名曲を歌い継ぐ歌姫を選出するオーディションの予選ステージで、4オクターブの歌声を持つ29歳の出場者が、中森明菜の「DESIRE」を熱唱。自信満々に完成度の高いパフォーマンスを披露したが、待っていたのは厳しい結果だった。
【映像】レディ・ガガを泣かせた歌声の持ち主の歌唱(12分頃~)
日韓共同で新たな歌姫を発掘する新オーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』#1が、12月1日(金)夜6時よりABEMAにて放送された。
『トロット・ガールズ・ジャパン』とは
『トロット・ガールズ・ジャパン』は、韓国で絶大な人気を誇る音楽ジャンル「トロット」をテーマに、新たな日本の歌姫を発掘する国内初のオーディション番組。「トロット」は日本で言う“懐メロ“のイメージに近く、オーディションの出場者たちは昭和から平成にかけての名曲を歌唱する。出場者の年齢は12歳から50歳までと幅広く、事前審査を通過した54組57名が予選に進出。優勝を勝ち取った者には賞金1000万円(+追加賞金)が授与される。
予選ステージでは、出場者をカテゴリー別に6つのグループに分類。グループごとに登場し、1人ずつ歌を披露する。審査員は「この人の歌を次の審査でも聴きたい」と感じたら「ゴールデンブザー」にタッチ。全員が票を投じれば「オールイン」となり、その場で本戦進出が決定するが、全員の票がそろわなかった場合は、復活候補者となる。グループ全員の歌唱が終了したタイミングで、一般審査員(観客)による投票が行われ、復活候補者の中から選ばれた1名が本戦に進出できる。
まさかの結果にライバルたちも驚愕
「私はおしゃべりが本当は一番得意なんですけど、今日は一生懸命歌を届けて、KIMIKAに出会えて良かったなと思えるようなステージにしたいと思いますので、よろしくお願いします」。KIMIKAはステージに立つと、そう控えめに挨拶をした。「歌よりも喋りの方が得意」と謙遜した彼女だが、実は2018年のLINELIVEアリースター誕生オーディション優勝をきっかけにレディ・ガガからラスベガスに招待され、その歌声でレディ・ガガを泣かせた歌声の持ち主。「DESIRE」の前奏がスタートすると、客席に手拍子を煽り、会場を盛り上げた。
そして、歌い出しからパワフルな歌声を高らかに響かせ、早速「ゴールデンブザー」を押す審査員も。その後はステージを縦横無尽に歩きまわり、表情や体の動きでも、楽曲の世界観を表現。サビではビブラートを効かせつつ、歌唱力の高さを見せつけた。
しかし、残念ながら「オールイン」とはならず、KIMIKAは復活候補者に。彼女のパフォーマンスを別室で見守っていた、他の出場者たちも思わず「えぇ〜!?」と声を上げ、まさかの結果に驚愕した。
審査員の中でただ1人、「ゴールデンブザー」を押さなかったのが、SMAPや嵐などのヒット曲制作に携わってきた音楽プロデューサー・鎌田俊哉氏だった。鎌田氏は「たった一つの個性みたいなところが、僕がすごく求めているところ」と自身が歌い手に求める要素を明かしたうえで、「出来上がっていて、ものすごく声も出ているんだけれども、僕は伸び代がもっと見えたら良かったかなと思っていて」と指摘。歌唱力を認められながらも、「オールイン」を逃すこととなったKIMIKAの表情には、隠しきれない悔しさがにじんでいた。
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