木曜ドラマ『グレイトギフト』(テレビ朝日系列)初回拡大スペシャルが1月18日よりスタートする。数々の話題作を手掛け、令和のヒットメーカーともいわれる黒岩勉氏の完全オリジナル脚本で、未知の殺人球菌「ギフト」をめぐるノンストップサバイバル医療ミステリー。顕微鏡ばかりを覗いているうだつのあがらない病理医・藤巻達臣がギフトを発見したことによって、熾烈な権力争いと謎の連続殺人事件に巻き込まれていく。藤巻を演じるのは、木曜ドラマ初主演となる反町隆史。パワフルで熱血漢溢れる役柄のイメージの強い反町が、オタクキャラともいえる藤巻をどう演じるのか、役柄や本作についての思いを聞いた。
え、こんな風になっちゃうの?台本に驚き
――黒岩勉氏のオリジナル脚本ということでも注目を集めています。台本を読んだときのご感想を教えてください。
単純な医療ドラマではなくてサバイバル医療ミステリーということで、今までにない新しい世界観だなと感じました。毎回、新しい台本が来て読むたびに、え、こんな風になっちゃうの? という想像していなかったような衝撃的な出来事があって、1話ごとにワクワクしています。
――公式サイトでは本作について「大人のドラマ」とコメントされていましたが、どんな部分が大人の作品だと感じましたか。
複雑に入り組んでいる内容の中で、細かい伏線を丁寧に回収していることが大人なドラマだと思いました。実は「この話ってどこ行っちゃったの?」というドラマもときどきあるんですよ(笑)。『グレイトギフト』は、なんだろうと引っ掛かった部分が、後々になってキレイに回収されていて、その瞬間、視聴者はハッとするような体験をすると思います。僕が出演していた『相棒』もそうでしたが、無駄な要素が一つもなくて、すべての出来事にちゃんと意味があることも大人の作品ですね。
こんなにモノローグの多い役柄はやったことがない
――今回は、うだつのあがらない病理医という、今までの反町さんのイメージにはない役柄を演じられていますがいかがですか。
役の演じ方は、大きく分けると二つあります。一つは、自分自身に似ているキャラクターで、役を自分に引き付けていくという方法。もう一つは、自分にはないキャラ、もしくは正反対のキャラクターで、自分自身が役に向かっていくというもの。今回は、僕が藤巻に100%向かっていかなければいけないので、目線や台詞の言い回しを試行錯誤しています。僕以外の役者さんたちが演じているキャラクターもそうですが、今回は感情や行動のふり幅が大きくて一筋縄では芝居をさせてくれないという印象です。監督と話し合いを重ねながら、藤巻のキャラが視聴者の方にうまく伝わるといいなと思いながら演じています。
――実際に現場で演じてみて難しい点や新しい挑戦になっていることはありますか。
藤巻はモノローグが多い役です。これまでにこんなにモノローグの多い役柄はやったことがなかったので、苦戦しています。感情的になったら視聴者は冷めてしまうし、あんまり芝居っぽい感じが出過ぎて、それが画面から伝わると暑苦しくなるので、バランスのとり方は難しいですね。
――具体的に役に近づくためにどんなアプローチをされましたか。
病理医という職業が想像できなかったので、監修をしている先生の病院に行って、仕事について説明してもらったり、本をいただいて読んだりしながら理解を深めました。先生と話す中で、僕の勝手な印象なのですが、病理医は死と隣り合わせの仕事で、本当に好きだという思いがないとできない仕事だという印象を持ちました。藤巻は顕微鏡オタクで病理医という仕事に誇りを持っていて、本当に好きで仕事を突き詰めている人です。僕にもゴルフや釣り、アウトドアなどの趣味がありますが、趣味もとことん突き詰めることによって成長や発見につながる面白さがあります。藤巻が仕事を突き詰めることで成長し、やりがいを感じているのだと思います。
――ありがとうございます! 放送を楽しみにしています。
木曜ドラマ『グレイトギフト』初回拡大スペシャルはテレビ朝日系列にて1月18日よりスタート。なお、放送後はABEMAにて配信。
インタビュー・テキスト:氏家裕子
Photo / T.Minamoto