「カオル劇場が始まるんです」悪役顔負けな主人公のアフレコ秘話とは?アニメ『ポーション頼みで生き延びます!』キャストインタビュー
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 講談社Kラノベブックス刊のライトノベル『ポーション頼みで生き延びます!』(著・FUNA)がTVアニメ化され、毎週土曜26時よりABCテレビ・テレビ朝日系列およびABEMAにて地上波同時放送中だ。カオル役を久住琳(くすみ りん)、フランセット役を高柳知葉(たかやなぎ ともよ)、レイエット役を北川菜月(きたがわ なつき)がそれぞれ演じている。

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 日本で22歳のOLとして暮らしていたものの、手違いによって異世界・ヴェルニーへ転生することになってしまった主人公・カオル。転生に際して「この世界のあらゆる言語の会話と読み書きの能力」「考えたとおりの薬品を、考えたとおりの容器に入れて出す能力」「容量無限、内部の時間経過がなく出し入れ自由、かつ他人には使用できないアイテムボックス」という3つの能力と、身体を若返らせることを要求したことで、幼い見た目となった。

 そんなカオルを演じる上で、意識した点についてインタビューで久住に質問した。「カオルさんはもともと22歳の女性ということもあって、大人な女性の感じで演じた方がいいかなと考えて初回のアフレコに臨みました。ですが、転生以前とあとでそんなに年齢感や声色を変えることなく演じていくことになりました」と回答しつつ「変わったことといえば、私が想像していたよりも意地悪に演じてくださいというディレクションがありました(笑)」と続ける。

 これには高柳も笑いながら「確かに、もっとやっちゃってください! というオーダーがいっぱいありましたね(笑)」と同調する。久住はさらに「カオルさんはすごく悪い顔もするんですよね。私の中では、主人公は正義感が一番強い存在だと思っているのですが、そういう毒が強すぎるとそこがブレてしまうかなという心配もありました。

 でも、人はやはり良い面だけでは生きられない部分もあって。主人公とは思えないような笑い声を上げたり、敵国に対して徹底的にやってやるぞという悪巧みをしたりしつつも、孤児の子たちに優しく接するようなカオルのそれぞれの一面――言葉に表すのは難しいのですが、(カオルとしての)軸を持ち続けるという意識で、どちらも同じ心持ちで演じるようにしていました」と回答してくれた。

 久住の語るように、ポーションを生み出せる能力を持ち前の知略と組み合わせて使用するカオルの、抜け目なく異世界でたくましく生き延びていく姿が物語を通じて描かれている。さらに話を広げていくと、悪役顔負けの表情と芝居に関しては、音響監督からもある名称で指示が入っていたという。

 「悪い顔のときは、ちょっと盛って演じている」と言う久住に合わせて、「(悪い顔をするシーンでは)策略のためにちょっとした小芝居を打つこともあって、そこを音響監督さんから「カオル劇場」って言われていて(笑)」と振り返る高柳。「そうなんです。カオル劇場が始まるんです(笑)」と久住も頷く。

 そのことに対して久住は「カオルさんは状況に応じて生き抜くためにかわいそうなご令嬢のフリをしたりするのですが、それってみんなもどこかでしていることだと思うんです。職場での自分、家にいる時の家族との自分、恋人の前の自分といったように。それを分かった上で、100%計算づくで演じるカオルさんを、私も楽しく演じさせていただきました。(カオル劇場でという指示が入るたびに)もっとやっていいんだ! と思いながら(笑)」と解説してくれた。

 剣一筋に生きてきた20代の女騎士・フランセットは、カオルの薬を飲むことで10代の身体に若返る。演じる上で意識した点について高柳に尋ねてみる。「フランセットは登場したときは、何とは言いませんがいいお年頃なので、そういう悩みを持った年相応の女性なんだなという印象ですよね。

 その後、カオルさんのおかげで若さを取り戻しますが、年相応の落ち着きもあるので声色としては中身の女性らしさを意識しています。騎士としての圧倒的な強さがあって、フィジカルはもちろん精神的にも強い女騎士としての面がありつつ、普通の女の子でもあるというギャップをバランスよく演じられればいいなと思っていました」と語ってくれた。

 女騎士として戦場で戦うシーンは、原作でもショッキングで印象的なシーンだ。高柳は「壮絶でしたね。アフレコをしているときも(セリフを言って)クラクラしてしまって。そのくらい全身全霊で演じたシーンがこの先出てくると思いますので、重厚なシーンも楽しみにしていただければと思います」とアフレコの際のエピソードを明かしてくれた。

 最後に、物語の後半から登場するのが誘拐団にさらわれてしまった6歳の少女・レイエットだ。演じた北川は「生い立ちは複雑なのですが、今を元気に明るく生きている子なので、あまり難しいことは考えすぎずに、そのときに彼女が感じている嬉しい気持ちや悲しい気持ちを素直に乗せられるように……ということを意識していました。現場では(久住)琳ちゃんが明るく接してくれたので、カオルちゃんについて行こう! という気持ちで演じさせていただきました」と答えてくれた。

 本記事で語られている通り、カオルやフランセットの多面性、レイエットの境遇にも注目して、現在放送中のTVアニメ『ポーション頼みで生き延びます!』を楽しんでみてはいかがだろうか。

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▲カオル役:久住琳

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▲フランセット役:高柳知葉

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▲レイエット役:北川菜月

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『ポーション頼みで生き延びます!』
毎週土曜26時よりABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネットANiMAZiNG!!!枠にて放送中/ABEMA 地上波同時・独占見放題配信中
【公式HP】https://potion-anime.com/
【X(旧・Twitter)】https://x.com/potion_APR

(C) FUNA・講談社/ポーション頼みで生き延びます!製作委員会
取材・テキスト・写真/kato

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