『GTO』『女王の教室』『家政婦のミタ』で知られる名脚本家・遊川和彦によるオリジナル連続ドラマ『アイのない恋人たち』が、ついにスタートした。福士蒼汰、岡崎紗絵、本郷奏多、成海璃子、前田公輝、深川麻衣、佐々木希ら豪華キャスティングで令和時代ならではの大人の恋愛物語を紡いでいく。
本作は2024年の東京を舞台に、恋愛偏差値が低いアラサー男女7人が、ワケアリな恋愛観や家族の問題を抱えながらも、出会い、織りなしていくラブストーリー。「愛がない」「見る目(eye)がない」「自分(I)がない」…。“アイ”が欠けている者たちが、本当の“愛”を模索していく姿を描き出す。
高校時代からの夢である脚本家を目指すも、いまだ売れない久米真和(福士蒼汰)。女性と付き合うのが面倒臭く、デートさえしたことのない淵上多聞(本郷奏多)。運命的相手だと勘違いし、惚れやすくフラれやすい郷雄馬(前田公輝)。高校時代の親友だった3人が、ひょんなことから15年ぶりに再会する。
真和はバイトに明け暮れ、多聞は会社員として忙しく働き、雄馬は交番勤務と、それぞれが過ごしてきた15年間はまさに三者三様だが、共通するのは恋人のいない独身ということ。多聞は女性経験すらなかった。3人の男たちは多聞のツテで合コンをセッティング。しかし合コン当日に集合場所のレストランに現れたのは、雄馬と区役所の戸籍課で働く近藤奈美(深川麻衣)だけ。残りのメンバーは仕事や家庭の都合で参加することが出来なかった。
多聞の会社の同僚・冨田栞(成海璃子)から誘われる形で合コンに参加しようとしたブックカフェ店長の今村絵里加(岡崎紗絵)は、直前になって実家のトラブルに巻き込まれ、会場に辿り着くことが叶わなかった。そんな自分を変えようと、絵里加はマッチングアプリに登録。そこで繋がったのは、かつて新人賞を受賞したものの、脚本家として芽が出ず、マッチングアプリを使って刹那的な出会いを繰り返していた真和だった。
初対面の日。緊張から多弁になる絵里加を優しく気遣う真和は、絵里加から家庭の問題やブックカフェ経営者としてのプレッシャーを聞き、将来の悩みや葛藤に共感。真和も自分の夢を打ち明けて「俺は人知れず頑張っている人を励ます映画を作りたい。いや絶対作る。一人でも多くの人が生きる勇気が出るような脚本を書きたい」と宣言。真和の真っすぐさと情熱に心を打たれた絵里加は「あなたが書いた脚本を読みたい!」と興味を示すのだった。
真和は緊張の面持ちで絵里加に自作の脚本を渡す。「若い時に書いたもので直すところも沢山あるから…」などと照れ隠しで言い訳を述べる真和をよそに、脚本を読み終えた絵里加は「主人公のセリフが全部自分に言われている気がして…。毎日辛くても自分を信じていればいいと勇気が出た。明日も仕事頑張ろうかなと元気が出た」と話し、「だから映画になったら絶対に観ます」と感涙する。自身の創作を否定されることが多かった真和はその言葉に感激。絵里加を熱く見つめて自分の傍に引き寄せ、自然な形で絵里加の唇に自分の唇を重ねるのだった。
だが次の瞬間、絵里加は「な、なにをやっているの!」と激高して真和を突き倒す。ロマンチックな雰囲気からの急転直下に真和は「俺はただ嬉しかったから…」と弁解するも、激怒の絵里加はシャットアウト。絵里加は「どうせ夢を熱く語ったら女がその気になるとでも思ったんでしょ!」「あんたなんかに人を幸せにする脚本なんか絶対書けないから」と罵倒。その言葉は恋愛に対する真和のスタンスを言い当てていた。ぐうの音も出ない真和。果たして“愛のない男”に本当の愛が見つかる日は訪れるのか?