「ネットニュースになって、子どもがかわいそうとか、まだ小さいのに育てられるのかとか、夫婦間でしか分からないことを、顔も知らない他人に言われたくないって思いました」そう語るのはアイドルグループ「Venus Parfait」のメンバー・辺見レナ(34)。彼女はアイドル活動をしながら3歳の娘と暮らすシングルマザーだ。
ネット上では、「アイドル」と「1人での育児」が両立できるのかと疑問の声も上がっており、心ない声が浴びせられることも。「(アイドルを)続けられる限り続けていきたいって思うし、ママとしても輝きたいし、アイドルとしても輝きたい」。ABEMAエンタメは、娘には最大限の愛を注ぎつつ、自分のしたいことには制限をかけたくないと語る辺見の1日に密着した。
元夫と春まで同居…シンママアイドル・辺見レナのリアルな暮らし
辺見は、6年の交際を経て2020年5月に飲食店経営者と結婚。その年の7月に娘のえまちゃんが誕生。しかし去年8月、夫婦生活に終止符を打ち、シングルマザーに。
離婚理由について辺見は「色々ですけど、性格の不一致とかですかね。3年の結婚生活をしている中で、いきなり離婚しましょうって感じじゃなかった。何回も離婚の話は出ました。カップルの時と結婚する夫婦になってからって全然違う。最初は向こうに別居の話をされて、別居婚みたいな。別居してるのに結婚してるって意味がわからないなと思って。それだったら離婚した方がよくない?みたいな感じで、離婚する形になりました」と説明する。
辺見は、離婚する数か月前から事務の仕事を開始。平日は会社員の週末アイドルになった。
そんな彼女の住まいには、気になる点が。洗面所には、大人用の歯ブラシが2つに、髭剃り機。さらには、えまちゃんと男性との3ショット写真も。実はまだ元夫との同居を続けているというのだ。
――このダンベルは辺見さんが使っているものですか?
辺見「私じゃないです。元旦那が使っているものです。今はまだ一緒に同居をしているので。娘の保育園が4月から変わるので、そのタイミングで引っ越しするんです。その期間は同居人です」
――辺見さん的には一緒に住んでいることに違和感はないですか?
辺見「しょうがないかなっていう。この期間だけどこか(家を)借りるってお金もいるし大変じゃないですか。なので一緒に住んでいるって感じです」
――えまちゃんはママっ子ですか?パパっ子ですか?
辺見「『ママ、ママ』です。ママっ娘です。はい」
「アイドルをやっていた時代の自分が全盛期」出産後も残っていた未練
この日、11時からライブを行う辺見は身支度を整え始めた。
――娘さんは?
辺見「保育園に預けてみてもらいます。でも日曜とかは保育やってないので、その時は親に見てもらったりしてます」
しかし、保育園や都内に住む両親に預けられない時にはライブ会場に連れて行ったこともあるという。
この日は、えまちゃんを保育園に預けた辺見。会場に向かう道中でアイドルへの思いを聞いた。
辺見「小学校の時からアイドルになるって作文に書いていたので、相当なりたかったんだと思います。最初は演技の勉強をしていて、大学卒業してからオーディションめっちゃ受けまくって。その中の1つがスルースキルズっていうアイドルグループのオーディションだったんです」
2013年、お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳が立ち上げたグループ「スルースキルズ」に加入。2016年まで活動したのち、芸能界を引退し、結婚、出産を経験した。
えまちゃんも生まれ幸せな生活を送っていた辺見だが、胸の内にはアイドルへの未練が残っていたという。
辺見「アイドルをやっていた時代の自分が全盛期というか、自分の中ではもうターニングポイントだったので。だから後悔というか自分の中で葛藤があって。でも歳も歳だったので、さすがにアイドルはできないだろうなって思ってたんです。でも去年、今同じメンバーの女の子が誘ってくれて。その子も子どもがいるんですけれども、その子が『ママアイドルみたいなやりたいんだけど、よかったらやらない?』みたいな感じで誘ってくれて。私もやりたいから一緒にやろうって言って始まったのが、今のグループです」
