2022年7月1日、体調不良による休養を発表したサカナクション・山口一郎。約1年3ヵ月の休養期間を経て、2023年10月より、山口一郎全国ホールツアー「懐かしい月は新しい月“蜃気楼”」を開催。最終公演となる2024年1月14日(日)東京ガーデンシアター公演のストリーミング配信の実施が決定している。
2023年9月30日、山口一郎宅ではツアーリハーサルがおこなわれていた。
山口は今回のツアーについて「これ、完全に俺のわがままだからね」と切り出すと「だって別にやらなくてもいいツアーじゃん。無理やりやらせてもらっているわけだから、メンバーにもさ」と胸中を吐露。
しかし「大きな意味としては“復活”だよね。この病気とどう付き合いながら音楽をやっていくかみたいな。ひとつの通過点ではある」と意義を見出していた。
小樽市民会館でのツアー初日公演では、ステージ前に「このツアーを経て、サカナクションの5人でステージに立つ、その道筋が見えてくる。ようやくそこのスタートラインに立って力を振り絞れるかな」と展望についてコメントした。
ステージ上で山口は「今日この日を迎える、今日ここで歌うことが本当に不安でした。こんなことってミュージシャンになってから1回もなかったし、こんなに緊張することもありませんでした、17年やってきて」と告白。
そして「ただ、今日ここに立って、みなさんと音楽で結びついて、改めて自分はやっぱりミュージシャンなんだと。ミュージシャンになりたい。もっと音楽に近づきたい。そう思うことができましたし、この言葉を自分が生まれたこの小樽という街に置いていけたらいいなと、置いていきたい、みなさんに残していきたいと思います」と、ファンに語りかけた。
自身の体については「また倒れちゃうかもしれない、正直わからない」と正直な思いを明かしながらも「でもそのときはそのときに、また必ず這い上がって、ここで、5人で、サカナクションとして必ず帰ってきます。約束します」と誓いを立てた。
「なんか大げさに言っているけど、僕のなかの物語ではすごく盛り上がっています」と心境を語った山口は、最後に「それをぜひ追いかけていただけたらと思います。追いかけてもらえるように誠実に真剣に音楽を鳴らしていきますので、これからもサカナクションをどうか応援よろしくお願いします」と決意表明した。