2023年に流行った言葉、いわゆる「バズりワード」を振り返りながら、ことしを象徴するトレンドを深掘りする『ABEMA NEWS』年末特別番組に、モデルで動画クリエイターのねおさんがゲスト出演。Z世代を代表するインフルエンサーとして、独自の目線を交えながら解説した。
10~24歳の男女を対象にしたアンケート調査で選出される「Z世代トレンドアワード2023」の表彰式が11月末に開催された。
ジャンルごとに各賞が発表され、コト部門の「トレンドワード2023」のトップ5は次のようになった。
【Z世代トレンドアワード2023・コト部門「トレンドワード2023」トップ5】
1.ひき肉です
2.なぁぜなぁぜ
3.蛙化現象
4.消しゴムマジックで消してやるのさ
5.てぇてぇ
「聞いたことはあるが、意味はよく知らない」という言葉もあるかもしれない。このトップ5について、ねおさんは次のように評価した。
「SNSでも見ていたし、自分自身も使用する言葉もあるので納得できる結果。Z世代に限らず、どの年齢層も使っていた印象がある」
まずは5位にランクインした「てぇてぇ」。「尊い」の意味を持ち、“推し”に対する感情が高ぶった際に使われるインターネットスラングだ。使い方としては「推しがてぇてぇ」や「あの人の笑顔、てぇてぇなぁ」などがある。
「てぇてぇ」が使われだしたのにはどのような理由があるのだろうか。
「年々、推し活をする人が増えてきている。『尊い』を超えたときの感情として『てぇてぇ』と使うことが多かった」
続いて、3位にランクインした「蛙化現象」。好意を持っている相手に対して、ふとしたキッカケで嫌悪感を抱いてしまうことで、グリム童話の『カエルの王さま』を例えにして広がったとされている。
また、2023年の「ユーキャン新語・流行語大賞」トップ10にも選ばれている。ねおさんも、友人との会話やSNSのやりとりで話題になっていたようだ。どんな時に使うのだろうか。
「友人たちと恋愛の話をするときの流れで『それって蛙化だよね』などの使い方をする。蛙化現象自体の話をする」
2位にランクインしたのは「なぁぜなぁぜ」。日頃、疑問や理不尽に感じることを、角を立てずに可愛らしく言い換えることができる言葉として、TikTokやInstagramを中心に大バズりしているワードだ。
ねおさんらZ世代にとって、「なぁぜなぁぜ」は日常的に使う言葉だという。
「よく使っていた。動画での使い方はもちろんのこと、日常会話でも『なんでだろう』と疑問に感じたときに『なぁぜなぁぜ』を使うと、角がある言葉でもふんわりと相手に伝えられる」
そして「トレンドワード2023」栄えある1位は「ひき肉です」だった。チャンネル登録者数150万人を超える6人組中学生YouTuber「ちょんまげ小僧」のメンバー・ひき肉さんが自己紹介するときのフレーズで、ユーキャン新語・流行語大賞のノミネート30語にも選出。さらに、ひき肉さんが自己紹介するときに両腕を大きく広げる「ひき肉ポーズ」は、Z世代トレンドアワード2023の年間トレンド大賞にも輝いている。
YouTuberとしても活動しているねおさん。中学生YouTuberの大ブレイクをどのように感じているのだろうか。
「小学生の妹と弟がいるが、学校や家への帰り道で、大きな声で『ひき肉です』と言ったりしていた。どの世代にもバズっているのは本当にすごい」
また、「ひき肉ポーズ」がSNS上でバズった現象と彼らの魅力については、次のように語った。
「(トークの回し方が)プロですね。しかも、メンバーであるナマズさんが独学で勉強をして1人で動画編集を行っていることにも驚いたし、感動した。中学生がこういった大活躍をしているのは『自分もやってみよう』というチャレンジ精神が生まれるので1つの希望の星」
「トレンドワード2023」のトップ5に見られる特徴について、SNS分析やZ世代の研究に詳しい、「ひと研究所」フェローの渡辺庸人氏にも聞いた。
「短尺動画による流行りが強く表れている。SNSで流れてくる動画の中で応用しやすいコンテンツを見つけて、テンプレ的に使うことでトレンド化している。また、写真や動画を撮影するときに、簡単にマネできるワードやポーズが重要なポイントだ。そして、マネするだけでなく、自分好みのオリジナリティが組み込めるとトレンドがさらに加速しやすい傾向にある」
(『ABEMA NEWS年末特別番組』より)