日本から約1万キロも離れたオランダ・ライデン市で、葛飾北斎が広く認知されていることを知り、俳優・芦田愛菜が感動する一幕があった。
『サンドウィッチマン＆芦田愛菜の博士ちゃん』（テレビ朝日系、毎週土曜よる6時56分〜）の新春3時間SPが、1月3日に放送された。番組後半では、“葛飾北斎博士ちゃん”の目黒龍一郎くん（14歳）がオランダとイギリスへ。日本から流出した幻の北斎作品を捜索する企画が展開された。
オランダにやって来た“葛飾北斎博士ちゃん”の龍一郎くんが、最初の目的地に選んだのは、ライデン国立世界博物館。ここには、1823年に来日した軍医・シーボルトが日本の文化に魅了され、持ち帰った収集品の数々が所蔵されている。龍一郎くんは、シーボルトが日本の内情を探る特命を受け、来日したと説明。そのうえで「スパイしに来たら、北斎の才能に惹かれちゃって『よし！北斎の作品を持って帰ろう！』と密輸しちゃったんです」と、シーボルトが当時鎖国中だった日本から北斎作品を持ち帰った経緯を語った。
博物館があるライデン市は、シーボルトが日本の研究をしていた街でもあり、ライデン大学に世界初の日本学科が設立されるなど、日本と縁の深いものが点在。ビルの壁に松尾芭蕉の俳句が書かれていたり、シーボルトが日本で滞在した長崎・出島にちなんで名前がつけられた「Decimastraat（デジマストリート）」という通りがあったりと、日本人にとって親しみのある街並みが広がっている。また、シーボルトが実際に住んでいた家に、彼が日本から持ち帰った動植物などを展示する「シーボルトハウス」も同市に存在する。
「葛飾北斎になること」を夢に掲げ、北斎の習慣を真似て毎朝5時から水墨画を描いている龍一郎くん。ライデンの美しい街並みに感銘を受けた龍一郎くんが、立ち止まって風景を描いていると、通行人の女性が「何をしているんですか？」と声をかけてきた。女性は、龍一郎くんがその場で描いた風景画を目にすると「This is wonderful！」と感激。以前に描いた作品にも感嘆の声を次々に上げ、さらには「とってもきれい！これはギャラリーで売られているの？ギャラリーに出したら買いに行くわ。ベッドルームに飾りたい」と購入を希望するほど、龍一郎くんの作品が気に入ったようだ。その女性は、葛飾北斎の代表作品である「神奈川沖浪裏」をベッドルームに飾っていると言い、龍一郎くんが「北斎になること」が夢だと明かすと、「That’s amazing！」と称賛。また、龍一郎くんが別の場所で街の風景を描いていたときにも、地元の高齢女性から声をかけられ、「パーフェクト！」と絵の出来栄えを褒められていた。
なお、オランダでの葛飾北斎の知名度はかなり高く、街で話を聞くと、日本人より詳しいと感じる人も。番組では「北斎は波のような動きのあるものの一瞬を捉えるのがとてもうまい。動いているものを静止画のように表現できるのが北斎の魅力」「北斎はとても才能に幅のあるアーティストですね。どれも素晴らしいですが、自然や動物とかね」といった街の人の声を紹介。さらに、葛飾北斎は子どもにも認知されており、幼い男の子が「波の絵はすごく細かく描かれていてかっこいいです」と、柔道教室に飾られているという北斎作品の魅力を語る場面もあった。
その後のスタジオトークで芦田は「北斎の名前を知っていらっしゃる方がたくさんいて、それだけ日本のアーティストが世界で知られているのは嬉しいですし、私ももっと北斎の作品を知りたいなと思いました」と感慨深げにコメント。サンドウィッチマンの富澤たけしも「日本人あんなに語れないですよね…」とオランダの人々の知識量に驚いていた。
この後、龍一郎くんは、ライデン国立世界博物館の収蔵庫への立ち入りを特別に許可され、シーボルトが密輸した北斎の肉筆画を目撃する。貴重な作品を前に、大興奮の龍一郎くんだったが、「違和感がある」と指摘する場面も。西洋風のタッチで描かれたその肉筆画に、龍一郎くんが感じた違和感の正体とは一体？
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