「ヒヨコがニワトリになって帰ってきた」鹿児島県の徳之島で話題となった奇跡の物語の真相を飼い主が明かした。
【映像】「ほぼニワトリ?」脱走当時のピヨちゃん
徳之島でニワトリを飼育していた飼い主の元からヒヨコ「ピヨちゃん」が1羽逃走。それからおよそ5ヵ月後、飼い主の元に成長したニワトリの姿で帰ってきたという。
当初の報道では「ヒヨコがニワトリになって飼い主の元に帰って来た」とあったが、ピヨちゃんの飼い主である大保健司さんは「ネットとかで『ヒヨコが逃げた』みたいなイメージを持たれていたが、“あの大きさ“のものが逃げて5ヵ月後さらに大人になって帰ってきたのが正しいストーリー」と告白。
「あの大きさ」と大保さんが見せてくれた脱走当時のピヨちゃんの写真は「ほぼニワトリ」の姿で、生後半年は過ぎていたという。
誰が勘違いをしたのかは不明だが、当初どこかでヒヨコが脱走と誤って広まってしまったという。
ピヨちゃんが脱走したのは今年6月6日。いつもなら時間になれば帰って来るはずのピヨちゃんが隣の畑に入っていき、そのまま脱走してしまったそう。
徳之島には野良猫や野良犬がいるため、大保さんは襲われて食べられてしまったのではないかとあきらめていたが、10月27日に近所の人から「畑でニワトリを見るが、あんたのでは?」という知らせが入り、ピヨちゃんと再会できたという。
そもそも、同じニワトリとして見分けることが可能なのか。花井養鶏場代表取締役の花井千治社長は「5ヵ月も経っているとやっぱり体も違いし容姿も変わってくる。だから見分けるのは至難の業」と解説。
大保さんによると「集落界隈で(ニワトリを)飼っていたのは自分だけだったので、見て『絶対ピヨだ』と思った」と、ピヨちゃんと確信した経緯について語った。
ピヨちゃんを飼っている理由については「徳之島という地域が、飼っているニワトリ、ブタ、ヤギをお祝いがあるときに昔からいただいていたという風習がある。食育というか、いずれ食べようと飼っていた」と食用であると説明。
飼育している動物は愛着もあることから、まだ一匹も食べられていないとしながらも「あくまでいただくために飼っているという軸だけはブレずにいこうかなと思う」と語った。
逃げたのが「ほぼニワトリ」だったのに、名前から「ヒヨコ」と誤解され、広まったことについて、テレビ朝日の中丸徹デスクは「ピヨちゃんだからヒヨコ、ナントカだからアメリカ人だとか、思い込みを捨てて一から疑ってみて調べなければいけない。教訓ですね」と警鐘を鳴らした。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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