼なじみの河端朋子(かわばた ともこ)に対しては、琉生も本音で話していますね。

早見:昔からの縁があって、信頼感のある友達や親友という面もありますが、仕事での関わりはしっかりと意識しているのだなと思いました。仕事中に琉生が友達の呼び方で話しかけた際に「その呼び方はやめて」と言う場面があって、友人としても仕事仲間としてもどちらのあり方も大事にしてくれていて。はっきり物を言う性格なので、頼りないときの高橋さんにもビシッと言ってくれる頼もしい存在ですね。

 主人公・琉生の感情の機微や登場人物たちの成長や変化に注目しつつ、ぜひ劇場でストーリーを味わって観てほしい。

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『駒田蒸留所へようこそ』
2023年11月10日全国ロードショー
【公式HP】https://gaga.ne.jp/welcome-komada/
【X(旧Twitter)】https://x.com/welcome_komada

Copyright (C) 2023 KOMA復活を願う会/DMM.com
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