「おじさんだけど益若つばさになりたい」
「俺も益若つばさになりたい」
11月、Xになぜかこのような投稿が続々と出現し、話題になった。カリスマモデルとして多くの女性たちの憧れの存在である益若に、なぜおじさんが憧れるのか。『ABEMA Prime』ではそんな“益おじ”と、益若本人とともに議論を繰り広げた。
アラフォーのKENさんは、10年ほど前から「益若さんのようになりたい」と思っていたという。憧れているのは見た目やファッション。「もう顔。男らしい顔より中世的なスタイルに憧れがある。アイテムは同じようなブランドを選んでいて、黒系ファッションを着ている時の益若さんだと同系統かなと」。
美容にも強いこだわりっぷりで、益若プロデュースの化粧品やカラコンも使用しているほか、Youtube動画を参考にしたり、美容医療にも挑戦していて、これまでに費やしたお金は総額で数百万円に上るという。
「男性だと比較したくなったり余計な感情が入るので、あまり参考にしたくない。逆に異性だったら結構フラットに見られて、素直に受け入れられる」と話す。また、完全コピーを目指しているのではなく、「単に容姿的な憧れ像だ。こういう肌になりたいとか、良い所を自分のものにしたい。自分のスタイルやオリジナリティは消さないようにしている」とも述べた。
益若自身もこの“益おじ”現象について気づいていたと話す。
「10年前とかだと95%以上女性のファンだった。今みたいに多様性の時代ではなかったから、どうやったらかわいくなるか、美しくするか、女性のことだけを考えてコスメのプロデュースやお洋服を作っていた。それがここ数年、男の人がファッションや見た目、マインドで好きと言ってくれる」
きっかけは髪型をショートカットに変えたことだったようで、「いわゆるギャルの時は、髪の毛が長く、コテでグリグリに巻くのが“益若つばさ”だった。ひょんなことから髪を切って、普通の洋服のコーディネートを載せていたら、“真似したい”“そのブランドどこですか?”と、明らかに男性からのコメントが増えてきた。そこから、“女性のためだけではなく、私が次にやることはきれいになりたいと思っている男性を引っ張ってあげることなんじゃないか”と考えが変わってきた」と明かした。
他の“益おじ”からは、ギャルマインドや生き方に憧れる声もある。ミズキさん(29)は「一言でいうとブレない考え方。それが非常にステキだなと思った。自分は弱気になる時がある」、スズメさん(30)は「ポジなギャルの生き方と、多様性のある考え方。美を求めるおじさんがいてもいいと思わせてくれる」と話す。
憧れの人に寄せていく心理について、精神科医でゆうメンタルクリニック総院長のゆうきゆう氏は「心理学で『同一化』がある。自分の価値観がちょっと揺らいでる時とかに、憧れの人などと一体化することによって自信を回復させる心理。“男性が男性に”だけではなく、“男性が女性に”など異性に対するものもあって、例えば女子高生が松平健になりたいと。しかも、“マツケンサンバの松平健”ということで、そこかと思った。男女問わずセレクションがあり、“いろいろな存在になりたい”ということは増えていると感じる」との見方を示す。
益若つばさを目指した結果、KENさんは飲食店で知らない人に「肌めっちゃきれいじゃないですか」「何してるんですか?」とアドバイスを求められることもあるそうだ。
益若は「最初は自分と同じものを持ってくれる喜びを持っていた。だんだん変化を感じたのが、“私が周りの人にセンスあるねと褒められるようになり、今では教えています”というコメントが寄せられたりして、知らない間にインフルエンサーを生む仕組みになっているんだなと。今までは、“男が美容なんて”“ファッションなんて”と否定する時代だったのが、みんな寛大に“いいじゃん”となっている世の中が好きだ。私が超えられたら逆に真似すればいいし、幸せをみんなで健全に交換し合いたい」と語った。(『ABEMA Prime』より)
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