思わぬチャンスが舞い込み、去年、34歳にしてアイドル活動を再開した。
そして、ライブがスタートすると、母親の顔から笑顔を振りまくアイドルの顔へ。スポットライトを浴びる辺見の表情からは充実感が伺えた。
「俺も3年前からシングルファザーなんだよ」シンママという背景に共感するファン
ライブ終了後に行われた特典会でファンに辺見の魅力を聞くと、「普通のアイドルだと疑似恋愛的な感じで応援している人もいると思うんですけど、自分の場合は例えば野球が好きであったり、そういう感覚に近い」、「やっぱりかわいらしい。お子さんがいらっしゃるんですけど、それでもキラキラと輝いてずっとアイドルだなって思います」という声のほか、シングルマザーという辺見の背景に共感して応援するファンも。
ファン「俺も3年前からシングルファザーなんだよ」
辺見「子どもいるの?」
ファン「いるよ!高校受験だからさ」
辺見「1人で育ててるの?」
ファン「おばあちゃんがいるんだけど」
辺見「親の助けがないと無理だよね」
ファン「そうなんだよ〜!!」
1人で子どもを育てるアイドルならではのファンとの共感だ。
「ママすごい!ママ可愛い!ママ綺麗!」子どもが憧れる母親でいたい…辺見の想い
イベントが終わるとすぐにえまちゃんを迎えに行き、午後1時、元夫の自宅に帰って行く。再びママの顔に戻った辺見だが、今後の生活については不安もあるという。
辺見「生活とか生活費…。生活費とかもアイドルでは稼げないんです。事務をやっているので、事務をやりながら、休日だけママアイドルとして活動しています。子どもを育てながら働く+ワンマン1人で見ていかなくちゃいけないので、やっていけるのかなっていう不安はあります」
インタビュー中、ママとの再会がよほど待ち遠しかったのか、何度も「ママ~」と辺見の元にやってくるえまちゃんの姿が見られた。
――辺見さんにとってお子さんってどんな存在ですか?
辺見「自分の命より大事な存在です。でもお母さんってみんな多分そうなのかなと思います。自分の命よりその宝物みたいな感じです」
――アイドルをやっていて子どもに負担かけてるな、迷惑かけてるなと思うこともありますか?
辺見「休日一緒に入れないとか、一緒にいれる時間が少なくなっちゃうのが申し訳ないなとか、あともっと色々なところに連れていってあげたいなとかは思います」
命より大事なえまちゃんとの時間を削ってまで自分がしたいアイドル活動をする。一見、矛盾しているようにも思えるが、彼女なりの言い分があるという。
――(アイドル活動で)娘さんとの時間は減ってしまう。それでもやりたいと思いますか?
辺見「フルで働いたりもしているんですけど、例えば平日に時間作ったりとか、平日にお仕事を休んだり、保育園を休みにして一緒にいる時間を作ったりしています。(ネット上で)子どもがかわいそうとかでも改めて思ったのが色々な人がいるんだなって思いました。だって子どもいたらやっちゃだめなんですか?それは違うかなって思います。自分が好きなことをやって生きていけたらハッピーじゃないですか。自分が好きなことをやっている人って、めっちゃ輝いてるじゃないですか。なので私はできる限りアイドルをやって輝いていたい。そういうお母さんの方が子どもも憧れると思うんですよね。『ママすごい!ママ可愛い!ママ綺麗!』みたいな。大きくなっても子どもがそういう風に思えるようなお母さんでいたいです。やっぱり一度きりなんで。自分が好きなことをやって人生終わりたいので。なので自分が好きなことをやれる限りやりたいなっていう気持ちです」
(『ABEMA NEWS』より)
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