『GTO』『女王の教室』『家政婦のミタ』で知られる名脚本家・遊川和彦によるオリジナル連続ドラマ『アイのない恋人たち』。第3話で描かれる、本郷奏多演じる恋愛経験ゼロ独身男子のシングルライフの充実が興味深い。
本作はSNSやAIが発達した2024年の東京を舞台に、恋愛偏差値が低いアラサー男女7人が、ワケアリな恋愛観や家族の問題を抱えながらも織りなすラブストーリー。「愛がない」「見る目(eye)がない」「自分(I)がない」…。福士蒼汰、岡崎紗絵、本郷奏多、成海璃子、前田公輝、深川麻衣、佐々木希ら人気&実力を兼ね備えた豪華キャスティングで令和時代ならではの大人の恋愛事情を紡いでいく。
恋愛における駆け引き自体が非効率だという考えを持つ淵上多聞(本郷奏多)は、恋愛経験が一度もない。会社の同僚・冨田栞(成海璃子)から想いを寄せられていそうなのだが、多聞はどうも気づくそぶりがない。
そればかりか意味深に休日の予定を尋ねてくる栞からの連絡にも「別に大したことは。体と心のメンテナンスにあてます」とそっけない返答。「時間があったら少しで良いので会いませんか」とのメッセージにも「すいません。今日は予定を立てちゃって」と自分を曲げることがない。女性との関係をシャットアウトしてまで行いたい多聞の「体と心のメンテナンス」とは一体どんな内容なのだろうか?
まずは朝7:30の段階で早朝の街中をランニングし、スマートウォッチで心拍測定。帰宅後はシャワーを浴びて、アミノ酸などのサプリを摂取。そしてスクエア型フードスチーマーで鶏肉とブロッコリーを蒸す準備を始める。鶏肉はもちろんハーブで下準備済というこだわりあり。
蒸し鶏が完成すると、輪切りレモンにパプリカ、ブロッコリーを添えてオシャレなお皿に盛りつける。スープ皿には野菜たっぷりのミネストローネ。味変用にオリーブオイルを準備する抜かりのなさ。飲み物は水だが、ピッチャーの中にはスライスレモンとハーブが浮かぶ。シングル用テーブルの上は、もはや高級レストランのような面構えだ。ナイフとフォーク、スプーンを几帳面に並べて、多聞はタブレットで犬が戯れる動画を鑑賞しながら静かに食事を始めるのだった。
あまりにも丁寧で意識の高い休日の過ごし方にファンからは「どんだけ綺麗な生活してるんだ?」「めちゃめちゃに効率的に生きてそうすげぇ」「多聞くんマッチングアプリじゃなく インスタやれば人気出そうじゃない?」の声が。十分すぎるほどに満ち足りた生活を一人で完結させてしまっている多聞に、恋の目覚めは訪れるのか?栞はどのようにアプローチして多聞を振り向かせるのだろうか?