『GTO』『女王の教室』『家政婦のミタ』で知られる名脚本家・遊川和彦によるオリジナル連続ドラマ『アイのない恋人たち』。第3話では福士蒼汰がマッチングアプリで出会った恋愛経験ゼロの女性から迫られる。「触ってください」と…。
本作はSNSやAIが発達した2024年の東京を舞台に、恋愛偏差値が低いアラサー男女7人が、ワケアリな恋愛観や家族の問題を抱えながらも織りなすラブストーリー。「愛がない」「見る目(eye)がない」「自分(I)がない」…。福士蒼汰、岡崎紗絵、本郷奏多、成海璃子、前田公輝、深川麻衣、佐々木希ら人気&実力を兼ね備えた豪華キャスティングで令和時代ならではの大人の恋愛事情を紡いでいく。
売れない脚本家の久米真和(福士)は、マッチングアプリで出会った今村絵里加(岡崎紗絵)に励まされたことから脚本家としてのやる気を取り戻した。「いいっていわれるまで指1本触れないから、話をしたり、出掛けたり、同じ時間を過ごすだけでいい。そっちの心の準備が出来るまで。だからまた会えないかな。今村絵里加さん」。恋愛ではモテるものの、ワンナイトラブばかりだった真和は、真剣に絵里加と向き合うことを決める。
初デートの日。絵里加のことが知りたい真和は絵里加が経営するブックカフェを見せてもらうことに。そしてひょんなことから真和の高校時代の親友である淵上多聞(本郷奏多)とその会社の同僚・冨田栞(成海璃子)、真和の高校時代の親友である郷雄馬(前田公輝)とその恋人・近藤奈美(深川麻衣)がブックカフェに集合。かつて合コンで揃わなかったメンバー全員が奇跡の初対面を果たすのだった。
それぞれがお互いのことを話し、親睦を深めていく6人。だが真和の携帯に着信が入る。その相手は高校時代の初恋の相手・稲葉愛(佐々木希)。酒に酔っており、生き別れた息子を誘拐すると息巻いている。心配した真和は仲間たちを置いて離席。しかも困惑する絵里加に詳しい事情も告げず、そのまま帰らずじまいだった。
翌日、謝罪のためにブックカフェを訪れた真和。愛との関係を絵里加に説明する。高校時代に惚れていたこと。将来を考えていたこと。そして昨夜は愛の事情に同情し、一緒にネットカフェに泊まったこと。ただあくまでプラトニックラブであることも。そもそも真和には小さい頃に母親が男を作って家を出て行ったトラウマがあり、愛の行動を見て見ぬふりすることはどうしてもできなかったのだ。
だが真和の言葉の端々から愛に対する未練を感じた絵里加は「彼女のことが忘れられないんですよね?私のことはどう思っているんですか?なんで私の心の準備が出来るまで待つとか言ったんですか?」と激怒。「もういいです!聞けば聞くほどドツボにハマりそうで。やっぱり私は恋愛に向いていないみたいです。だからもう会うのやめませんか?」と別れを告げる。
何も言えない真和は店を後にしようとする。しかし次の瞬間、絵里加の口から「触ってください!」との衝撃的な言葉が飛び出す。愛とは手を繋いでいたのに、指一本触れられないで別れるのは悔しいという絵里加独特の理論だ。「そちらの好きなところでいいです!文句はいません!」と体を大きく開く。
真和は困りながらも、人差し指の先端を触れ合わせる『E.T』タッチを実行。すると絵里加は「物足りないのでもう少しお願いします」とおねだり。真和は『タイタニック』のバックハグを思い出すが「それは次に会った時に考えてきてもいい?あ、もう会いたくないんだったか」と寂しそうにつぶやき、「じゃ」とサヨナラを告げるのだった。
物憂げな表情を浮かべ、一人『E.T』フィンガーのまま固まる絵里加。そして一人帰路につく真和は、体に激しい衝撃を受ける。振り返るとそこには真和をバックハグする逆『タイタニック』状態の絵里加の姿があった。自分の気持ちを抑えることが出来なくなった絵里加は「このまま別れたくなくて。構わないので朝までこうしていてもいいですか?」と真和を強く抱きしめるのだった。二人の進展の先には一体何が待ち受けているのだろうか?