レディー・ガガに歌声を認められた実力を持つシンガー・KIMIKA(29)が、本戦2次ステージで安全地帯の「恋の予感」を熱唱。新たな演出を取り入れた情熱的なパフォーマンスを披露した。
【映像】レディ・ガガが認めた歌声を持つ女性シンガーの歌唱(26分頃~)
日韓共同で新たな歌姫を発掘するオーディション番組『トロット・ガールズ・ジャパン』#5が、1月12日(金)夜6時よりABEMAにて放送された。
『トロット・ガールズ・ジャパン』とは
『トロット・ガールズ・ジャパン』は、韓国で絶大な人気を誇る音楽ジャンル「トロット」をテーマに、新たな日本の歌姫を発掘する国内初のオーディション番組。「トロット」は日本で言う“懐メロ“のイメージに近く、オーディションの出場者たちは昭和から平成にかけての名曲を歌唱する。出場者の年齢は12歳から50歳までと幅広く、事前審査を通過した54組57名が予選に参加。優勝を勝ち取った者には賞金1000万円(+追加賞金)が授与される。
本戦1次を突破し、2次ステージに駒を進めた26組の出場者たちが次に挑むのは、対戦相手と1対1で歌唱バトルを行う「1on1サバイバル」。より高い得点を獲得し、勝者となった出場者はその場で本戦3次進出が決定するが、敗者は脱落候補となる。
新たな演出で「伸びしろ」を意識…審査員の評価は?
4オクターブの歌声を武器に、本戦2次まで勝ち進んできたKIMIKA。しかし彼女にとって、予選でのステージは悔しさが残る結果となった。「伸びしろがもっと見えたら良かった」。審査員を務める音楽プロデューサー・鎌田俊哉は、KIMIKAにそう指摘。審査員の中で唯一、鎌田だけが、合格を示すゴールデンブザーを押さなかったのだ。
KIMIKAの音楽活動歴は13年。2018年に開催された、SHIBUYA109主催「109路上LIVE」予選大会でグランプリを獲得したほか、レディー・ガガと対面し、歌声を評価されたこともある。「伸びしろがない」という予想外の言葉に、KIMIKAは戸惑いを隠せず、ボイストレーナーに「改善点がわかりません」と漏らす場面も。しかし、オールインを逃した予選での経験は、KIMIKAに勝利へのこだわりをより強くさせた。一週間、悩み抜いた末に、彼女は椅子を使った新たな演出に挑戦することを決断。本戦2次のステージに立つと「今日は今までお見せしていないパフォーマンスを最大限、お見せできるよう頑張りたいなと思います」と意気込んだ。
歌唱曲は、1984年にリリースされた安全地帯の名曲「恋の予感」。イントロが流れる中、ステージに置かれた椅子に腰掛け、片膝を抱える体勢でうつむくKIMIKA。ゆっくりと顔を上げると、「なぜ なぜ あなたは きれいになりたいの?」という冒頭の歌詞を、悩ましげな表情で歌い上げた。その後もKIMIKAは、椅子を効果的に使いつつ、抜群の歌唱力を披露。2番のサビでは、情熱的かつ色っぽい表現で会場を魅了し、驚きの表情を浮かべる審査員の姿も。歌唱終了後、KIMIKAが「今回は初めて歌以外の演出も取り入れてみたので、ちょっと不安がありましたけれども、いかがでしたか?」と呼びかけると、割れんばかりの拍手が巻き起こった。
本戦2次ステージの勝敗は、審査員と一般審査員の投票によって決定。審査員1人10点(松崎しげる審査員長のみ20点)、一般審査員1人1点で計算され、合計得点が高い方が勝利となる。KIMIKAが合計153点を獲得したのに対し、対戦相手の湯浅かなえ(16)は合計47点。倍以上の差をつけて圧勝したKIMIKAは、喜びと安堵が入り混じった表情を浮かべていた。
感想を求められると、審査員長の松崎は、KIMIKAの歌に「圧倒的な力」を感じたといい、「何をやっても自分のベストキーにいく、素晴らしいボーカリストだと思います」と絶賛。一方、予選で伸びしろについて指摘した鎌田は「最初に見たときに、KIMIKAさんのパフォーマンスは完成されていたんですよ」と振り返りつつ、伸びしろを作るためには「完成された自分を捨てること」が大切だと説き、「今日は髪も違う、お化粧も違う、全然違う大人の女性として、色っぽくもあり、すごい伸びしろが見えたんですよ」と新たな表現に挑んだKIMIKAを高く評価していた。