小池徹平、不倫相手の女性の手のツボを押して「ンアッ！」と喘がせる。鈴木おさむ引退前最後の地上波連ドラ『離婚しない男―サレ夫と悪嫁（およめ）の騙し愛―』（テレビ朝日系土曜夜11:30）。第2話では、既婚女性を不貞沼に引きずり込む間男の狡猾な戦法が明らかになる。
妻の不貞現場を目撃した大手新聞社の社会部エース記者・岡谷渉（伊藤淳史）が、愛娘の親権を得るために父親の親権獲得率わずか１割の壁に挑むサレ夫逆襲ブラックコメディ。漫画家・大竹玲二による人気コミック「離婚しない男」をベースに、今年3月限りで放送作家業と文筆業から引退する鈴木が、最後の地上波ドラマとして放送コードギリギリの攻めた表現とテンションで唯一無二の不倫劇を描く。
夫・渉を捨てる覚悟で綾香（篠田麻里子）がゾッコンになっているのが、不倫相手の司馬マサト（小池）。娘の心寧が通う芸能事務所のチーフマネージャーだ。第2話ではそんな2人の出会いが回想形式で描かれ、マサトが心寧ではなく、元から綾香狙いだったことが判明する。
綾香と一緒に街を歩いていた心寧をスカウトしたマサト。履歴書にある渉の写真を意味深に触り、「心寧ちゃんの未来について食事をしながら話しませんか？二人で」と綾香を食事に誘う。
綾香を連れたマサトはオシャレなBARで「心寧ちゃんが素晴らしいのは綾香さんが素敵だからだ」と囁き、綾香の掌のマッサージを始める。マサトは「これは疲れていますね」と掌をソフトタッチしながら「とくにここ！」とツボを刺激。その瞬間、綾香は思わず「アン！」といやらしい声。赤面する綾香に構わず、マサトは「ここも！」と別のツボを刺激すると、綾香は「ンアッ！」と再び喘ぐ。今度は綾香がマサトの掌をマッサージ。ツボを刺激するとマサトも「ウンアッ！」と快楽を漏らすのだった。
そこから一気に深い関係に雪崩れ込んだ2人。ラブホテルのベッドで綾香は「マサトに会って初めて人を愛する気持ちがわかった。愛を教えてくれてありがとう」とうっとり。するとマサトは「うあああ～！」と頭を抱えて「ダメだ、俺はダメな奴だ！調子に乗って今、綾香とずっと一緒にいることを考えてしまった。でも君は結婚している」と綾香になにがしかの決断を迫るニュアンスで苦悩し始める。
これに綾香が夫・渉と「別れてもいい」と答えると「心寧ちゃんはどうするんだ？」と問い、綾香が「心寧は一緒に…」と全てを言い終わる前に、マサトは「浮かぶよ。君と心寧ちゃんと一緒に小～さな幸せを嚙みしめている日々が」と急接近。お互いの鼻頭をねっとりぶつけ合いながら、綾香が「なにからなにまでありがとう」とつぶやくと、鼻頭にキスしたマサトは「ああ、綾香は本当に美味しいよ」と告げながら二回戦に突入するのだった。
一つしかない答えを言わざるを得ない空気感を出す誘導尋問によって、女性側に一方的に離婚を決意させるという巧妙な手口を見せた“間男”マサト。既婚者であるという前提で綾香をハントしている事実からも、マサトの狡猾さと抑えきれぬ略奪願望が見て取れる。これをストレートに描いたらマサトには卑怯な男という印象が強烈に残るが、謎の掌マッサージやあからさまな苦悩演技など笑いどころ満載。シュールな演出を含めて、憎めない男・マサトのキャラ設定は秀逸だ。
